If 15

ここから二人の大冒険が始まる!!

いざ無人島へ!

早く進みたい!!!

頭の中は☆マークが飛び交ってます。

どういうシュチュでいくか?

土星のペンダントを司がつくしにかけてやる場面かな?

それとも砂浜で抱き合った後?

どっちでもイケそうで~~~。

砂浜を選んだ方はドS倶楽部入隊の素質ありますよ~。

だって仲直りの後って司が我慢できずに押し倒しちゃいそうですもんね。

・・・で。

ヘビの生ころがしで砂浜まで引っ張られる。(^_^;)

さぁ~どちらがご希望ですか?

コメントをお待ちしております。

*

「なるべく、はでには動き回りませんよう、代表の行動が、奥様の耳に入りますとまずいですし」

今回のティアラ強奪事件を知ってるのは俺と牧野・・・それに西田の3人。

もちろんおふくろに言えるわけがない。

結納当日にティアラを奪われたって知られたらどう責任を取るのかって牧野は迫られて、こんなことじゃ道明寺の嫁にふさわしくないとか言い出すことも考えられる。

結婚の危機。

絶対、おふくろに気が付かれないうちにティアラを取り返す!!

本当なら西田にも内緒にしたかったが、こいつの協力なしでは俺が自由に動き回ることができないって現実。

西田なら俺と牧野に必ず協力してくれるって前提がそこにはある。

「貧乏旅行に徹しろって事ですよね。まかせてください」

牧野が目を輝かせてドンと拳で自分の胸を打つ。

貧乏で元気が出せるのは流石に牧野だ。

つーか、ティアラを取り戻す為って言っても、1時間2時間で行ける場所じゃねェぞ。

ラスベガスだぞ!

言えば旅行みたいなものだ。

俺と2人きりで幾度かの夜を過ごす。

ドキンとかねェのかよ。

飛行機の中でもグーグー寝やがってッ。

俺の方が牧野をそばに感じる時間の長さに緊張気味のうれしさ。

隣同士の座席で感じる牧野に寝息。

無邪気に肩に寄せる顔。

起こしたいのか・・・起こしたくないのか・・・。

そっと握った牧野の掌。

緊張気味に俺の手のひらは汗をかく。

手を握るだけでこんなに心拍が早くなるってあり得ねェだろう。

俺は中坊かっ!

それでも・・・

牧野の安心しきった、俺に頼り切ってる寝顔が自然と俺の顔をほころばす。

ロスで飛行機を降りた俺たちは中古の赤いオープンカーを手に入れた。

牧野が気に入った車。

愛しげに眺めるのは俺だけにしてもらいたい。

車にまで嫉妬するってどれだけ牧野が好きなのか。

乾いた茶色い大地を真っ二つに切り裂く様に二車線のフリーウェーが続く。

行きかう車もほとんどなくてアメリカの広大さと日本では見ることのできない岩場の風景に時々感嘆の声を牧野が助手席で上げる。

何時もの俺なら自家用ジェットを飛ばして直ぐにでも鏑木の首根っこを掴まえてる。

はしゃぐ牧野を見ながらこんな旅行も悪くねェって感じて苦笑した。

砂漠地帯に浮かぶ太陽は白く大きく輝いてじりじり焦がす様に大地を照らす。

助手席に乗ったつくしが頭の上にかけていたずり落ち気味のサングラスをかけ直すのが横目で見えた。

やっぱ俺の男物のサングラスは牧野のサイズには合わない様だ。

途中でいったん車を道路わきに留めて二人で車を降りる。

走る車の中から見えた次々に変わった褐色の大地と大きな岩のつながりが広大に目の前に広がったパノラマな風景。

「でっかいなあ!」

「見渡す限り岩だよ。どうなってんだこりゃ」

同じ陸続きに高層ビルが立ち並ぶ都会があるとは思えない別世界の風景を堪能してる牧野に俺の心も和む。

「でも、考えてみりゃ、牧野と二人で旅行するのって初めてだよな」

牧野を追って岩に飛び乗った俺はその横にならんで二人の距離を縮めた。

頭の中に映し出された牧野が感嘆する風景は全く興味がない。

「なに、にやにやしてんのよ!これ、どう考えても旅行じゃないでしょう!お気楽モードにならないでくれるかなあ」

「お気楽になんかなってねェよ」

事の重大さはお前以上にわかってる。

それでも一緒にいられるってことが大事なんだって思ってる俺の気持ちを否定するな。

ムッとなった気分をそのままにズカズカと車に乗り込んだ。

「ねえねえ、もしもだよ」

慎重気味に口を開く牧野に、俺は目の前に続くフリーウェーから視線を外すことなくハンドル動かす。

「もしも、手ぶらで日本に帰るようなことになったらさ・・・」

「結婚はパーだよね」

一息ついて不安そうに聞こえた声。

牧野なりに俺と結婚出来なくなることにと不安を感じてるらしい。

「パーどころか、うちのくそババァに殺されるな」

それは全部俺が引き受ける。

だから心配するな。

「・・・」

言いかけた時牧野が返事もせずにガクンと肩を落としたのが見えた。

俺が牧野を追い込んだ?

「急ぐぞ」

アクセルに踏む足に力を入れる。

こうなりゃ、早くティアラを取り戻すしかない。

「一刻も早くとっ掴まえねぇとな、あのくそ野郎の写真、ちゃんと持ってきたか?」

もたもたとバックの中を探る牧野の仕草にちらりと視線を落とす。

「あ、あ、あーーー、あーーーーーーー」

なんだ?

おろおろとした牧野の表情が驚愕に変わる。

「なんだよ」

「前!前!前―――ッ!」

進行方向に視線を戻すと目の前に迫る大型トレーラー。

車までバカデカい。

さすがの俺も身の危険を感じてとっさにハンドルを切った。

「ありえないつーのーーー」

牧野の叫び声もスローで聞こえる。

トレーラーとぶつかる手前で車は向きを変えて道路脇に止まった。

助かった・・・・。

ハンドルにガクッと打つぶせたまま大きく息を吐く。

「なに、やってんのよ。前向いて運転しなさいよ」

牧野の声が震えてる。

俺の運動神経に感謝しろ。

つーか、悪いのはあっちだろうがぁ!

ラスベガスに着くまでもどうやら俺たちは平穏じゃないらしい。

やっぱり無人島は遠い・・・

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拍手コメント返礼

ソフィ様

ディレクターズカット版を見ると二人のいい場面結構カットされてるのが分りますよね。

テレビでディレクターズカット版やってくれた方が総集編をプラスするより視聴率とれた気がします。

洞窟もやっぱり捨てがたいな~

雰囲気の流れとしては何もないじゃ納得できないですもんね。

ここは最後で蛇に生ころがしか?

Gods&Death様

ファイナルではラスベガス、香港、無人島まで~~~~~。

香港の夜景は綺麗だったな。

類と司がいい雰囲気で♪

あっ・・・違うか。

根本は映画の流れですがその合間合間のお話を付けてしていきます。

詳しい映画の流れは割愛してますけどね。