FIGHT!! 47

おはようございます。

昨日はアクシデントでそこそこの作品しかUp出来ずチェツクもままならなくて、本音を言えばUp出来るものじゃなかった・・・。

それでも温かな拍手とコメントをいただけてありがたいです。

今日はどうか、書いた作品が消えませんように(^_^;)

*

「はぁー」

最上階から降りてきて自分の席にガクッと腰を下ろした。

本音はため息をついたままデスクにうつぶせたい気分。

一つのドアを開けると壁際には受付の事務職員。

広いリビングを通って、そこから奥、中央には所長室、そして所長室を挟んで一つ、一つ区切られた個室が並ぶ。

現代的な明るいオフィスに作り変えられたのは私が産休に入ってる間。

環境がいいほど仕事の能率が上がるという道明寺の方針。

「つくし様以外にも気配りが出来るようになられるとは予想外です」

仕事の結果ばかりにとらわれていた司の変化に感無量の表情を浮かべたのは西田さん。

ただ・・・。

真っ先に作り変えたのが私の働く職場というのは喜んでもいいものなのだろうか。

「ご苦労様」

ノックをしてやってきた玲子さんがにっこりとほほ笑んで目の前に差し出したのは・・・たぶん新しい仕事。

人使いは荒い。

何事も経験したほど。

それは分かてはいるが、仕事以外の心労が重い。

でもその心労がしばらくいないとなるとしばらくは身軽だ。

「一緒の職場って意外に疲れるわよね」

ため息の意味を察知したように玲子さんがつぶやいた。

「四六時中一緒って言うのも刺激がないしね」

「そんなこと言っていいんですか?甲斐さんが泣きますよ」

「いーの、いーの。そんなこと孝太郎は慣れてるから」

外回りに出かけた甲斐さん姿は今は事務所になし。

女性が強い方が家庭はうまくいくって、本当だとこの二人を見てると思う。

「あっ、つくしちゃんの場合は刺激があり過ぎて困るのか」

したり顔で玲子さんが私の頭の上から顔を出す。

それ・・・冗談じゃないですよね。

玲子さんから向けられた微笑みにはむず痒い感情が足元から頭の先まで湧き上がる。

「ごちそう様」

ルンとした形に唇を変えて玲子さんが部屋を出ていく。

ごちそう様って・・・

私はどんな顔を浮かべていたのだろう。

両手で挟んだ頬がわずかに熱い。

もう!仕事仕事!!

それから1時間後には司が本社を離れるって連絡があった。

今回はどのくらい家を離れるのだろう。

出来たら双子がパパの顔を忘れないうちに帰ってきてほしい。

やっとパパって認識が出来たところなんだからね。

久し振りに帰ってきた司を、知らない人って、認識で泣くわが子にむくれる司の機嫌を直すのも楽じゃ無いからなぁ。

「どうしたら僕はお兄ちゃんになれる?」

仕事が終わって我が家に帰る。

出迎えてくれてたのは駿。

胸を張って腰に手をあてる姿は誰かにそっくり

ヘンなところで司の態度がそっくり駿に表れている。

人にものを聞く態度とは違うぞ。

「駿は舞や翼のお兄ちゃんでしょう?」

「違うもん」

違うって・・・

なにが根拠なのか・・・

「何が違うの?」

「ママ、パパって言うのに僕はいつまでもあーとか、うーとしか舞も翼も呼ばないんだ」

それは・・・

呼ばないんじゃなくてまだ呼べないだけで・・・

真剣に悩んで不安そうな表情を浮かべる駿が無性にかわいくて仕方ない。

抱き上げて思い切り頬ずりした。

「もう少ししたらお兄ちゃんって呼べるようになると思うから」

「わざとじゃないの?」

「駿が二人に教えてやらなくっちゃね。僕がお兄ちゃんだよって」

「お兄ちゃんより、ママとかパパとかの方が言いやすいだけだから」

「パパが舞や翼を抱っこするたびに泣かれるより駿の方がいいと思うけどな」

「僕には笑ってくれるよ」

駿の機嫌が直った。

「その方が嬉しくない?」

「うれしいけど早くおにいちゃんって呼んでもらいたい」

あどけない子供の悩みって可愛い。

なぜ泣く!

俺がパパだぞって膨れる司もそれなりに可愛いけどね。

駿の方が扱いが楽だ。

傍にいなくても司に結び付けて考えてしまってる。

頭に浮かべた不機嫌な司にクスッと頬が緩む。

今ごろはまだプライベートジェットの中。

早く帰って来~い。

心がつぶやいた。

まだ離れて半日!

楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。

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拍手コメント返礼

おかゆ

なんだかんだといって結局仲がいいんですよね。

実際は結婚も子供が出来て3年も過ぎると旦那の出張がうれしかったりするんですけどね(笑)