大学の中心で卒業できないを叫ぶ 9
お盆休みただいま我が家は実家めぐりです。
子供の部活も3連休。
疲れる・・・。
*大きな掌が私の頭を優しく包み込みこんで優しく撫でる。
前髪にかかる息使いを感じながらまどろみの中に誘われる。
起きなきゃって思うのに目を覚ますのがもったいないような幸せ。
同じ気持ちだって私に伝えるように道明寺の腕が胸元にキュッと抱き寄せるように動いた。
触れあう肌の温かさにくるまれたまま、それをもっと確かめたくて逞しい胸に頬を触れる。
あっ・・・。
道明寺の示す変化に触れて思わず頬が熱くなる。
起きてる?
瞼の下の眼球がわずかに動いて寝苦しそうに道明寺が身体を横に向けた。
額に触れる道明寺の唇から小さく吐息が漏れる。
さっきより密着が増して触れ合う部分が広がってる。
道明寺の高まりがそのまま私に押し付けられてくる。
どうすればいいと考える前に焦るッ。
握るとか、触れるとかあり?
このままで大丈夫なのだろうか?
道明寺!起きて!
起こした方がやばくないか?
この状況じゃますます起きれなくなる可能性もある。
向かい合った身体から逃れるように道明寺に背中を向けようと身体を動かした。
離れるのを嫌がる様に道明寺の腕が私を捉える。
背中から回された腕。
掌が胸の脹らみを包み込むのはわざと?それとも偶然?
さっきよりやばい。
「やわらけぇ」
どどどどうみょうじッ!!
寝ぼけた声と緩んだ頬が私の頬に押し付けられた。
首筋から「チュッ」と肌を吸い上げる音が聞こえる。
「道明寺ッ!」
恥ずかしさから逃れるように慌てた大声で叫んでた。
「うるせえな、折角いい夢見てたのにッ」
身体をベットから起こした道明寺と視線がぶつかった。
「えっ・・・夢じゃない?」
さっきまで私の胸を勝手に触りまくってた手のひらを眺めて道明寺はニンマリしてる。
それを見てる私の方が恥ずかしくなってくるのはどういうことだ。
「悪かった」
「えっ?ぎゃーーーーっ」
私を抱き込むようにして身体の上に道明寺が乗っかってきた。
「色気のねェ声を出すなよ」
「もう朝!起きる時間!」
「関係ないだろう」
「関係ある。今日は講義受けなきゃ!」
私の拒否などお構いなしに道明寺の腕が私の身体に絡みついて来る。
昨晩の再現とでも言う様に素肌に降るキス。
「あっ・・・ダメだって・・・」
唇から首筋へ、首筋から胸へと滑りちてくる指先。
身体の温もりに満足してた感情はもっと触れられたいって欲求に変わっているのが分かる。
やさしく撫でられるたびに自然と甘い声が漏れる。
つま先には痛いほど力がいって、次々に身体を襲ってくる甘い波を逃がそうとする。
思わず浮いた腰の内側に道明寺の指先が触れる。
遠くで聞こえる理性の声。
それは頭の中から忘れ去られそうなくらいに消え入っていく。
呆れるほどに道明寺の唇で、指先で翻弄されていく。
「道明寺・・・」
やめてほしいのか・・・
もっと欲しいのか・・・
泣きたいくらいの甘い誘惑。
何も考えられなくなった。
「もうッ」
ベットの上に起き上がった私を、道明寺は左手で頭を支えながら身体を横たえ満足げに眺めてる。
窓から入り込む風がカーテンを揺らしてるのが見えて、知らないうちにため息が漏れた。
太陽は空の真上に浮かんで恥ずかしすぎるくらいに夢中になった時間の経過を私に知らしめる。
道明寺が暇だと私の学業が支障をきたす。
あと1年で無事に卒業できるのか不安な気がして私を襲う。
「ため息を漏らすってまだ不満か?」
「不満じゃない!十分すぎる」
悪戯な光を宿した瞳が遠慮なく私を覗き込んでくる。
そして道明寺の瞳がやさしく微笑んで、軽く合わさった唇が「チュッ」と小さく音を鳴らした。
拍手コメント返礼
栗**様
きゃーーーーご無沙汰です。
久々にコメントをいただきうれしいです。
ありがとうございます。
ドラマの雪山遭難。
実はそこを想像して冒頭に持ってきてみました♪
気が付いてもらえてうれしかったな。
なおピン様
おはようございます。
なんやかんやと甘い二人で♪
夏より熱いかも~。
最初に戦っていた二人は何処~~~~~。