いくつもの嘘を重ねても 7
『いくつもの嘘を重ねても 6』
頂いた拍手数は・・・
この多さはなんだぁ!!!!!!。
これまでの最高を簡単に超えちゃってました。
一日で300越えって・・・
ドキドキというよりドッキンドッキンです。
これは連続UPしかないと思っちゃいました。
明日もかな?(^_^;)
たくさんの応援ありがとうございます。
「あの時間、街の中に設置されてる防犯カメラを解析させた」
あきらからの報告を聞くまでに丸一日。
PC画面に映し出された映像は情報化した牧野の姿かたちと映し出される人影を照合させて捉える。
小さく判別できない顔も大きく処理され拡大して映し出す。
「・・・牧野」
頼り気に作る笑み。
はにかみながら笑った顔も、見慣れた膨れ面も、弾ける笑顔も見せない少し淋しげな表情が牧野を見つけたうれしさとともに一抹の不安を俺の心に植え付ける。
「これ・・・牧野・・・?」
4人で食い入るように見つめる画面を前に類が小さくつぶやく。
「牧野にしちゃ、おとなしいって気がしないか?」
「牧野の雑草魂ってやつ?生気が薄くねェか?」
「俺があいつを見間違うはずねェだろう」
「司の牧野探知はコンピューターの解析能力に匹敵するってわけだ」
コンピューターが牧野と認識して次々と切り替わる映像。
機械の完成度より牧野のことに関しては俺の方が上だよ。
「なんで、連絡をしてこねぇんだ」
牧野が腰を屈めて覗き込んだ先はベビーカー。
なんで牧野がガキの世話してんだ?
そのガキはなんだ?
和らいだ表情がガキに向ってそのまま笑顔を浮かべる。
あやしてる素振りに腰を屈める牧野。
電話することも俺に会いに来ることもすぐにできるんじゃねぇのかよ。
「してこないんじゃなくてできないんじゃないの?」
類の声に誘われて別な画面に視線を移す。
牧野を取り囲むように現れた数人の男たち。
そのまま路上に止めてある黒塗りの高級車に姿を隠す。
その数メートルに離れた歩道で走って視線を四方に走らせる俺の姿を見つけた。
こんな、近くにあいつはいたのか。
グッと握り絞めた指先。
痛みで開いた掌に残る苦々しさの思いがクッキリと残る爪痕。
肌の痛みより胸の奥が息も出来ないほどの悔しさを感じる。
「この男、見覚え有るんだよな」
シグナルの側で牧野に最初に駆け寄った男を見て総二郎がつぶやいた。
「知ってるのか?」
「錦織省吾 28才」
「神戸に本拠地を置く貿易会社の社長だよ」
車のナンバーから割り出したとあきらが数枚の用紙を俺に手渡した。
「錦織って、あの、錦織か?」
道明寺ほどじゃないが経済界に身を置くものなら誰でも知ってる大手企業の一つ。
「それなら、俺たちが知っていてもおかしくはないか」
「でも、なんで牧野がそいつのところにいるんだ?」
「司がらみならありえる」
3人の視線が俺に集中する。
「なんだよ、道明寺はこいつの会社とは接点がねェぞ」
冷ややかに変わる視線。
牧野が生きてると分かった途端に此奴らの重苦しい空気は軽くなってきてる。
「司が知らない事ってあるからな」
「司の性格じゃどこにいても恨みをかう危険性はある」
今回、牧野が連れ去られたのは俺に問題があるような視点に変わった。
「俺は、錦織なんて奴は知らないからな!!」
「俺を脅したいんなら、事故が起きた時点で連絡を取ってくるだろうがぁぁぁ」
「それに牧野をこんな人込みに出すわけねぇだろう」
牧野は監禁されてるわけじゃねぇってことだ。
「やっと、いつもの司に戻ったな」
あきらが腕を組んだままクスッと頬を緩める。
「手がおえなくなるくらい暴れるかと思ったら放心したように落ち込んでたからね」
その俺を病院のベッドにクスリでしばりつけてそれを黙って見つめてたのは類!お前ら。
「少しは緊張が解けたんじゃないのか?これからは冷静に動けるだろう」
「やっぱ、無理か、牧野が絡むと司の場合は考えなしか」
分った風な総二郎の冷静な声。
余裕を見せるには早過ぎだろうがッ。
「まだ牧野は取り戻してねェよ」
牧野が連れ去られた理由もわからないままで、画面に映っている牧野はなんとなく俺の知ってる牧野じゃなくて、かすかな不安が俺を煽る。
今のお前の行動が理解できない。
俺達の乗った車で事故を起こしたんだぞ。
俺が大丈夫なのかとか?俺がお前の心配してるとか?
死ぬほど心配してんだぞ。
牧野、何時ものおまえなら、すぐにでも俺に知らせてくるよな。
怪我して体が動かなくてもお前なら何とか連絡をとろうとするんじゃないのか。
「でも、牧野の居場所は分った」
類の声を確かめるようにもう一度画面の中の牧野を追う。
ビルの正面の大画面に映し出される映像を見上げてる牧野。
映し出されてるのは俺じゃねぇか。
愁いを帯びた瞳が愛しげに画面の中の俺を眺めてる。
画面から視線を外して俯いたまま開いた唇は頼りげな笑みを浮かべる。
牧野・・・。
そんな表情をするくらいならすぐに俺の側に戻って来い。
何時ものように俺に笑いかけるお前を今すぐ抱き締めてやる。
「もっと情報を手に入れろ」
腹の底から絞り出した声が震えた。
拍手コメント返礼
あずきまめ様
いや~本当にたくさんの拍手をいただいてうれしい誤算。
6より7は拍手も増えてますし・・・
ヒシヒシと感じる期待感が心地よいプレッシャーです。
私って自分を追い込む性格じゃなかったんですけど(^_^;)
国家機密なみの体制でつくし捜索隊を編成してる事だと思うんですよね。
切ない度MAX♪
きゃーそう言っていただくとまた頑張り度UPしますよ。
ぷにゅ様
訪問ありがとうございます。
初コメもうれしいです。
連続UP喜んでいただけてうれしいです。
しばらくはつづけてUPしたいと思ってます。
なんせ、拍手の数がいつもと違うのでテンションMAXなんです。(笑)
私の頭の中ですか?
花男一色になってるとおもいます。♪
そしてところどころに家庭の事情が浮かんでたりするかな。(^_^;)
私も松潤にかぶらせてお話を書いてますよ~。
たくかずめぐ様
今日もたくさんの拍手をいただいて舞い上がってます。
舞い上がりすぎると話が頭の中から抜け落ちそうで~。
集中してつくしを見つけるF4。
映像処理で鮮明に映し出されるつくしを見つけて違和感を覚える四人。
そこだけでもうたまんなくなるんですよね。
つくしちゃんが羨ましい。
まい2 様
F4が揃うといいんですよね。
贅沢な空間。
側でカメラをまわしたいっていつも思ってます。
更新まで待てない!
嬉しいですね。
今日もしっかりUPしますよ。
もうしばらくお待ちください。
コスモス 様
司とF3の思い、感じ方は違ってもつくしを大事に思ってる根っこは同じなんですよね。
私のまだ未熟な文章でそれをくみ取っていただけてうれしいです。
読み返すと書き直してる時間が長くなるんで困ってます。(^_^;)
3日連続でUPしたいと思ってます♪
まり 様
初コメありがとうございます。
どっぷり引きこまれたとのコメントうれしいです。
今一押しの連載になってますね。
応援コメに感謝。
まめすけ 様
連日のコメ嬉しいです♪
警察科捜研よりすごいハイテクそろえてたりして・・・
つくしの記憶が戻ってもすぐに司の元に戻ってこれるのか?
それが心配かもですね。
Gods&Death 様
今日も天気のいい青空が広がってます。
洗濯日和♪
ソロソロ垣根の剪定をしなきゃいけないんだけどな・・・
ここからつくし争奪戦の始まり?
ココちゃん 様
早く続きが読みたい!!
心の叫びがズキンと私の胸に届いてます。
これは続きを書かないとって気分にさせられちゃいますね。
がんばるど~。