DNA で苦悩する 44
そろそろ終わりと思いつつ終わりが見えない(/_;)
駿君さっさと話を進めようよ~
誰に泣き言を言ってるのか・・・
PWのご連絡。
本朝9時までに申請された方は返信してます。
原則メール返信はPCからの返信とせていただいてます。
全ての方がそう言うわけではないのですが、凄く不愉快なことが多いのです!!
詳しくは以前Upした『こちらの記事』でご確認ください。
携帯アドレスの方はご注意をお願いします。
「降りろ」
道明寺ホールディングスから数十メートル走ったところで車が止まった。
後部席のドアが開いて美作のおじさんが優雅に微笑む。
「折角のデートを邪魔をするほど野暮じゃないんでね」
鮎川と顔を見合わせた僕たちの間の微妙な空気。
それまで黙ったまま窓の外を眺めていた鮎川。
窓に映る鮎川を無言のままに見つめていた僕。
美作のおじさんの声で僕らはようやく自分たちの存在を自覚しあった。
「悪させずに送れよ」
「悪さってなに?」
ワザとらしく怪訝な表情を作る僕。
どちらもそんな心配ないことは分っている。
僕の横で戸惑ったままの表情を浮かべる鮎川が幼く見えた。
ばーか。
おじさんの唇がそう動いてクスッと小さく笑みを浮かべる。
悪さって・・・
悪さってッ!?
悪さ・・・
出来るわけないだろう!!
鮎川につたえたくても戸惑いが声を出すことを抑え込んでいる。
心配しなくていいから。
そう言えばいいだけなのにその言葉が僕のことを鮎川に意識させそうで怖い。
初デートなんだぞ俺達。
立ち止まったままの僕たちの前をどのくらいの人が通り過ぎたのだろう。
夕暮れ時の帰宅する人の群れ。
押されるようにわずかに動いた身体は鮎川との距離を縮めていく。
「送るよ」
ようやく出た僕の言葉に鮎川がコクリとうなずいた。
「ヤになっちゃうね」
「えっ?」
「意識すると、なにしゃべっていいかわかんなくなる」
さっきまでの無言の時間を取り戻す様に多弁な鮎川。
普段クールな分だけ意外に思えて僕を驚かせる。
「さっきから私ばかりしゃべってるんだけど、聞いてる?」
クルッと半回転させて僕と鮎川が向き合った。
一歩後ろに足を引いて足を着止めた鮎川の眉間に眉を寄せる。
いつも大人びた表情の鮎川が柔らかく砕けて僕にだけ見せる我儘。
拗ねた声がどうしようもなくかわいく思えて抱きしめたくなる。
「聞いてるだけでも楽しいよ」
「えっ?」
「鮎川の声」
何か言いかけた唇がわずかに開いたまま動きを止める。
大きく見開いた瞳は動揺したように微動に眼球が震えてる。
真直ぐに見つめる瞳に吸い寄せられてかすかに僕の唇が鮎川の唇に触れた。
そのまま足を一歩踏み出しながら鮎川の腕をとる。
「ちょっ」
非難めいた声を聞きながらその声を拒むように鮎川の腕を握る指先に力を入れた。
「いつも、突然だよね。君は」
鮎川は自分の胸を僕の胸に押し付けるように動いてもう片方の腕を僕の腕に巻きつける。
柔らかい感触に戸惑い、逃げ出したいような不思議な感覚で僕を迷わせる。
「悪さ、しないんじゃなかったの?」
大人びた鮎川の瞳が僕を見上げる。
ドクンと口から飛びだした心臓を鮎川にギュッと掴まれてしまってた。
「悪さに入る?」
1秒ほど触れただけの挨拶みたいなキス。
それでもこれ以上に出来ないくらいの緊張と飛び上がりたくなるような喜びを感じてしまってる。
バクバクしてる心音を隠して冷静を装う僕。
その僕の前で小さく左右に首を振った鮎川が微笑を見せた。
鮎川のマンションまでの道のりは遠いような短いような不思議な感覚。
部屋の階はしっかり憶えてて外からでも確認できる。
鮎川を送って、部屋に戻った鮎川がベランダから僕に手を振ったのがつい昨日のことのようだ。
真っ暗なはずの部屋の窓からカーテン越しに明かりが漏れる。
一緒に暮らしてるはずの鮎川のお姉さんは数か月は海外で、しばらくは独り暮らしのはずだ。
「あっ・・・」
部屋の中に動く人影を見つけて鮎川が小さく声を漏らしたまま動かなくなった。
お楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
いの様
デートの後で鮎川パパで出来たら駿君どうするんでしょう?
初キッスの後ですよ♪ ← ちょっと意地悪(笑)
確かに駿君の正体を知ってももろ手を上げて小躍りして賛成はしてくれなさそう。
アーティーチョーク様
この後の展開まだまだ模索中です。
翔五郎さん登場するのか!
CM撮りまで行き着くのかなぁ・・・(^_^;)
あずきまめ 様
きゃーーー。
PW付きのお話とはまた違ったドキドキ感あるんですよね。
書きながら私も相当照れてます。
駿君どこまで見られてるのか?
鮎川パパならきっと窓に張り付いて愛娘の帰りを待ってるでしょうからね♪ ← なぜに♪
やなぎ 様
子供達のストーリーはつかつくほどややこしいこと起こってませんからね。
純粋に恋愛を楽しもうです。
いや・・・違うかな?(^_^;)
彼女のパパは映画監督だし、駿君はモデルにさせられそうだし・・・
このまま舞台は芸能界へと変わる。 ← 嘘です。
駿君に御声援ありがとうございます。