If 19
香港からの続きなんですが・・・ココから無人島に置き去りにされるとこまでは先日書いていたんです。
実際『If 18』はそこまで進んでたのに消えた・・・。
またそこ書くのかよって気持ちで~
プチって保存したつもりが真白な画面が現れた瞬間・・・。
IEの左上の 『←』を何度クリックしたことか、無駄だと分かってるのに。
ぎゃーーーーッ
何書いたっけ!!!
パニックでした。
そこから掘り起こして何とか『18』をUPしたんですけどね。
落ち込んだ気持ちをまだ引きずっています。
テンションがなかなか上がらない・・・。
ファイト――――ッ!
ヨシッ!!
*平行線のまま言いあって、ケンカをしたいワケじゃない。
盗まれたティアラを取り戻す為の旅行だとしても、俺は嬉しかったんだ。
二人で行く初めての旅行にしては問題ありだけどな。
「親に婚前旅行ねって言われた。本当の事は言えないし・・・」
少し膨れて頬を染める牧野がくすぐったかった。
「確かに婚前旅行だよな」
「ヘンなこと考えてないでよね。目的はティアラなんだから」
照れ隠しに牧野が手に持っていたカバンを俺に振り上げた。
牧野だけしか俺の傍にいないって久しぶりだ。
こんなに長い時間一緒にいられるって今まで経験がなかったから。
それだけで舞い上がる。
結婚まであと少し。
正式に婚約してそれですべてうまくいくって浮かれてた。
婚約したその夜に盗まれたティアラ。
どこかで俺たちの結婚を邪魔しようって奴らが、暗躍してるってことも考えられなくないがティアラの情報がどこから漏れたのかそれが気にかかる。
門外不出で俺も知らなかったティアラだ。
結婚を邪魔して得するのは誰だ?
いまさらおふくろってわけでもねェしな。
結納のすぐ後だぞ。
内部に手引きした奴がいるのかって思う考えが消えない訳はない。
一番あり得ないやつの名を牧野が上げた。
「もし・・・・・、もし万が一、俺に何かあったらなんだけどよ。あとのことは、お前にすべてをまかせるから」
ティアラを盗まれた後に類を訪ねた。
あの時、俺の深刻さに驚いた表情を見せた類を疑うことなんてできない。
あいつが俺らを苦しめるようなことをするはずがないのだから。
「だから、万が一だ。万が一、何かあった時は」
いまだに牧野を託せるのは類しかいないって思ってる。
「とにかくおかしい!絶対おかしいしいよ」
牧野が不安を俺にぶつけるたびに俺の方がおかしくなりそうだ。
「じゃあ、目的はなんだよ。なんのために、俺らをだましてるんだよ」
あいつらは仲間だ。
俺達4人の関係を傷つける言葉は発してほしくなかった。
たとえ牧野でも。
「いいか、今、俺らはあいつらに礼を言うことはあっても、疑ったりするようなことは何一つねェだあろうが・・・。」
「おまえが見たのは、本当に黒ずくめの男か?あいつと類が本当に握手してたのか?」
それは確認ではなくて、間違いじゃすまないって脅しめいた響きの強さの声。
自分でも怒りのために唇が震えてるのが分かる。
「・・・アタシのこと、信じられないって事?」
非難めいた瞳の奥に沈む牧野の悲しみ。
怒りが気まずさに変わる。
そんな表情をさせるつもりはなかった。
「そこまで疑って、じつは見間違いでしたじゃすまねェってことだよ」
言葉尻が小さくなったのは俺の戸惑い。
牧野の沈んだ表情が重く心にのしかかる。
「・・・」
黙り込んだままの牧野は、何を言ってもダメなんだって表情をまた曇らせた。
お前を信じてない訳じゃない。
ただこの件に関しては譲れないあいつ等との信頼関係がある。
もし牧野がいうように類が黒ずくめの男と握手をしていたとしても何か理由があるはずだ。
それが何かわからないうちには牧野には何も言えない。
牧野を悲しませて不安がらせて、それがまた俺を苛立たせる。
クッ・・・。
不安と苛立ちを隠す様に牧野から離れた。
クルーズを終えて俺に何も言わないままに牧野が姿を消した。
ホテルで牧野の帰りを待つ。
何度となく連絡を入れる携帯は着信音を響かせるだけで牧野は出ない。
無視かよ。
それでも携帯を手から離せずに握りしめている。
もっと、優しく言いようがなかったか・・・。
あいつの不安を打ち消してやるような・・・。
心配させやがって。
どこうろついてるッ!
落ち込んだり、ムカついたり。
牧野のことを考えると冷静になれねっ。
気持を落ち着けるようにバルコニーに出て肌に触れる夜風。
寒々しさが肌を刺激して身体も熱を奪う。
今はそれさえも自分を罰しているように思えた。
まだ牧野とは連絡が取れない。
留守電に何度同じ言葉を入れただろう。
「どこにいる。連絡よこせ」
「心配してる・・・」
見下ろす香港の夜景もうつろに見えた。
「司」
類が俺の横に腰を下ろす。
「どうした?せっかく、ティアラを取り返したって言うのにさ」
牧野と俺がケンカしたって事はうすうす気が付いてるのにそれには触れない。
それが今は俺の気を楽にする。
聞かれたら牧野がお前らを疑ってるって口を滑らせそうだ。
それだけは俺からは言いたくなかった。
「なぁ、類。俺は、お前を信じていいんだよな?」
それが精いっぱいの言葉。
「えっ?」
「いや・・・・・、お前を信じてるからよ」
一瞬でも感じた不安を打ち消す様に言葉にした。
「万が一の事態がおとずれたら、すべてを俺に任せるって言ったよね。俺、いろんなことを考えてさ。すべてをまかせられッていう意味を――――」
小さく類が浮かべた笑み。
そのまま黙って夜景を眺める。
俺の心は決まった。
「とにかく、俺は、お前らを信じてる」
だから牧野にも信じろって説得する。
お前らが俺たちを別れさせることに手を貸すなんてありえないのだから。
立ち上がって牧野を探すためにホテルを出た。
行くあてのないまま観光客が多そうな場所を探して歩く。
携帯を耳に当てたまま。
着信音が響く携帯に向って牧野の名を呼ぶ。
いい加減に出ろ!
少しでも高い位置を探して路上のブロックの上にまで立って見渡した。
すげー目立つ。
俺に気が付いた日本人観光客。
「道明寺・・・?」
「キャー」
うるせーブスッ!って、いつもなら怒鳴り散らすとこだ。
振り払う時間も無駄にできない気がして、俺に向けられる視線は無視したまま牧野の姿を探した。
俺が迷子見てェじゃねェか。
翌朝・・・。
約束の時間ぎりぎりにジェットに乗り込んできた牧野。
不機嫌なのは、寝不足気味のせいなのか、俺に怒ったままのためなのか・・・
無言のままに牧野は隣のシートに腰を下ろす。
「昨日の夜、どこに行ってたんだよ」
どれだけ俺が心配したかわかってるのか!
なじるような声しか出ない。
「どこだっていいでしょう」
「よくねぇよ!俺たち結婚すんだぞ」
「・・・・」
「おい!」
返事どころから俺に目を合わせようともしない。
ティアラを取り戻した後で、ここまで険悪になるって予想もしてなかった。
「本当に結婚すべきなのかな、あたし達」
牧野が俺との結婚に迷う意味が分からない。
俺たちは一緒になるためにこれまで頑張ってきたんだぞ。
「マジでまよってんのかよ。ティアラだって、折角取り返せたんだぞ」
「アタシと結婚して道明寺は、本当に幸せになれるのかな」
「つまんねぇこと考えてねェで、前だけむいてりゃいいんだよ」
今まで俺たちがそうしてきたように。
これ以上牧野にグダグダ言われるのを塞ぐようにつぶやく。
このまま日本に帰れば元の2人に戻れるはずだから。
眠気が襲ってそのまま途切れた記憶。
目を覚ました俺が見たのは、からりと晴れた青空と遠く広がる水平線。
驚いた様子で歩き回る牧野を発見した。
二次というより映画の描写で新鮮味がありませんが、映画の場面を思い浮かべて楽しんでもらえれば幸いです。
映画公開は2008年もう4年経ったんですよね。
我が家の二次ならそろそろ双子を妊娠してる時期?
現在の松潤と真央ちゃんでしっかり想像しております。
楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
かーちゃん 様
私も何度この映画は見たことか(^_^;)
10月に入ってこのお話を書くためにリピしまくってます。
書くより見るのに疲れる・・・。
Gods&Death 様
随分大まかに書いちゃってますが大丈夫ですか?
映画を知ってるって前提で書いちゃってますからね。
次回からもっと描写を丁寧に書こう(^_^;)