DNA で苦悩する 32
いよいよデート♪
何かが起きそうな予感。
司とつくしじゃないですから~~~~~~。
と、書きながら行き着かないです(^_^;)
*「恵比寿ガーデンプレイス時計広場、午前10時」
集合場所を言って、鮎川の前を立去る。
「家まで迎えに行って一緒に行けばいいだろう?」
「なんでわざわざ・・・」
呆れたような顔で蒼がつぶやく。
何でかな?
ただ自然に口からでていた待ち合わせ場所。
僕も考えた。
デートの待ち合わせは恵比寿ガーデンプレイス時計広場。
当たり前の様に頭の中に浮かんだ。
頭に刷り込まれたのは父さんと母さんの思い出の聖地。
「デートの待ち合わせなら上野やハチ公前より断然いい」
初デートの待ち合わせに、結婚式を上げたって嬉しそうに話してくれたのは母さんより父さんの方だ。
だからデート=恵比寿ガーデンプレイスしか思いつけない僕は両親に洗脳されてるのだろうか。
「蒼、お前らとは現地集合だからな」
どう考えても蒼と二人で向かうより鮎川を迎えに行って、少しでも長く二人でいたいって思う。
わざわざ、待ち合わせ場所を告げなくても鮎川の家を知ってるのだから直接迎えにって、言っても良かったんだ。
浮かれすぎだ。
「最初は遊園地か水族館が妥当かな」
蒼の家の2階の蒼の部屋に窮屈に置かれたシングルベッド。
その上で胡坐をかいて蒼と顔を寄せ合って雑誌をめくる。
牧野家の居候の僕の部屋も蒼の部屋と似たような戻り。
これが一般家庭の部屋の大きさだってことは小さい頃に母さんによって認識させられた。
僕の前で蒼が着換えたのは僕んちに泊まった時着てたやつ。
「これ、肌触りが良くて最高な着心地」
CMに使えそうな満面の笑みで蒼。
嬉しげにブランドのネームを僕に見せる蒼。
それ、俺がやったって覚えてるか?
「こう、ぎゅっとするといい匂いがして愛結ちゃんを抱きしめてるみたいない気がする」
腕を胸元で交差させて自分で自分を抱きしめて蒼がベッドの上にだるまの様に転がって胡坐が僕の鼻先と衝突しそうになった。
「あぶねッ」
身体を横にずらして危機を避ける。
雑誌の上の気になる場所は蛍光ペンで囲む。
これ・・・
一日で回るのか?
スカイツリーにジョイポリス、サンシャイン水族館、葛西臨海公園、ディズニーまでって・・・
何処か一つだろう?
自慢じゃないが公共の乗り物で行ったことがない僕は時間の観念が分らない。
「どの順序でいくんだ?」
まじまじと僕の顔を見る蒼が「ブブッ」と声を吹きだした。
「お前、一日で終らせるつもりか?」
これだから坊ちゃんはみたいな顔をするな。
ほぼ、全部と言っていいほど印を残すからカン違いするんだ。
「いくら何でもこの中の一か所に決めるんだよ」
「どこにする?」
「蒼が決めろ」
ムカッとした僕の声に楽しげに声を上げて蒼が転がる。
「笑うな」
ドスッと枕を顔に投げつけて、そのまま枕を取り合ってなぐり合ってる。
「楽しいといいな」
「楽しんじゃねェの」
少しでもどちらから動けばベットから落っこちる狭さの上で二人で天井を眺める。
乱れた息を整えるように繰り返す呼吸。
「帰るわ」
ムクッと起き上がった僕は寝てる蒼を跨いでベットから降りる。
「帰るな」
後ろから伸びてきた手が僕の右腕を掴む。
なななっ?
このまま腕を引き寄せられそうなまじな視線を感じる。
ふっと笑った蒼が僕の腕を振り払う様に離した。
「愛結ちゃんに、言ってみてェーーーッ」
だよな・・・。
ホッとした息を胸の中で大きくつく。
蒼!
遊び過ぎたッ!
楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
おかゆ様
ここまで来たら後は楽しい思い出になるデートをさせてあげたい!
nana様
ありがとうございいます。
仮名使いを間違ってましたね。
上野のハチ公って・・・(^_^;)
全然違う場所になってしまってました。