パズルゲーム 17
類君をメインにかく想定だったはずなにの・・・・・
視点が完全にずれて外れてしまってます。
この話は最初の想像から完璧に違う路線に目的を変えてしまった。
大丈夫かな・・・
少し心配。(^_^;)
「うそだろ・・・」
「それじゃ、牧野は今・・・」
SPに連れ去れる牧野を見送ったあと、帰宅した俺の前にどうだったかと総二郎とあきらが顔を並べる。
「空の上」
わずかに天井に視線を送って俺はつぶやいた。
「SPを張り付かせてる事は想定内だったんだけどなぁ」
牧野の携帯に俺が出て速攻でSPに指示を出したんだと思うと怒りにまかせて行動したわけじゃないと分かる。
「確かに司が帰ってくるより自分の側に牧野を連れてきた方が早く安心は出来る」
「司は、結婚して、余裕ができてるんじゃないか?」
「それでも相変らず牧野のことになるとやることが早い」
「俺達の予想を上回ったな」
「だな」
あきら達の会話を聞きながら俺は苦笑する。
俺はなにがしたかったんだろう・・・。
司と牧野のことは本気で祝福してる。
司には牧野が必要で牧野が必要としてる相手も司で俺じゃない。
それでも、牧野に会いたくなる俺がいるのも事実。
いつの間にか自然と俺の心の中になんの迷いもなく入りこんできた牧野。
傷ついた牧野を見たくなくて、見守ってきた。
見返りのない愛情。
そんものあるわけないって思っていた。
たぶん司をふくめてここにいる俺達全員。
牧野は特別なんだ。
過去も、きっとこれからも俺達F4にとって。
「牧野、よく素直に連れて行かれたな?」
「司本人が来たらひと騒動ありそうだけどな」
「それで、類これからどうするんだ?」
「なるようになるでしょ」
そうつぶやいた俺の前にあきらがなにげに一枚の写真を置いた。
「雑誌社に送られてきたらしい」
それは数時間前の俺と牧野の姿。
笑顔で談笑してる雰囲気は悪いものじゃない。
押さえられた淡い室内の明かりもうまく演出されてる。
「どう見てもこれはデートだな」
「司が見たらやべーぞ」
写真を手にした総二郎はペラペラと写真を軽く振る。
写真を撮らせたのは見合いの相手じゃなかったってことか?
「俺の系列の雑誌社で良かったな」
「これを持ち込んだ相手は?」
「しっかり調べてあるよ」
総二郎から受け取った写真をあきらの指先がびりっと引き裂いた。
道が違う・・・。
左に曲がるはずがなんで高速にのる?
「帰宅するんじゃ・・・」
運転手の里井さんの横に座る相葉さんに声をかけた。
「このまま空港に向かいます」
へっ?
相葉さんは私を振り返ることもなくバックミラーから私を見てる。
ミラーに映ってる私の顔が一番間抜けに見えた。
それって・・・
どう考えても道明寺の指示だよね?
「無理、引き返して、仕事があるの!」
里井さんのシートに指先で食いつきしがみつきながら叫んだ。
「代表の指示に僕らが楯突けると思いますか?」
千葉さんが哀願するようにつぶやく。
私を店から連れ出した時の颯爽とした姿はない。
いないはずの道明寺に威嚇され、震えて、尻尾を股の間に入りこませたひ弱な痩せ細った野良犬みたいだ。
ガタイが大きな分だけ哀れさが増す。
なにも準備してない!
なんていっても問題ないって態度をとられることは目に見える。
「どうぞ」
目の前に突き出されたパスポートとNY行きのチケット1枚。
この用意周到さは何時から準備されていた?
道明寺は何時から考えていたのだろう。
一時帰国した時からはめられていたような気になってきた。
私の意思とは無関係にNYに向う飛行機に乗せられてしまった。
数日前は予測もつかなかったケネディ国際空港に降り立つ私。
大きなスーツケースを持ちながらすれ違う人とは対象的な鞄一つの私。
どう見ても旅行者には見えない身軽さでターミナルを歩く。
千葉さんと相葉さんは数歩離れて私を挟んで歩く。
目の配り方はいかにも護衛してますって雰囲気。
道明寺がいればなれた護衛も私一人だと気後れしそうになる。
誰か有名人でもいるのとでも言いたげな視線。
チラリと投げかえられた視線はどこよ!と彷徨って何も見つけられずに落胆して私から離れる。
なんだか恥ずかしくなってきた。
「もう少し離れてください」
「我々の仕事ですから」
「おとなしくついてきたじゃないですか」
本当ならもっと我儘に逃げ帰ることも出来たんだから。
相葉さんと千葉さんの立場を考えると無碍にできなくて従った。
1歩の足幅で後退して二人のSPは気持ちばかりわずかに離れた。
道明寺に会ったら真っ先に文句を言わなきゃ気が治まらない。
素直に抱きしめられてりしないからな。
「すいません」
突然呼び止めた声。
私か?
振り返った先には若い女性。
今の私はここで日本人を見るのが珍しいって表情になってるって思う。
「すいません」
もう一度聞こえた日本語。
「日本人ですよね?」
「まあ・・・」
うなずいた私に彼女は良かったとホッとした笑顔を浮かべた。
お楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
ことり様
シッカリ拍手コメント二ついただきました♪
え?
類とつかつくの子供?舞ちゃんは佑がいるからなぁ~
また女の子を生む設定は実は考えちゃってるんですよね。(笑)
その子が大きくなる頃は類君60歳まじか?
初老のF4もカッコいいんだろうな。
『砂の城』私も読んでました。
確かリボン連載だったかな?
子供が読むモノにしてはなかなか難しい内容だったようなきがします。
有閑倶楽部の方が好きだったな。
あずきまめ 様
類君メインのはずだったんですが・・・(/_;)
司の切ない系は後で甘くなるって分ってるのでじゃんじゃん吐き出せるんです。
類だとね、切な過ぎて私がたえられなくなるって事が今回分りました。
きっとこれをばっちり仕上げられるようになれば私は書き手のプロを目指す!(全然その気はなんですけどね)
ふふふ最後の女性。
実は今回最初は類サイドで書いてつくしサイドに切り替えてるでしょ?
ここにヒントがあるんですけど~。
布石をしっかり置いてたんですけど、ここからしっかりリンクさせていく予定です。
やなぎ様
冷や汗ものですが長くなりそうです(^_^;)
どちらが尻に敷かれてるのか、わかんないですよね。
二頭立ての馬車で、馬同士がぶつからない様に鞭を振るってるのは西田さんののような気もしますけどね。(笑)
登場した女性は誰でしょう?
まままさか!事件?