Perfect dungeon 8

このお話を書くのはテンションを下げないとかけそうもないので今日まで伸びてました。

『葱がしょうもない鴨』の司語録を思いついた頭のままじゃ書けそうもなくて(^_^;)

切り替え大丈夫か!

自分に不安・・・。

これからつくしちゃんを泣かせる設定なんですよね。(/_;)

*

「迎えの車を送りますので、本社ビルまで来ていただきたい」

何時も感情の読めない西田さんの切実な声。

連絡の呼び出し音が鳴ったのは普段の起床時間の1時間前だった。

まだ出社時間にならないビルは人気もなくてシーンとした静けさに包まれてる。

入り口に私を待っていたようにポツンと佇む警備員が一人。

ドアを開けられて恐る恐る足を踏み入れた。

吹き抜けの天井に今にも上から押しつぶされそうな不安。

昼間は華やかに見える大都会の高層ビルでも、お化け屋敷に一人で足を踏み入れたような恐怖感と寂しさが混じったような気分に襲われてくる。

誰もいないビルに、一人で来るものじゃない。

コツコツと規則的な靴音が私の目の前でカツンと小さく音を刻んで止まった。

「朝早く呼び出して、申し訳ありませんでした」

一晩眠っていないような充血した目の西田さん。

ただ事じゃないない雰囲気は容易に読み取れる。

私まで呼び出されるなんてただ事じゃない。

「道明寺に何かあったんですか?」

「上でお話しします」

西田さんに促された向かったのは見慣れた道明寺の執務室。

ドアを開けて部屋の中で温められた空気がふんわりと肌に触れる。

きっと一晩中西田さんはこの部屋にいたに違いない。

横柄な態度でデスクの椅子にふんぞり返る道明寺何時もいる場所。

「来たか」と優しく笑って出迎えてくれる姿があるはずはなく、その横には西田さんと同じく切実な表情を浮かべる花沢類に西門さんに美作さんまで揃って来ていた。

「牧野・・・」

最初に私に声をかけてくれたのは花沢類。

言葉を失ったみたいにただただ私に注がれる視線。

不安だけが大きくなって私を襲ってくる。

「何があったの?」

何時もみたいに「冗談」「びっくりしたか」って、美作さん言ってよ。

「牧野、落ち着いて聞けよ」

代わりに聞こえたのは美作さんの思い沈んだ声。

「司の乗った飛行機が消息不明になったって連絡が入った」

「消息不明って・・・」

「まだ、詳しい状況はわからないのですが、ジェットが出発3時間後レーダーから消えたと連絡が入りました」

何度となく説明してきたであろう西田さんのよどみない声。

「本当に道明寺は乗ってたんですか?」

「よくあるじゃないですか、搭乗したと思ったら搭乗してなっくてケロッと帰ってくるとか!」

「牧野、プライベートジェットだぞ。司が搭乗しなきゃ出発しないよ」

西門さんの悲しげな表情。

「私を驚かそうとか!良くみんなで企んでやってくれるじゃない」

「牧野」

花沢類の手が私の肩を抱いて抱き寄せる。

少しうるんだ様に見えた瞳が嘘じゃないって私に教えてる。

飛行機に乗り込む道明寺を見送ったのは数時間前で、夢じゃない。

飛行機が消息不明になったってことがどういうことを意味するのかわかってる。

それでも、元気な道明寺の笑顔しか浮かんでこない。

まだ泣かない。

信じてる。

私の側に帰ってくるって言った道明寺を。

そのまま花沢類の胸にギュッと瞳を閉じて顔を押しつけた。

「司なら大丈夫」

誰かが言ってくれそうな言葉も、何も発しない静かすぎる部屋。

なにを言っても楽観的な言葉は気休めにもならない重い空気が部屋中を包み込んでる。

パタンと開いたドアからコツコツと響くハイヒールの音。

「西田、解かってる状況は?」

何時もなら道明寺の座る椅子に座って冷静な態度を見せたのは道明寺のお母様。

私より、きっと心配なはずなのにそんな感情は微塵も感じさせない強さを見せる。

西田さんがお母様の前に差し出さした書類の束。

ペラペラと捲って視線を動かしたお母様が頭を抱えるように両肘をデスクに付く。

かすかに浮いた書類にお母様が大きく息を付いたことが分かった。

「司が調べていたことと今回のことは関係あるのかしら?」

お母様の言葉にわずかに西田の口もとが動いた。

「あるかもしれませんが、偶然かもしれません」

「追いつめられた相手が司に何か仕掛けていたとしたら、偶然じゃないわよね」

サスペンス的な展開の会話。

道明寺の乗った飛行機の消息の情報は?

今はそっれが一番なはずじゃないのか?

会社が大事って感じの会話は情がない。

「今、心配しなきゃいけないのは道明寺の無事じゃないんですか!」

事務的な西田さんとお母様の会話が無性に腹立たしくて、感情のままに叫んでいた。

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拍手コメント返礼

***様

待ってましたってうれしいです。

いまいち読み手サイドの方の反応が薄いのでドキドキなんですよ。

飛行機が消息不明って一番最悪なパターンを用意させた頂きました。

でも司は不死身ですから~

海を泳いで日本にたどり着く?

カメの背中?いやいやイルカ?それよりクジラの背中が似合いそうな道明寺です。

遥ママ 様

パスワード送りました。

届いてますか?

b-moka

ようやく私も普段の生活に戻りました。

正月休み長かったなぁ・・・。

続きを早くかきあげていつもの2人に戻してあげないと恨まれそうで戦々恐々です。(笑)

Gods&Death 様

珍しく♪が似合わないお話を書き始めて後悔気味の私です。

でもたまにはいいですよね?

わんちゃんも大変ですよね。

我が家のわんこも昨年尿管結石と肥満気味で治療食のドックフードに切り替えました。

年末にはヘルニアでお薬をもらってます。

今日も後で獣医さんへ連れてく予定です。