ドッカン !! 45(完結)

やったー!

ついに終わりです。

でも何時ものごとく番外編の追加も考えてます。← 定番

☆マーク付き?かな?(^_^;)

明日から子供の冬休みも終わり解禁ですから~~~~~~。

「男性一人って言うのも肩身が狭いわよね」

玲子さんと岬所長が視線を交わす。

肩身の狭さを知ってるタイプじゃないと思いますけど・・・。

脳内にそう浮かんだ私はまだ胸の下に道明寺に見られた派手な下着を隠したままだ。

思い切って起き上がってバタバタと袋の中に詰めてカバンの中に押し込んだ。

道明寺ッ!

目で追うな!

わずかに緩んだ口もと、にやけた顔にビクとなる。

何考えてんのよ!

この下着を着ろとか言わないでよね。

「それじゃ・・・」

玲子さんが携帯を取り出して番号をプッシュする。

玲子さんの彼氏初お目見えとか?

道明寺と渡り合える大人の男性をよろしくお願いしますと期待大。

「甲斐君がすぐに来るって、泣きそうなくらい感激してたのよね。なんでだろう?」

何で甲斐さんなんですかぁぁぁぁぁ。

それが私の『なんでだろう?』です!

ぐびぐびとビールを手酌で飲み干す道明寺。

目が座ってるのは気のせいか?

アルコールは強い方だから大丈夫だよね?

私たちが会話をつづけるたびに何か言いたげに動く道明寺の口もと。

言葉を言いかけて飲み込んで黙り込む。

20代の私と30代に踏み入れたばかりの玲子さんと50代の岬所長。

キャーキャー言いあってるのは年令の壁を超えた盛り上がり。

「付き合いが長くなるとアラが見えてくるのよね」

「結婚したら片目をつぶって相手を見るものなんだから」

「私の場合最初は両目をつぶって見てましたから」

私の言葉の意味が分かったように岬所長が笑い声を吐き出した。

「あのやりたい放題の時代はしょうがないわよね。それがまともな反応だと私も思うわ」

そしてまた道明寺は口をつぐむ。

「るせッ」

小さく聞こえた道明寺の声。

拗ねてる雰囲気でグラスのビールを一口、口にふくんだ。

優しく笑って目を細めて道明寺をみつめる岬所長の表情にも道明寺への愛情を感じる。

この二人にも私の知らない確かな歴史がある。

だからきっと道明寺もおとなしくしてるんだろうけどね。

こんな道明寺は滅多に見れないぞ。

来訪を告げるチャイムに岬所長が席を立つ。

しばらくしてやってきたのは甲斐さん。

って・・・・

その後ろを2度見して視線を外せなくなった。

「お袋・・・」

久し振りに発した道明寺の声。

「玲子さん、助かりました」

膝を追ってスライディング気味に甲斐さんが玲子さんの前に座り込む。

片腕を目に擦り付けて涙にむせぶのは演技しすぎな気もするけど・・・

その気持ちもわかる。

道明寺から逃れたと思ったらお母様と一緒だったって説明は同情以上のものがある。

私の場合は泣き真似も出来そうもないです。

「なあ・・こうゆう状態何とか言ったよな?かも・・・?」

かも?

かもってなに?

「葱としょうもねぇ鴨」

「この場合おふくろは葱としょうもねぇ鴨のどっちにだ?」

しょうもねェ鴨って・・・

『鴨が葱をしょってくる』のことか?

どう考えてもお母様と甲斐さんの組合わせがうまいことが重なり、ますます好都合であることには思えないんだけど・・・

でも、しょうもねぇ鴨って・・・

「ブッッ」

「なに笑ってんだよ」

「しょうもねェ鴨は道明寺でしょ」

そう言ってまた吹き出した。

意味がわかんねぇって、とぼけた顔の道明寺が目の前に迫る。

気が付くとリビングに二人で残された私と道明寺の2人。

少し離れたテーブルの椅子には甲斐さんと女性3人が座ってる。

勝手にやってろ的な感じを肌に感じるのは気のせいか?

「つくしさん、そろそろ司を連れて帰って下さる」

硬めの表情じゃなく柔らかいほほえみで投げかけられるお母様の視線。

その穏やかな口調がどうしようもなく羞恥心を私に植え付けてくる。

私たちのケンカに緊迫感はてんで感じてない外野席。

しょうもないケンカですから・・・

私もわかってます。

「ハイ・・・」

小さく返事するしかなかった。

「言われなくても帰るよ」

大声で吐き捨てるように道明寺がつぶやく。

何時もの威圧感は丸でなし。

負け犬の遠吠えだよ~。

私の手首を掴んだ道明寺がドスドスと引っ張って步く。

「おっ」

「お騒がせしました」

引き連れられるままに揺れる身体から必死で頭を下げて玄関に向かう。

「しょうもない鴨がねぎを背負っていたわね」

リビングで聞こえる笑い声。

道明寺の言い間違い聞こえてたんだ・・・。

これ以上恥ずかしい事なんてもうない!

もう二度と家出なんて考えないんだからぁぁぁぁ。

待ち構えてぱくりと空いた洞窟に見えるリムジンの開いたドア。

投げ込まれるように後部席に投げ込まれた転がる私。

「二度と、手間かけんなよ」

閉じられたドアを合図に道明寺の冷ややかな顔が迫る。

手間を取らせてるのは自分だろうッ!

はっきりと表情が見えないのは救い。

冷たくても、不機嫌でも見つめられるとドクンと脈拍が上がる習性が出来上がってしまってる。

逃げ場がない・・・

うっ・・・

叫び声をあげる前に声を唇で塞がれた。

しょうもない鴨に食べられる葱ちゃん。

おいしい料理法は間違えませんように♪

間違った料理法もオモシロいんですよね。この二人の場合はね♪

最期までお付き合いありがとうございました。

楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。

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拍手コメント返礼

へいくん 様

番外編であの下着は登場するのでしょうか?

見せ場あるかな~(^_^;)

かえまま 様

7月にかき始めたお話が年を越しちゃいましたよね。

長かったなぁ・・・。

こんなに終わらないとは思ってもいませんでした。

ちゅと半端に終わらせてしまった気もしますが後は番外編につなげます。

ぽぷら 様

『願わくば最後は☆付きで』

このコメント好きです!(笑)

お願いされると弱いんですよね。