Perfect dungeon 31
このお話もいよいよ佳境です♪
にしては・・・司君もつくしちゃんも勘違いのままなんですけど?
颯爽とヒーローのごとく現れる司君は見れるのでしょうか?
このままだと、周りにしっかり仕返しをされて終りそうな気もするような・・・(^_^;)
*「それは僕らに対する宣戦布告と受け取っていいのかな?沢村達樹君」
穏やかな口調の微笑み。
それでいて、美作さんの眼光は鋭く、沢村達樹なる人物一点に注がれる。
いつも温厚な美作さんが見せる威嚇する凄み。
やっぱりこの人もただものじゃない。
洗練されたスマートさの中に周りを一瞬にして掌握する雰囲気。
美作さんの発するオーラに百戦錬磨のはずの重役さんたちも飲まれてしまってる。
「他の会社の御曹司が出てこなくても守れるだけの人材はこの会社にもいるはずですが?」
「わざわざ乗っ取られる可能性のある相手を指名するのは会長も考えが甘いとしか言いようがない」
あざ笑うような表情は、人格の冷ややかさを見てるようで寒気がする。
あの人・・・沢村っていうんだ・・・。
なんて感心してる雰囲気じゃない。
雲行きが怪しくなってきた。
雨雲がどんどん増えて天井を覆い尽くす。
道明寺がいたら今ごろはきっと稲光が会議室のあちらこちらに鳴り響いてるに違いない。
「君が乗っ取らないとは限らないだろう?」
「俺達は司が帰ってくることを信じて疑わないだけだ」
「それまで、牧野は俺たちが守る」
私の後ろにすらりと立つ長身の3人。
艶やかな後光が部屋中に広がる。
三銃士に守られたお姫様。
戦隊もののヒロインになったみたい。
さすがにくすぐったい感情と恥ずかしさが全身の熱を上げてくる。
私は、か弱く守られて満足するタイプじゃないって分ってるんだからッ。
やめて欲しい・・・。
道明寺が元気ぴんぴんしているのも知ってるはずの3人が真面目な顔を作っている。
『出てくるなら早く出てこい』
なんとなく挑発的に聞こえてくるのは気のせいじゃないって気がする。
道明寺は何時まで隠れてるつもりなのだろか。
長引けば長引くほど私はこの3人に振り回される気がする。
これ以上からかわれるの避けるように、小さく身体を丸めて顔を上げずに俯く姿勢をとった。
「やめてくれ・・・達・・樹・・もうやめろ」
ガタッと沢村達樹の横にいた男性がユラユラと立ち上がる。
「代表が・・・現れる・・・」
沢村達樹の襟元にすがって握りしめた腕はぶるぶると震えていた。
「血を流して、私を毎晩責めるんだ」
「お前が、私に内緒で無謀なことをするから、息子を止められなかった私を責めるんだ」
顔面蒼白で何かに怯えてる雰囲気でテーブルの上にうつぶせるように頭を抱え込んだ。
「父さん、何を言い出すんです」
ザワツク会議室。
「沢村常務が・・・」
「まさか・・・」
「息子の強引な手法を代表は嫌ってたよな」
「だからって、追い落とそうとするのは会社の損失だぞ」
疑惑の視線は一斉にこの親子に向けられる。
もしかして・・・
道明寺を陥れようとしてたのはこの人達?
王子じゃ、ないのか?
いや、まだ確信は持てない。
そして・・・
このおじさん、道明寺の幽霊を見たと言ってるわけだよね・・・。
「道明寺は、死んでないよね?」
ぽつりと小さく声が出てしまった。
「司が幽霊になって表れるとしたら牧野のところでしょ」
花沢類が意味ありげに笑って私を見つめる。
それは喜んでいいことなのだろうか?
「自分が死んだことも気が付かなかったりしてな」
西門さんの軽い口調が目の前で苦虫をかみつぶしたような沢村達樹とは対照的だ。
「少し刺激が強すぎましたか・・・」
いつの間にか私の横に立つ西田さん。
「気の弱い沢村常務の性格は代表もご存じで、少し脅せばすぐに落ちると代表の指示で、ちょっとした仕掛けを常務室と住んでる家にさせていただいたのです」
夜に一人となると暗闇に浮かぶ道明寺の姿。
「馬鹿げてると思いますが、罪を感じてる人間には効くものです」と、精神科の一人者の様な印象を西田さんから受ける。
幽霊より道明寺が自ら仁王立ちの方が怖い気がするけど・・・。
脅すんならとことんやる!
勇んで幽霊の姿をした頭から血を流してる道明寺。
その性悪な表情が浮かんだ。
「証拠はない!」
「証拠ならある!」
沢村達樹の声を待っていたかのように聞こえた凛と響く声。
扉が開いた先から艶やかな光りを放つ。
ぼっと浮かび上がる長身の姿。
道明寺?
会議室がすべての音を無くしたように静まり返った。
お楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
やなぎ 様
おはようございます。
つかつくやっと再会。
それも役者が全員そろったところでですよ♪
賑やかな再会。
つくしちゃんも楓さんの手前殴らないだろうけど抱き着きもしないでしょうね。(笑)
あずきまめ様
ヒーローの司君。
感動の再会よりもみんなの仕返しに興味が集まってる~♪
なんだか楽しんですけど~(笑)
まめすけ 様
次回で布石の意味が明らかになりますよ~。
F3が揃うと楽しくなるんですよね。
今回の西田さんの役割が~エグいですよね。
西田さんが暗闇で懐中電灯を顎から顔に向けて現れても十分いける気がします。
やっとこさの再会、カン違いはどうなる?
お楽しみに♪
おかゆ様
気弱な常務は司の下じゃやっていけない気もするんですけどね(笑)
西田さんに何をさせてるんだかね。
真面目にこなしてるんでしょうけどね。(笑)
Gods&Death 様
黄砂飛んでますね。
朝起きたら車が~~~~~~。
折角洗ったのになぁ(^_^;)
今回は黄門様で登場♪
ピッタリと決められた時間で決め台詞が出せるといいですけどね。
いの様
やっとの再会♪
カン違いしたままの2人のすれ違い~。
どうなるのかなぁ(笑)
かみ合わない会話の2人も楽しそうでしょうがありません。
これやると連載が長引くのでどうするか思案中です。(^_^;)
haru-haru 様
お久しぶりです♪
春を通り越して初夏の風が吹いてました。
気温25ですよ。
慌てて薄手のシャツを出しましたよ。
これで黄砂が来なければいうことないんですけどね。
ここから4人そろい踏みになるのか?
一人仲間外れにされても文句を言えない司君ですけどね。