FIGHT!! 46

☆マークをつけて終わった気でいました。

・・・でどこで終れるんだろう(^_^;)

もう今日で46話目です。

『ソラノカナタ』を抜いちゃいそうです。

書いてる私もわかりません。

駿君の幼稚園行事を全然書いてないんすよね・・・。

入学式から進んでない。

*

「この書類代表に渡して」

出社してすぐ茶色の封筒を甲斐さんに渡された。

私が作成して甲斐さんに確認を頼んだ会社合併に関する書類。

「私が持っていくんですか?」

「説明する必要があるでしょう?」

「甲斐さんの方が適任なんて言うなよ。君の方が適任なのはこの会社の社員全員が知ってる」

このパターンは私が産休に入るまえから変わらない。

「無理に渋めの表情しなくてもいいから」

私の横でこそっと甲斐さんがつぶやく。

「四六時中一緒にいたら疲れるんですからね」

「つくしちゃんは、だろう」

そこでウインク気味に甲斐さんが目を閉じる。

そんな気遣いいりませんからッ!!

別にいまさら書類の説明の必要なんてないのにッ。

茶封筒を胸元で抱え込んだまま最上階に向かう。

執務室の前に位置する秘書室。

ドアを開けた途端一斉に注がれる視線。

「今日はすご~く代表機嫌いいですね」

「仕事がしやすくて助かります」

「あっ・・・そう・・・」

秘書課のみなさんの明るい声とは対照的に頬がこわばる。

大体この後の質問が予測できるから・・・

「何かあったんですか?」

「代表の機嫌が良くなる秘訣教えてください」

教えられるわけがない。

「そんなに機嫌がいいの?」

「朝私たちにも、おはよう、今日は天気がいいなって笑顔の特売でした」

「あれは久しぶりの超がつくゴキゲンですよ」

その機嫌の要因が今朝までの私たちって説明できるか。

朝から元気が良すぎて困ったんだから!

口が裂けても言えない痴態。

「西田さんは?」

秘書課南側中央に一回り大きく置かれてるデスク。

西田室長と書かれた表札の前の席は空席。

何時も表情を崩さない西田さんの姿はなかった。

「代表と今日の仕事の打ち合わせをされてます」

チラリと奥の扉に視線を移して秘書の子がつぶやく。

西田さんに書類を渡して帰ろうとした目論見は外れた。

秘書の子に頼んでも甲斐さんと同様「持って行ってください」って笑顔で送り出されるのが分る。

どこで司の機嫌が変わるかわからないことを秘書課御一同は良く理解してる。

書類を渡したらすぐに帰ろう。

グッと扉のノブを握って引き寄せた。

「よく、これで許可できたもんだ」

え・・・ッ

聞こえた声は地獄の底から聞こえてきた低めの声。

一瞬でマグマの沸きだつ火山帯へ足を一歩踏み入れた気がした。

引き返すなら今か?

扉を閉めようとしたその先で「バンッ」と大きな音を発てて床に散らばる書類。

私の足元まで広がってる。

「ヒャッー」

思わず声が出た。

「なに、見てんだ」

むっつりとした不機嫌な声。

「書類を持ってきたんだけど・・・」

背中に感じるいくつもの視線からは和やかさが消えて笑も凍ってる。

振り返った先で蜘蛛の子が散らばる様に自分のデスクに戻って首をひっこめる秘書課の皆さんを確認できただけだった。

うっ・・・

超がつくゴキゲンはどこに行ったんだ!!

「どうぞ、お入りください」

この状況でも表情を変えない西田さんに腕を取られて司のデスクの前に連れられてこられた。

上半身から半歩遅れて鉛の付いた足がついて来る。

「西田さん、書類!」

私の声は無視されたも同様で・・・目の前に司が迫る。

「お前まで、俺に尻拭いさせる気じゃねえだろうな」

「この件に関しては抜け道なんてない、法に則ったものだから大丈夫」

甲斐さんも確認してくれたし・・・。

・・・って。

朝別れた時とずいぶんと態度が違う。

このままベッドから出たくないとか・・・

ず~と私を抱いていたいとか・・・

ベッドから出ようとする私を背中から抱きしめて、胸の中に押し込めて身体を触りまくってキスしまくったのは誰だっ!!

おかげで今日の朝、私はコーヒーも飲めなかった。

この二重人格!!!

仕事の不満をそのままぶつけられても困る。

「私はこの後の手配をさせていただきます」

何事もなかった様に西田さんは床に散らばった書類を集めて部屋を出て行った。

私を置いていく・・・の?

「たくっ・・・、間の悪い時に来るなよな」

正面からクルッと椅子をまわして司は足を組む。

私の正面から少し背けるように角度を変えた。

気まずそうに口元を引き締める横顔。

さっきまでの怒りのオーラーはフーッと吐いた大きな息とともに司の身体から抜け落ちた。

「なぁ、つくし・・・」

急に優しくなった司の声。

自分の傍に来いという様に手招きされた。

私の顔を覗き込む司の瞳は熱を帯びていて、これ以上の艶を私は知らない。

しなやかに動いた指先は私の5本の指と絡まって司に引き寄せられる。

膝の上に座り込まされた体勢でそのまま抱きしめられた。

「誰か来た困る」

「こねェよ」

「ここ会社だからね」

襟元にわずかに触れる唇。

押しつける感じじゃなくて微妙に触れる感じがこそばゆさを生んでいる。

「ちょっ・・・」

腰が浮きそうになった。

「俺がキレたらしばらくは誰も近付きゃしない」

それって・・・

それ自体が問題じゃないのか?

「そ・・・それってどのくらい?」

「おまえを泣かせる時間まではねェけど」

司は余裕たっぷりの笑顔を浮かべた後ニンマリと悪戯に目を細めた。

「誰もそんな時間は期待してないから!!」

「るせぇな、ギャーギャー言うとその口塞ぐぞ」

司の右の手のひらが私の左の頬を抑え込む。

そのまま力を入れられたら簡単に唇は触れあってしまう。

二人の口角はもう触れあって、重なるまでの距離にさほどの余裕はない。

司が不機嫌なままの方が私の身は安全なんじゃないのか?

「しばらく、家に帰れないから・・・」

「えっ?」

「新しくオープンする予定のホテルがトラブルが起きて現地に俺が行かなくちゃいけなくなった」

「それは・・・ご苦労様です」

「・・・」

「お前からそんな返事もらっても面白くもくそもねェンだよ」

別に面白がらせるつもりはないんですけど・・・

「さびしい、とか、どのくらい会えないの、とか、俺が喜びそうなこと言えねェの?」

「急な出張とかいつもの事じゃん」

「昨日あんだけ俺に強請った奴だとは思えねぇよな」

・・・。

ボ―――――ッ。

顔から火が噴きそうだ。

どうしてそう言うことをテレもせず横柄にこの男は言えるのだろう。

聞かされてるこっちが身の置き場がなくなる。

「もしかして・・・家に帰れなくて、私と離れるから機嫌が悪くなったとか・・・あり?」

「嬉しそうな、顔するな」

私の頬から離れた司がわざとらしく眉を顰める。

「それだけじゃねぇよ」

仄かに赤みを帯びる頬。

シッカリ照れてる。

ギャップあり過ぎなんですけど・・・司君。

そこも・・・スキ・・・。

言わないけどね。

Ifでの反動がこちらで現れてる?

この二人のイチャイチャが結構楽しくなってきてます。

子供達の前ではほどほどに!!

楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。

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拍手コメント返礼

おかゆ

司君が照れるのはつくしの前だけ~。

captain様

現実にはなかなかねぇ~

こんないちゃいちゃする余裕はありません(笑)

そうそう紅白。

今年も本当にもうそんな時期が来たんですね。

早いなぁ~。

重大ニュースの中に拙宅を取り入れてもらえるなんて~

嬉しいです。

やっぱり原作が面白いですよ。

続きが見たい!!って想像できる終わり方も♪

だから二次が盛り上がるんでしょうね。

あー☆ 様

拍手コメント、Pw申請ありがとうございます。

メールは届いたでしょうか?

寝不足になるまで読んでもらえて嬉しいです。

最近ということは読むのも大変だったのでは?

拙宅の一番人気は『ソラノカナタ』で~す。

今後もよろしくお願いします。