Perfect dungeon 22
飛行機に乗ってなかったのばれちゃった司。
四面楚歌の状況に落ち散ってるとはつゆとも思わず・・・
いよいよドタバタしてくるかな♪
ドS倶楽部会員様の熱い視線を感じる今日この頃です。
*道明寺ホールディングス本社ビル最上階執務室。
上昇するエレベーターの中でも落ちつけず足みをして目指す。
道明寺のいないはずの執務室の前には重々しい警戒のダークスーツ軍団が並ぶ。
左右に開くように開けられたドアを横目で見ながら 猪突猛進気味に執務室の中に飛び込んだ。
西田さんがデスクの上から視線を私に移す。
「SPは大丈夫ですか？」
ドアの前のSPを突き飛ばしてきたような勢いだとニコリとも表情を変えずに西田さんが私に近づいてきた。
西田さんの真顔の冗談は私の興奮を収める効果があるらしい。
一息大きく息をついて深呼吸の間合いを取ってしまってる。
「道明寺はジェットに乗ってなかったんです」
私の声を遮る様にパタンと閉められたドア。
その中の空間には私と西田さんだけが取り残された。
これが証拠だと西田さんの目の前に付きつけるDVDーROM。
美作さんからデーターをもらったもの。
シッカリと乗り込んだはずのプライベートジェットからつなぎ姿に変装した道明寺が降りるのが映っている。
「遅かれ、早かれ気が付かれるとは思ってました」
落ちついた低めの声でDVDを私から受け取って、見なくても知ってますの雰囲気で西田さんは
デスクの上にカタリとDVDを置いた。
その動きを飽きれた気分で目で追いながら自分だけが知らなかったと理解した。
「道明寺の居場所も知ってるんですか？」
怒りで震えそうになる手の平を握りしめて拳を作る。
どれだけ心配して、不安になって、眠れない夜を過ごしたか。
西田さんもお母様も一緒だと思っていたのに。
「私たちも確信が持てたのは４８時間前です」
先日のパーティーに出席する前にはわかっていたって事？
なんとなく道明寺の所在をうやむやにしてる西田さんの態度。
だから道明寺はどこだ！
「事は司様の進退にもかかわることですし、代表もつくし様に危険が及ばない対応をとったものと思います」
「時が来れば代表の方から姿を表しますよ」
全部知ってるんでしょうと聞きたい気持を簡単に西田さんにそらされてしまってる。
「それより今は、司様が行方不明で心配してる演技を続けてもらう必要があるのです。できますか？」
この厳戒態勢も代表の行方不明で慌てている状況を演出してるとか。
少しずつ道明寺の消息が分からないという情報を漏らしてるとか。
裏で暗躍してる感じの内容を西田さんに丁寧に説明されて息をのむ。
これじゃ私に隠したいって気持ちもわかる。
どうせなら最後まで騙してほしかった。
道明寺に騙されたことの怒りのまま大学を飛びだして本社ビルまで押しかけて、SPを押しどける脅す勢いで執務室に飛び込んでしまった。
不安で泣きそうな私は・・・いない。
今さらながらに何事かと向けられた怪訝な本社の社員の視線を思い出す。
もう・・・遅いかも・・・。
「ちょうど、アルフ王子が来社されてるんです」
奥のドアを西田さんの視線がちらりと示す。
「今度の提携には代表の代行として婚約者のつくし様に任せたいと楓様が考えてらっしゃるようです。アルフ王子のお相手をしてもらえると助かります」
今まで私を外野に置いといて、仕事先の相手をしろって事？
「その方が司様に何かあったと周りに思わせやすいですから、それにつくし様は司様の子供を妊娠してることになってます」
へ？
妊娠って・・・
聞き間違い？
表情筋をピクリとも動かさない西田さんを食い入るように見つめてる。
意味が分からないんですけど・・・。
私の妊娠がどう、関係あるの！！！
それにまだ道明寺とはそんな関係一度もなってないからッ！
キスだけで妊娠できるか！！
なにをどう考えても私の頭では解析不能だ。
私になにをやらせるつもり？
身体の細胞中の酸素が不足してる感じにフラついてきた。
騙されていた怒りはいつの間にか萎んで、自分の立場が理解できなくて、何をやらされる羽目になるのか不安なってきた。
お楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
まる 様
ご訪問ありがとうございます。
ブロトモはFC2ブログを持ってる方なら申請できるはずなんですが・・・
PCだと申請フォームがあるのですが、携帯、スマフォだと表示されないですね。
はるちゃん 様
御疲れ様です。
今回は愛のこもった重～いパンチが１発ですむでしょうか？
熱い視線を感じる今日この頃です。
もなか様
このお話を楽しみにしてもらえて嬉しいです。
次回は司サイドのお話になります。
まめすけ様
ここでもヤッパリ目を引くのは西田秘書の手腕♪
つくしにばれたと分かればすぐさま司は正体を明かしそうですけどね。
この後はF3も絡んできて～♪
