If 3

新人歓迎会。

居酒屋の座席で司が発するオーラが青白く燃えていたら・・・

誰も近づかないだろうな・・・

つくしちゃんの反応だけが楽しみで♪

PWのお知らせ。

本朝9時まで申請された方は返信しています。

メールが届いてない方はPCメールを拒否設定してないかご確認の上再度ご連絡をお願いします。

*

「いらっしゃいませ~」

ツッーと開いた自動ドアから現れたのは常連さん。

「つくしちゃん、今日もよろしく」

「毎晩飲み歩いてると身体を壊しますよ」

「うれしいなぁ~つくしちゃんが俺のこと心配してくれるなんて」

大げさに喜ぶ顔は腕で涙をふく真似までして見せる。

案内した予約席は20人程度が入れる広さ。

来ている人はまだぽつぽつで隣の部屋のにぎやかさが勝っている。

「今日はさ、サプライズがあるの」

「サプライズですか?」

「俺さ、道明寺ホールディングスの社員なんだけどね」

予約名のDJ 総務課って・・・道明寺!!!

その名前を聞いただけで心臓が飛び跳ねる。

「楽しそうで、良かったですね」

そう答えた声は心なしか強張ってるように思えた。

次にやってきた女性の声で私は頭を下げてその席から逃れた。

この席には近づかないでおこう。

なにが道明寺を不機嫌にさせるかわかんないんだから。

私がバイトをしてることもしぶしぶで、不機嫌に眉を吊り上げる。

「俺と会うのが優先だからな」

いつも私の予定なんて考えたことがない強引さで迫ってくるのにまだ言うかっていうのが本音だ。

「ねぇ。本当に代表来るかな?」

ダダダダ代表ッ!。

代表って道明寺?

「しっかり車に乗り込むところまでは確認したって調査隊から連絡がいったわよ」

「調査隊まで用意したの?」

調査隊ってどんだけ大げさなんだ。

パパラッチのノリで黒塗りの高級車を追いかけるバイクを想像する。

「たぶん代表が一般の部署の飲み会に出るなんてはじめてだよね」

「会社を後にしてから居酒屋までも絵になりそうだと思わない?」

居酒屋と道明寺の取り合わせって、絵になるっていうより場違いだよ。

オーダースーツを身にまとってタバコの匂いと焼き鳥の匂いが染み付く椅子に座る道明寺。

絵になるとは思えない。

ウク。

「意外と居酒屋なんて庶民的な所も初めてとか?」

「やだぁ~私、手とり足とり教えちゃう」

教えるって、何か教えることあるか?

メニューを前にしかめ面の道明寺にどんな食べ物かってことはずいぶん前に教えた記憶がある。

「この白いやつ骨?マジに食い物なのか?」

トリの軟骨をまじまじと奇怪なものを見るように見つめていたのを思い出す。

「司様、って、ビールかな?いきなりワインとか?」

「きゃー」

チューハイを飲んだこともあります。

言いたいけど言えない。

彼女達の口から飛び出した司って名前にギクッと背中の筋が伸びた。

ここ来るの?

本当に本当か!

私がここでバイトしてることはあいつは知っている。

来るなって言ってるけど・・・

「今日は会社の飲み会に来ただけだからな」

道明寺のドヤ顔が目に浮かぶ。

それは屁理屈だ!

「お前に会いに来たわけじゃない」

もっともらしく言うに決まってる。

ほかになんの理由がって一部署の飲み会に忙しいはず道明寺が参加するのよッ!

それに日本に帰ってきてるのなら連絡ぐらいよこせつーの。

道明寺にここに来られても私は何も隠すことはない。

真面目にバイトしてるだけだ。

道明寺の機嫌を損ねるようなものは何もない!

後ろめたいこともない。

最近の私の周りは至って平和だ。

でも!ヤッパリ不安!

今から休みください!

予約満員この状況じゃ無理だ。

今も入り口から数名のお客が入ってきた。

幸い今日の担当は数名掛けのテーブル。

ここから離れなきゃいいんだ。

テーブルの注文を取りながらも入り口が気になってしょうがない。

背中に目も耳も貼り付けてる気分。

「ご注文をお伺いします」

「ビー・・・ル― ・・・」

ビーからルまでの唇の変化がやけに長くて声が途切れた。

私の後ろで感じる気配。

ついでに店の中のざわめきが止まって小さなザワツキを生み出してる。

私を追い越して斜め上に上がるお客の視線。

女性は興奮した面持ちで「キャー、ウソッ」って表情を浮かべてる。

英徳では見慣れた反応が今ここにも出来上がってる。

キタ―――――――――― ッ

無視は無理だ。

ここで気が付かなかったらそれはそれで責められる。

「いらっしゃいませ」

営業スマイルでにっこりと振り向いて顔をあげた。

「よっ」

予想外にやさしい微笑み。

会いたかったって言われてれてるような温かな色が瞳に宿ってる。

私を見つめる瞳はまっすぐで・・・情熱的で・・・。

こんなところで色気を振りまいてどうするのよっ。

「コホン」

道明寺の後ろで咳ばらいをした西田さんに気が付いて、頬が熱くなる。

西田さんがいたら大丈夫かもしれない。

ホッとしてる。

「席にご案内します」

何時もの調子でそう声が出た。

司君がここに来た本当の理由には気が付いてないつくしちゃん。

修羅場にならないことを祈っています ← 本当か!

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拍手コメント返礼

ちゃむ様

ワクワクの拍手ありがとうございます♪

kasumi草様

駿君を気に入っていただき有り難うございます。

ほとんど理想の息子像になってます。

NA様

たくさんの方から続き~と催促を受けています。

ほかのお話もあるんだけどなぁ・・・(^_^;)

修羅場希望 ( ..)φメモメモ。

おかゆ

おかゆ様も修羅場希望 ( ..)φメモメモ。(笑)

みなさん好きですねェ。

私の書くつかつくがスキと言っていただけたらもう書くしかないじゃないですか♪

修羅場♪