春光の遥か 11

この物語のオリキャラ『ジュリア』まだどういうキャラに成長するのか固まっておりません。

しっかりとつかつくが絡んで総ちゃんを押しのけて主役的役割になっちゃってるんですよね。

あきらと葵みたいな関係が出来上がるのか!

あっちのお話はしっかりあきらと葵が主役になってるんですけどね。

どうなるかはまだ私にもわかりません。(^_^;)

みなさまの反応次第かな。

昨日の本朝8時までの投票結果です。

イチャイチャモード → 337

もうひと波乱の展開 → 208

二つとも投票って方も多そうで~~~~~。

*

「それで、どうなったの?」

週一で茶道の稽古に訪れる牧野。

大学時代から続く俺と牧野の二人の時間。

甘ったるい感情は毛頭あるわけがなく、稽古が終われば近況報告と司の愚痴を聞く羽目になる。

最近の話題は赤ん坊置き去り事件につながることばかりだ。

事の発端は俺だとしても結局は司も牧野も巻き込んでしまってる。

案外元をたどれば発端は司が原因だとも思える節がある。

「F4は目立ちすぎなんだから」

牧野に言わせればトラブルの根源はここにあるらしい。

一番にトラブルを背負い込んでくるのは牧野!お前だよ。

牧野が膝を前に進める話題をふったのは俺のミス。

「ジュリアに会った」

これに目を輝かせて牧野が食いつくとは思わなかった。

「ジュリアって美人だよね?」

俺は日本人しか付きあったことはない。

美人だとは思うけどな。

ジュリアの大学で俺が連れて行かれたのは校舎の階段を上って東側に位置する静かな部屋。

「先生、この部屋を少し借りていいですか?」

30代前半の男性がちらりと俺に視線を向けて「いいよ」と軽く呟く。

学者らしい温和な顔貌。

「ジュリアの彼氏?」

砕けた軽い会話の男性の胸にはネームプレート。

助教授 高本の文字。

「違いますよ」

焦った表情でジュリアが瞬時に否定した。

「ごめん、君が男性を連れてくるのは珍しいから」

助教授の声にホッとした溜息をジュリアを漏らす。

そしてププッと笑みを漏らした。

彼氏って聞かれて否定されて、露骨に目の前でホッとされた経験は今までなし。

ソコまで毛嫌いされてるのか?

頭の中でがーんと擬音が鳴り響いてる。

別にジュリアに気があるわけじゃないが俺のプライドに少しばかりのヒビが付けられて気分だ。

助教授との会話に頬を染めたジュリアは嬉しそうな表情が惜しげもなく零れてる。

俺のことは忘れてる雰囲気。

ジュリアは助教授が好きなんだと気が付いた。

「西門さん、どうかした?」

「別に」

その後ジュリアには茶道の稽古に来ることを約束させた。

指導は俺の母親。

これで俺の役目は終わるはずだった。

ジュリアに余計なことを言わなければ・・・

「君はあの助教授が好きなんだ」 

ジュリアの焦ってドギマギした表情につい口を滑らした。

「うまくいくように助けてやるよ」

牧野の体質が俺に移ったか?

目の前の牧野を見ながら苦笑する。

俺はいったい何がしたいのか。

なんとなくジュリアをほっとけないって思ったんだ。

わけのわからないまま赤ん坊を押し付けられて、俺の子だと疑いもせず屋敷にやってきた彼女。

疑いもなく人を信じる純粋さは牧野とかぶる。

たどたどしかった日本語もずいぶんと上達している。

「ジュリアも茶道の稽古に来るから牧野も会う機会はあると思うから」

「よかった、もう会えないのかと思った」

牧野のうれしげな声。

「ジュリアって、気さくで話しやすいんだよね。私の英会話の練習にもなるしね」

英語の牧野の先生はジュリアでジュリアの日本語の先生は牧野にいつの間にかなっていたらしい。

司が「お前のとこに稽古に行くと帰ってこない」と愚痴っていたのはこれが原因だったのかと気が付いた。

英会話なら司相手でも十分だと思うぞ。

その方が司も絶対機嫌がよくなるはずだ。

「牧野、暇があれば司との時間を作る方がいいんじゃないか?」

「会社でも一緒だもん。息抜きしないともたないからね」

結婚して半年は別居、ようやく二人で暮らせるようになった新妻から息抜きが必要って言われる司って・・・。

司の牧野に対する独占欲、束縛ならわかる気はするけどな。

司には悪いがおもしれぇ。

「司が社員食堂に出没してるうわさは聞いてるけど」

「突然やってきて「なに食ってるんだ」なんだから」

あの存在感と威圧感いっぱいでやってくると大変なんだからって言いながら牧野の頬は緩んでる。

「セルフサービスの社員食堂で注文とりに来ないのか?メニューもねぇて言うんだから」

そう言ってなぜか牧野の顔が真っ赤に変わる。

「セルフでそんなに照れることあるのか?」

「あっ・・・いや・・・」

「教えろよ」

「・・・まあ」

渋る牧野にやっと口を割らせた。

「会計を済ませてテーブルに座ったら・・・」

「座ってどうした?」

「こんなのセフレサービスって言うんだろう?って・・・」

セフレってあのセフレだよな?

セックスフレンドの略。

「・・・司が言ったのか?」

「あいつしかそんな言い間違いしないわよ」

「そばに牧野以外に誰かいた?」

「弁護士の同僚が一人ね」

牧野が真っ赤になるはずだ。

セフレサービスの詳しいお話は『第1話 100万回のキスをしよう!17』でお楽しみください。

拍手コメント返礼

b-moka

まだまだ大雨は予断を許さないようで。

被害は出てませんが川の増水は目に見えてわかりますね。

7年ほど前に浸水被害を受けてるので他人ごとではないんですよね。

ニュースの映像を見るたびに心が痛みます。

ジュリアとつくしの間に総ちゃんが入り込むのか?

ジュリアと総ちゃんの間につくしが入り込むのか?

それで内容はぐるりと変わりそうです。

なおピン様

助教授!?

とここでワンクッションを置いた意味は!?

あるんですよね。

お楽しみに。

ゆげ様

司の言い間違いにF4が絡んでくると楽しさ倍増な気がします。

つくしからあとで聞いた設定っていうのことは珍しいですが使ってみたいって以前から思ってたんです。

喜んでもらえてうれしいですよ。

F4の存在って 司 → 類 → あきら → 総二郎

って感じですよね。

総ちゃんの人物像ってまだまだ未知の部分があるような気がします。

新たな総二郎を模索しながら楽しめそうなお話に出来上がっていくといいなと思っています。

雷が怖いのは実は二人とも!

盲点だったな。

でも面白そうだ~~~~~。

アーティーチョーク様

この二人をどうしたいのかまだ私のなかでは決まってなくて(^_^;)

T3は我が家ではほとんど脇役で重要な位置にいないんですよね。

私の中の総二郎と優紀は終わっちゃってるんです。

これは原作の影響大です。

総二郎が優紀と関係を持った時点でね。

韓国版なら一番あり得るでしょうけど。

日本版じゃ逃げちゃってるし。

総ちゃん優紀カップルは他の方もたくさん書いておられるので私は手を出すつもりはないんです。

つかつく以外のカップルでT3と結びつけるまでの物語が私には思い浮かばないもので。

だからあきらにもオリキャラを登場させてます。

書かないというより書けないといった方がいいかな。

総二郎、類の相手は私の中では未知なんですよね。

ココチャン 様

私の中の西門総二郎は原作のイメージが強いんです。

だからかな、どうしても総二郎と優紀のの関係は終わってしまって恋人同士の進展に行かないんです。

何年後かの再会で何かがきっかけで付きあうっていうのはありかもしれませんけどね。

類も今のところ彼女のイメージがわかなくて(^_^;)

一番考えやすかったのはあきらかなぁ。