ドッカン !! 23
ドッカン22の後は甘アマかと思いきや・・・(^_^;)
今日まで子供が休みなんで~す。
今週土曜日の文化祭の代休。
月曜日が休みだなんて先週の土曜日まで知りませんでした。
「出し抜くつもりか?」
獲物を捕らえた鋭い目つき。
「あっ・・・」
思わず手に持ったバッグを床にどさっと落とした。
重役出勤の道明寺はまだベッドに寝ていてもいいわけで、私の方が出勤時間は早い。
この言い訳で納得しそうもない閻魔大王の睨みが迫る。
「目が、覚めたらもう一度お前を抱きしめようと思っていたのに」
そうなればまたシーツの波の中に引きづり込まれるから起こさない様にベッドから抜け出したのよ!
手加減が無いから困る。
私は今日が初めての実務研修なんだから、遅刻したら困るの!!
私の頭の上に肩肘ついて、斜め上から見下ろす視線。
鼻筋のすらりと通った美しい輪郭。
横目で見るより真正面から見たい!
耳たぶに触れる唇の動きが私の首の動きを横の動きからビクンとする動きに変える。
くすぐったい感覚と体の奥から甦る艶。
道明寺がイタズラっぽく目を細めたのが見えた。
「最初が肝心だろう」
最初って・・・
なにが最初だ?
疑問のまま見つめた道明寺の笑顔はひどく凶悪に見える。
ヒャー――ッ
なに?
凍りそうな冷気のオーラ。
周りに公平とかいないよね?
思わずぐるっとあたりを確かめる。
嫉妬されるターゲットはいそうもない。
当たり前だ。つーの!
屋敷の出口の扉の前で立ちすくんでるのは運転手の里井さん。
里井さんまでビクッと身体を震わせている。
一緒に起きなかったことがそんなに道明寺を不愉快にさせたのかな?
「私・・・何かしたのかな?」
道明寺の機嫌を損ねるようなこと・・・。
思いつかないんですけど・・・。
昨日は帰ってからベッドまでなかなか行きつけなくて・・・
道明寺にされるがままで・・・
道明寺の引き締まった身体にしがみついて感じた熱い肌。
ベッドまで転々と続く脱ぎ散らかった服。
ソファーの背もたれにかけられたネクタイ。
アレって確か私が道明寺の襟元から抜いた・・・。
ベッドの上に起き出してそれ見てボッと火が付いたように赤くなったのは言うまでもない。
「俺が一緒にいないと意味がねェだろう?」
へ?
「昨日だけじゃ俺とお前が一緒にいるの見てねェやつもいるだろうしな」
「今日の朝、また一緒に出勤すれば完璧だろうが」
私が、一人で出かけようとしたことに本気で怒ってるわけ?
確かに目の前の道明寺はスーツを着てる。
「なんだよ」
「まだ、ひげ剃ってねぇんだよ」
ネクタイは鏡も見ないで手探りで結んだ状態で、髪もまだ十分に梳いたとは言い難い。
「クセッ毛だか寝ぐせだか見分けがつかないのは重宝だね」
延ばした指先が道明寺の髪の毛に触れる。
指に絡みつく髪の毛の感触を楽しんでる。
そのまま触れる頬にかすかにチクッと感じるヒゲの感触。
「ヒゲ・・・剃ってないんだ・・・?」
どれだけ慌てて飛んで来たのか。
目の前に現れた道明寺は何時もの通りにピシッと決めてる感じだったのに・・・
今、目の前に道明寺は焦り気味で・・・
気まずそうな表情を浮かべる。
「笑うな」
「いや~かわいいなって思えて・・・」
「てめぇッ」
「ぎゃーヤダ、髪が乱れる」
道明寺の腕が私の首に巻きついてもう片方の手の指がクシャクシャと髪の中に滑り込んでくる。
「乱されるの好きだろう」
甘ったるく聞こえた声にビクンと私の抵抗が止まった。
朝っぱらかな何を言い出すのかッ!
「あのねっ!」
床に向けた視線を道明寺に戻す様に動かした視線を遮る影。
「そろそろお時間です」
紺色のスーツにピシッと締めたネクタイが見えた。
「戯れるのはお二人だけの時でお願いします」
笑みのない落ち着き払った声。
無表情でそんなことを言えるのはやっぱり西田さん。
冗談じゃなく本気で言われてるとしたら・・・
どう対応すればいいのよーーーーーーッ。
恥ずかしすぎる。
「わかった」
不愛想な声はそのまま私を通り過ぎる。
「早く行くぞ」
何事にも動じてないその態度がムカつく。
朝からこんな恥ずかしい思いをするのは誰のせいだ!
叫びたくなった。
会社に着いたら速攻で道明寺から離れるから!!
応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
asahi 様
朝っぱらからのイチャイチャぶりは我が家ならではのつかつくコンビかも♪
お土産牛タンならまだいいじゃないですか。
うちの旦那はこけしを買ってきました。
誰も喜ばないって・・・。(^_^;)