パズルゲーム 25
意外な彼氏の登場。
あっ・・・彼氏って呼んでもいいのだろうか・・・(^_^;)
何か起こりそうな予感は充満中。
司君はまだ知らないだろうなぁ~。
「誰を見てるのよ!」
吊り上った目が彼?彼女?を見てる。
さっきまで頼りなげで不安そうな河合さんはどこ行った?
拗ねながら私を警戒する表情が河合さんには浮かんでいる。
女性には興味ないから!
道明寺だけでも持て余してるのに、事をこれ以上ややこしく出来るわけがない。
「なに心配してるの?」
そっと前髪に触れた指先。
「玲・・・」
「バカだな・・・」
愛しそうに掻き上げて指先はそのままそっと頬に触れる。
なに?
この甘ったるい雰囲気。
女性同士でも深くなる艶ってあるんだ・・・。
目のやり場に困ってるのは私だけじゃないらしくて、私の左右に立っていた相葉さんは右上に視線を置いて、
千葉さんは左上に視線を置く。
浮ついてる感じでSPの仕事なんてできないんじゃないか?
「仕事で接点があるから気になっただけ、それ以外は興味がないから」
仕事って?
留学生じゃなかったのか?
道明寺ホールデングスのTOPを気にする仕事ってなに?
「手間かけさせんな」
「俺と結婚した自覚なさすぎ」
昨晩テーブルの上で見せられた盗撮された写真。
見張られている気が付かなかった私の日常。
つーか、
私を見張らせてるってことで思いつく相手は道明寺しか思い浮かばなかった。
「おまえはすぐに人を信用し過ぎだ」
昨晩の道明寺の冷ややかな魔王の表情で言い放たれた言葉が箇条書きで頭の中に浮かんできた。
手を引けって脅されたたんだった・・・
もしかして、彼女と関係があるのか?
いきなり危険が現実味を帯びてきた。
相手は女性だし・・・
相葉さんと千葉さんの信頼できるコンビが私を守ってくれている。
そしてこのホテルは道明寺経営の一流のホテル。
事件が起こせるわけがない。
「お茶でも飲みませんか?」
「え?」
私をさっきまで鋭く観察してたはずの表情が穏やかに呟く。
この変わり身はなんだ?
普段の私でもきっと警戒する。
「この子が迷惑かけたお詫びをしたいですから」
頭の上にポンと置いた手のひらが河合さんの頭を下げるように促した。
「お詫び何ていいですから」
私を背中に隠して千葉さんが私の返事を遮る。
「スケジュールが詰まってますので」
相葉さんの声にスケジュールってあった?なんて疑問が漠然と頭によぎる。
私が断れないことを見込んでこの二人が先に動いた恰好だ。
「このままでお別れなんて嫌です」
目の前に飛び込んできた河合さんが私の腕をつかむ。
ぶんぶんと腕を振り回されながらの哀願。
そう言われても・・・
道明寺にディナーって言われてるし。
すぐに用事を済ませて会社に来いって有無を言わせない命令口調が耳に残る。
それでなくても、今朝までの私は道明寺に借りを感じてしまってる。
今日は出来るだけ素直でいたい。
「この後は忙しくて・・・」
「そこを何とか!」
諦めずにせがむ表情は哀願気味で泣きそうな表情までも浮かべる。
「私もこのあと2時間程度しか時間がないので彼女につきあえないんです」
「身元の確かなあなたに、彼女につきあってもらえたら安心できるんですけど」
この人・・・
私を信頼してるって事?
夕方までなら時間はあるかな。
チラリと上に向けた視線。
ダメですと相葉さんと千葉さんが目に力を入れてる。
二人がいるから大丈夫でしょう?
困ります。
言葉じゃなくアイコンタクトでの会話。
困惑気味な表情が動揺を隠す様に眉がキュッと吊り上った。
代表の側に帰ってもらいますの強い意志がうかがえる。
ヤッパリ・・・
ダメかなぁ・・・。
「まきの~」
聞こえた声に思わず固まった。
そうだった・・・
花沢類からもNYに来たと連絡があったばかりだ。
スッカリ忘れた。
楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
ぐーこ様
はじめまして、嬉しいコメントありがとうございます。
ハマってもらってうれしいです♪
パスワードは返信しましたが届いてるでしょうか?
今後ともよろしくお願いします。
あずきまめ様
誘いを断れるのか?
葉っぱコンビに類までいますからね~。
類が側にいると知ったら司は飛んできそうですよね。