Happiness 13

独身最後の夜を楽しもう。

楽しみたいのは総ちゃんだけだったりして・・・。

司もあきらにも別な楽しみが待ってますから~~~~~。

って・・・。

今は夏休みなのでそんな楽しみはUPできません(^_^;)

「・・・これなに?」

西門さんがテーブルに置く3つの箱。

右と真ん中の箱には 司 ・ あきら ・類 ・ 総・ つくし・葵の名前の書かれた6枚の紙が折り曲げられて、外から見えないように入っていると西門さんが説明した。

「あとこの3つ目の箱には何かやりたいことを記入して入れておく」

「たとえばこんなこと」

西門さんは『抱きあう』と書いた紙を折り曲げてその箱の中にポトリと落とした。

「総二郎、今さら合コンのゲームをここに持ち込むな」

美作さんはちらりと葵さんを気にするそぶりを見せる。

「合コン!!」

一番反応を示したのは道明寺。

「司・・・合同コンテストじゃないからね」

「今ならそんな間違はしねぇよ」

イラッとした表情が道明寺の顔に出ている。

相変わらずの短気。

ここでそのことを不愉快に思う人がいないってことには感謝。

花沢類は、私が大学時代、道明寺に内緒で合コンに参加したことを偶然に思い出したように引き合いに出して笑ってる。

合コンを合同コンテストと本気で思う道明寺の思考は想像を絶する間違いを生む。

あの時も大変だった。

「合同コンテストってなんのこと?」

私たちの大学時代を知らない葵さんが不思議に思うのも無理はない。

大学時代の騒動をかいつまんで話した私に葵さんはケラケラと笑い声を上げた。

「なかなかつくしちゃんも重みのある歴史があるのね」

重みというよりは一般的には軽めのことも道明寺が絡むと本人同様に扱いが難しくなる。

「仲良くなるためにいろんなゲームをして盛り上がるのが合コンの楽しさだよな」

最近はあきらも付きあいが悪かったからとシミジミと瞼を閉じた西門さんがさびしげな顔を作る。

演技が入ってるのはすぐにわかる。

「ここでそれをする必要はない」

珍しい美作さんの強気な声。

「あきら、君たちは彼女と二人で楽しいだろうが、俺は類と二人でこの雰囲気のいい夜を過ごすんだぞ」

「お前等だけ楽しもうなんて俺たちがかわいそうだろう」

西門さんは完璧に遊んでる。

何時もならターゲットは道明寺と私。

今回は美作さんも加わってるから私も楽しめる。

でもッ!

楽しもうなんて思ってません!

なんて嘘だ。

南国の解放された雰囲気に聞こえてくるのは波の音だけ。

輝く月明かりが差し込む寝室の窓。

広いダブルのベットは天蓋付。

寝室を見ただけでも贅沢で・・・。

日常のあわただし様もここにはなくて・・・。

二人で見上げる空一面にちりばめられた星。

二人だけの星空。

二人だけの海。

気分が解放されない訳がない。

「甘えたい気分になるね」

夕食前テラスで道明寺と2人っきりで眺めた海。

「俺はいつでも甘えさせたい」

コツンと道明寺の肩に頭をもたれかけて、頭に添えられた道明寺の指先がするりと私の髪の中に滑り込む。

見上げた視線の先にとろけるような笑顔があった。

わぁぁぁぁ。

そんなことがあった数時間前。

強ち西門さんが思ってることって外れてない。

熱くなってきた頬を持て余してしまいそうだ。

「おまえならその辺で女をナンパすることも簡単だろうがぁ」

甘ったるさをブルッとふるい落とせる美作さんの不機嫌な声。

「ふ~ん。それじゃ昔みたいにあきらが俺に付きあってくれるか?」

「・・・・・」

ソファーから立ち上がりかけた美作さんが動揺する心を隠す様にもう一度座りなおして息を一つ吐く。

「気にしてないのに」

クスッと小さく私の横で笑った葵さんもそんな態度を見せる美作さんが嫌なはずがない。

美作さんは必要以上に葵さんを気にしてるのが分かる。

「ゲームをやろう」

その一言で最期の箱に自分のやりたいことをペンで書いて入れた。

誰とペアーになっても無難な事を書く。

ペアーが男性同士になったら、お互いに抱きあうF4なんてレア。

「司、牧野とやりたいことばかり想像して書くなよ」

西門さんにギョッとなった表情を道明寺が向ける。

「もし俺と牧野がペアーになって、司が書いた紙を引き当てても拒否権はないからね」

ソファーに寝そべっていた花沢類が起き上がってさらりと言い放つ。

「やり直しだッ」

箱に手を伸ばした道明寺から西門さんが奪われないように箱を持って逃げる。

そして箱の中から一枚の紙を取り出した。

「ダメだッ」

西門さんから紙を横から速攻で奪ったのは以外にも美作さんだった。

「葵とこいつらとのペアーになる可能性もあるんだぞ!司、考えもなしこんなこと書くなッ」

美作さんが目の前で小さくやぶいた紙はプールの中に投げ捨てられた。

いったいなんて書いたのよ!!!

「道明寺ッ!!」

「えっ?まあ・・・大したことじゃねェ」

「だからなに書いたのッ」

「いや・・・お前からせがまれたいとかな・・・キス程度しか書いてねェし」

「そんなことをここで書く必要ないでしょう」

「おまえとやりたいこと書いてなにが悪い」

開き直った道明寺はすっかり私が道明寺じゃない相手と記入した行動をする事になるってことが抜け落ちてる。

花沢類、西門さんに美作さんと当ったらどうする!

引いた紙などお構いなしって状況は容易に浮かぶ。

本当に単純なんだから。

道明寺の性格は私より付き合いの長いこの人達が想像できてないはずがない。

遊ばれてるの道明寺じゃないかぁぁぁぁぁ。

西門さんが持っていた箱から一枚の紙を怒りに任せて引いた。

「ポッキーを端から二人で食べる」

花沢類の手に握られた紙には総と司の名前がひらひらと揺れている。

「最悪」

困惑気味の西門さんは悪いけど『見たい』って本気で思ってしまった。

それをやってくれたら西門さんの悪戯も許せるかな。

はぁ・・・。

合コンのお話は『嘘も方便』でのお話になります。

合コンを合同コンテストとカン違いした司君。

懐かしいなぁ(^_^;)

拍手コメント返礼

なおピン様

おはようございます。

今日も暑そうですね。

節電と思いながらクーラーのスイッチをつい入れてしまってます。

司君ダメですよね(笑)

自分がやりたいことしか浮かんでないんだろうな(笑)

これでいいのか道明寺総帥。

ゆげ様

この6人でやるコンテストってなに?(笑)

あくまでもゲームですから~~~~~。

ここでもご希望はハプニング!!!

結婚式は無事で迎えることができるのか!

あきらに睨まれそうです(^_^;)