ドッカン !! 7

司の動物的感でピンチ!!

どうする?どうなるつくし!!

先日の選択は猛獣がちょい多めでしたがそこに行く前にもう一つ追加です♪

「もうこれ以上は、無理です!」

「いい加減目を覚ませッ!」

ユラユラと頭の重さでフラれた首が痛む。

むちうち寸前。

「あっ・・・道明寺・・・」

「待ちくたびれて、食い物の夢見てるなんていい度胸だな」

食い物って・・・。

食べる夢を見たわけじゃない。

司法修習初日から『マイフェア レディー IN 司法修習所!!』と銘打った私の改造計画!が萩原さんの手で始まった。

修習が終ってからの休みの時間、まずは私のクローゼットの中の点検。

地味!

おばさんくさい!

まじめ過ぎ!

ことごとくダメ出しをされる洋服。

もともと目立たない安めのリクルートスーツをそろえたのだから当たり前だ。

それに部屋ではスウェットの上下これは一応ピンクにした。

色は明るくても色気はなし。

吸湿性の高い厚手の布で作られたスウェットは伸縮性、吸汗性、防寒性 に優れて活用性は抜群だ。

「これしか持ってないの?」

萩原さんは両手でつりさげたスーツを裏表と眺めながらあきれ顔でため息をつく。

「どっちにしても休みの日じゃないと無理か」

そうつぶやいた萩原さんから連れ出された講習が終った今日の午後。

コスメ、ネイル、美容サロン。

無理やり連れて行かれるのって、今までもよくあったんだよな。

「お金を思ってませんから」

苦し紛れの言い訳も「大丈夫だから」と一笑されて終った。

萩原さん・・・どこかのお嬢様?

確かに着てるものもブランドの一点もの

そのくらいは分かるようになっているのは、いままでの成果と喜ぶべきか。

道明寺と付きあえばそれなりに目が肥えてくる。

流石に値段を見ると私の価値からは二ケタ以上は多いゼロの数にいまだに手を引っ込めてしまう習性は健在。

いつもここで道明寺が苦笑しながら「試着したの全部」とか言うんだよな。

「ここ・・・」

連れて行かれた美容サロンの入り口で身体が固まった。

代官山の一等地に立つ完全プライベート空間のサロン。

予約は数か月先まで埋まってるはずのお店。

道明寺の名前を出せば一発の道明寺ご用達のサロン。

通された店内。

「あっ・・・」

私に気が付いた店長が固まった。

「彼女を、変身させて上げたいの」

萩原さんは私を残して隣の個室へと消えていく。

柔らかい光が包み込むプライベート空間。

ため息交じりに革張りの椅子へと腰を下ろす。

「この前、セットしたばかりですよね」

この店長、私と道明寺の結婚式の時にヘアーメイクを担当してくれたのだもの。

誤魔化す事も出来ない。

「修習所では道明寺とのこと内緒なんです」

自分でも呆れるくらいに切羽詰まった声。

「ばれないんじゃないですか?」

「世間一般の道明寺つくしのイメージは最初のインパクトが強すぎですから」

地味に変装した経緯を私から聞きながらも店長の指先が動かすハサミが軽やかに髪を削ぐ音をたてる。

その音さえも笑ってるように聞こえた。

鏡に写る私はさっきまでの私とは別人で、毛先がウエーブする髪が肩を覆う。

目元をくっきりと大きく見せるアイライン。

つややかな唇。

道明寺と連れ立って出かけるパティ―の装いの私がいる。

今着てるものがリクルートスーツじゃなければの話。

「次は服装ね」

「えっ!あっ!もういいです!」

そんな私の拒否が萩原さんに通じるはずはなかった。

食事じゃなくこのことが夢の中で再現されてただけで、決して食べてる夢を見たわけじゃないツーの。

いや・・・

道明寺にはそう勘違いさせていた方がましか?

「俺を喜ばせるために着飾ったってわけじゃねェよな?」

グンと突き出された整い過ぎた顔が迫る。

私を覗き込む瞳には冷ややかな色が浮かぶ。

獲物を狙った目つきってヤッだ。

ソファに座ったままの身体はその重圧に耐えられなくて倒れ込んでしまう。

逃げられない体勢に道明寺の左手が耳元をかすめるようにソファーの上に置かれた。

こんなとこで押し倒されてどうするの。

まずはシャワーでも浴びて落ちついて・・・

なんて言い出せる雰囲気じゃない。

そのまま一緒にバスルームへ連れ込まれそうな気がするもの。

「地味に目立たなくするんじゃなかったのか?」

「帰って来た時くらい・・・少しはおしゃれにしてもいいかなって・・・」

嘘つくなって訝しげな視線は鋭い輝きを増して私を見下ろす。

「何があった?」

うっ・・・。

こんな時の道明寺はウソ発見器なみの能力を発揮する。

「お前が俺にウソを付くときって表情に出るんだよ」

ギョッとなったまま見開いた瞼を閉じれないままに道明寺を凝視。

「それに、お前一人じゃこんなブランドの服を買うわけねえだろう」

しまった!

服を着がえるの忘れたまま寝入ったのはわたしの落ち度。

屋敷に帰ってきた途端に私を襲った虚脱感。

まだ司法修習は一週間が終わっただけなのに萩原さんのスパルタは司法試験より労力を使った気がする。

気がついたら睡魔に襲われてたんだもの。

今度は司に襲われそうで緊張が走る。

服だけじゃなく、口紅の色が変わっただけで気が付く道明寺。

自分が私に買ってくれたはずのない服なんてすぐに分かるのも当たり前だった。

「修習所で知り合った人に付きあって買い物しただけだから」

これは嘘じゃない。

「男じゃねェよな?」

わぁぁぁぁぁ。

冷ややかな凄みのある声が迫る。

公平とのことバレタラどうなるのだろ。

そんな不安を隠しながら、コクコクと必死でうなずいていた。

さあ!この後は!

司の猛獣的感が冴えわたり公平との事がばれたら司はどうなるの~~~~。

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司の気をそらすためにつくしが必死の覚悟で司を落とす!

落とすって・・・どこまで?(^_^;) 微妙~~~

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拍手コメント返礼

Gods&Death様

ホントにどうしようもなくお人よしというか、断れない性格が災いして自分を最悪の状況に陥らせる。

だから面白い♪

萩原ってネーム使ってましたっけ?

記憶が定かでありません。

二次を始めたころは後先関係なく登場人物に名前付けてたからなぁ(^_^;)

今はこれ!と思う人しか名前を付けないようにしてます。

名前が重なっても別人ということでスル~してくださいませ。

しな様

コメントありがとうございます。

究極の選択!!

ばれる方♪(*^_^*)

迫るつくしちゃんってそうぞうできないんですよね。

迫る司なら簡単なんですけど(^_^;)