DNA で苦悩する 2
いよいよ駿君の青春篇始まります♪
どんな高校生活になることやら~
*高校生活も順調にスタート。
そう思えたらどんなに楽か。
異変は登校3日目で気が付いた。
僕の通う高校は電車でもバスでも通える便利な場所に立地にある。
山の中とか人里離れた場所にある学校はダメって、いまどきそんな高校があるとは思えない。
通学に電車を選んだのは乗ったことがないから興味があったって理由。
高校の最寄駅までの電車通。
改札を通り抜けるのも慣れてきた。
何時も蒼と一緒にいつもの時間に家を出る。
初めて買って使った定期。
蒼を見よう見真似で改札を抜けた。
電車に乗るの初めてってばれないかと緊張した。
朝のラッシュの押し合う電車の中。
入り込んだら動けない状態。
他人と体が触れあうなんて初めての経験。
クーラーの効いた高級車の経験しかない父さんより満員電車で通勤するサラリーマンの方が偉いって思える。
電車に揺られることに慣れたのは3日目。
つり革につかまらなくても身体を支えられることを覚えた。
落ちつくと電車の中を観察できる余裕が生まれる。
新聞や雑誌を読む人。
スマホの画面を指で操作する学生風の若い男性。
化粧をしてる女性。
・・・?
どっかで見た顔・・・。
僕の乗ってる車両の反対側の端っこで頭一つ飛び出た男性が僕から視線を逸らしてサングラスをかけた。
そんな誤魔化し方無理がある。
父さん・・・
SPなんてつけないでよ!
何時も父さんについてるSP。
偶然に同じ電車に乗ってましたなんて言うには無理がある。
「駿、どうかした?」
「いや、なんでもない」
蒼に知り合いが乗ってるとも告げられない相手だ。
SPに護衛されて電車に乗る高校生がどこにいるんだ!
僕は静かに普通の高校生で過ごしたいんだ。
学校が終わって母さんに報告したのは言うまでもない。
「困った父さんね」
携帯の向こうでため息をつきながらも小さく笑う母さんの声が聞こえた。
それはそんな父さんが好きっだっていう母さんの気持まで僕に伝わってくる。
相変らずだよな。
そして翌日は僕の生活費にと多額の印字がある通帳が届けられていた。
おじいちゃんもおばあちゃんもそれを見て震えていた。
「持ってて邪魔にはならないだろう」
僕がなんで電話してきたか分ってない気楽な父さんの声。
僕にして見れば邪魔だし、使い様がないし、高校生の僕が持つには不相応。
「父さんは駿くらいの頃、母さんに一日で1億使ったことがあるぞ」
「それ、母さんは喜ばなかったでしょ」
母さんの気の引き方を知らなかった高校生の父さん。
母さんをお付のSPを使って眠らせて屋敷に連れ込んだって・・・
眠ってる母さんを着飾らせただけでそれ以外は何もしてないって言ったって母さんにしてみれば、それって犯罪。
父さんはいったい何がしたかったのだろうかと理解に苦しむ。
「お金で何でも解決しようって思ってたんだから」
二人が出会ったころの話を聞かせてくれながら愚痴る様に母さんが言ってた。
よく、そんな父さんと付きあう気になったよね。
好きになってくれなかったらそれはそれで僕らは生まれてないことになるから困るんだけどね。
「もう、邪魔しないで」
「おい!こら!邪魔って言い草があるか!」
後は母さんに任せた。
父さんの不機嫌な声は無視して携帯のボタンをブチッと押した。
そして今日も電車に乗って高校へと向かう。
「駿、バイト決まったのか?」
「どんなのがいいか迷ってるんだよね」
実際に今の僕にどんな仕事ができるかは未知数。
道明寺財閥のTOPの父さんに弁護士の母さん。
人を使う側しか見てない僕には人に使われるってことがどんなことかわからない現実。
「バイトってやったことあるか?」
「ない」
答える蒼に今回は相談できないのかって淋しく思った。
「痴漢!」
突然上がる声。
数メートル先で女子高校生に手を握られてる男性が見えた。
「あれ、あの子・・・」
「同じクラスだぞ」
「鮎川だっけ?」
蒼と顔を見合わせる。
この場合は彼女を助けるべきだよな?
成人の男性に怯まない強気な瞳。
人ごみを押し分けて蒼と2人で彼女の傍に近づいた。
通帳のお話は別館でUp中
SP番外編もUPしました。
淋しさは突然やってくるもUP
ここで登場した女の子鮎川さん。
駿君に関わってくるとうすうす想像できると思います。
まだ名前を付けてません。
なにかいい名前ないですか?
名付け親募集中
いつも私はこれで苦悩する。
新ヒロインへの名付け親募集にたくさんの参加ありがとうございます。
多かった名前から投票所を設けました。
名前を追加するのも自由ですので参加をお待ちしてます。
楽しめそうだと思ったら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
ちゃむ様
つくしちゃんが心配してるのを見て司が気を利かせてSPを付けたとか?ないかなぁ~。
誘拐の危険性は一般人より確率高そうですもの。
鮎川にこずえ。もう一片いらっしゃいました。
私の場合は鮎川まどか かな。
オレンジ―ロードの主人公が恋する女の子です。
captain様
好きって・・・
うれしいです。
私じゃなく作品だってば~。
yuminn様
彼女は何かを隠してる。
なんとなく題名に使えそうなイメージが浮かんじゃいました。
実はいいところのお嬢様で駿くんの許嫁。
そんな設定何処かで見たような・・・。
そこはもう一つひねりを入れて、いや、まだそこまで考えてません。(^_^;)
おかゆ様
出来るSPはいないのかしら?って想える人選。
誰がやったんねん!(笑)
駿君が怒るって設定は司にはなさそうですけどね。
なずけ親の参加もありがとうございます。
ますます決められない(^_^;)
kenari様
初コメありがとうございます。
『緋の稜線』の主人公。
原作者 佐伯かよ 好きな漫画家の一人なんですよね。