パズルゲーム 27
今回のお話は・・・
リクのあったSP君サイドでお届けしたいと思ってます。
一人残された千葉君。
その心は！！
続きからどうぞ～♪
「まきの～」
げーッ
なんでここまで現れる。
花沢物産御曹司花沢類。
代表の子供の時からの親友三人の一人。
どの親友三人もつくし様には親身で親友の妻以上の愛情を見せる。
特に花沢類の名前は要注意だ。
名前を呼ばれて見つめられたポッとバラ色に色付く頬。
それに気が付いた代表は不愉快な表情を隠そうともせず、つくし様を自分のものだと見せつけるように抱きしめる。
その反応にも慣れてしまってる。
代表がいれば、まただと笑っていられるが、今はそんな余裕はない。
「なんで、俺がいないときに類を近づけた」
目を吊り上げた閻魔の形相が俺を睨む。
「良くここが分ったね」
つくし様も驚いた表情のまま隠しきれない動揺が声に出てる。
俺が感じた不安はつくし様も気が付いてるようだ。
そうです！！
河合とかいう女性に付きあうより、ここで花沢様と二人で会った方が何を言われるかわかったもんじゃりませんからね。
これは、俺達のミスになるのか？
先輩ーーーッ。
俺の横に立つ相葉先輩の頬も引き攣ってるように見えた。
「司に聞いたからね」
「牧野に会うのを許可する代わりにすぐに自分の元に連れてこいだってさ」
おっ♪
なんだ、代表知ってるんだ。
それなら俺のミスじゃない。
必死につくし様に付きあって欲しい頼んでいた女性たちは事の成り行きを理解してすんなり引いて僕らの前から立ち去る。
これで後は何も問題はないはずだ。
ホッとしてついたため息を隠す様にごくりと息をのむ。
吐くと吸うを一気にやると呼吸が苦しくなって少しの間が空いて一瞬緊張が解けた。
「調べてみますから」
軽い足取りで素早く動いた相葉先輩。
あとは任せるのアイコンタクトを俺に送る。
げーーーッ
先を越された。先輩ずるいすよーーーッ。
俺だってそっちが楽だって思う。
こんなとこ意外と抜け目ないからなぁ。
恨めしい気持ちのままで相葉先輩が消えたホテルの出口を見つめた。
スタスタと俺の前を通りすぎてつくし様に近づく女性。
アッ、ヤバ。
その女性から見える負のオーラ。
憎しみも感じる不愉快さをみなぎらせた視線はちらりとつくし様に注がれて花沢様に移る。
慌ててつくし様を護衛できる位置まで身体を移動させた。
「チェックインすみました」
その態度から花沢様の秘書だという雰囲気。
でもどうして、恋敵を見る様な嫉妬の視線をつくし様に向けるのか？
近い間柄の相手ならつくし様が道明寺代表夫人だということは周知の事実。
友好な関係を気付きたい相手が多い世界有数の企業のTOPの妻。
羨望の眼差しで見られることはあっても露骨に嫌みな視線を向けられることは少ないはずだ。
それは道明寺代表を卑下することにもなるのだから。
「牧野を追いかけてきた。それだけでＮＹまで来たと思った？」
花沢様が秘書に向けた視線は一瞥。
鼻にもかけない冷たさ。
対照的に柔らかな微笑がつくし様に向けられる。
俺でも気が付く露骨な毛嫌い。
顔がいいだけ冷たさは無情に感じる。
「それは・・・そんなこと思うわけないでしょう」
照れくさげで戸惑った初々しさが漂う表情。
こんなところ代表に見られたら・・・
生きた心地がしないとはこの事だ。
思わず代表の登場を警戒するように辺りに視線を向けてしまっていた。
「牧野を司に紹介するから」
へっ・・・
小さく聞こえた声。
さっき、花沢様・・・
「牧野に会うのを許可する代わりにすぐに自分の元に連れてこいだってさ」
って言ってなかったか？
今さら紹介もあったものじゃないはずだ。
さっきまでの会話でどうやら秘書らしき女性は花沢様に好意を持ってると気が付いた。
それとなにか関係があるのだろうか？
今までも恋人のふりをした話の記憶がかすかに頭の中をかすめて通りすぎる。
「俺達恋人だろ」
わっぁぁぁぁ
ヤッパリそっち系！
あったばかりの女性に付き合うより重い題材が目の前にぶら下がる。
俺が彼女らを追いかければよかった・・・。
代表の八つ当たりが小さいことを今は祈ろう。
楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
b-moka 様
つくしちゃんは頼まれたら断れない性格。
司は・・・に笑ってしまいました。
相葉先輩も逃げ切ることは無理だと思うのです。
PW届いてたんですね。(^_^;)
まだ送ってないと勘違いしてました。
そのパスワードで大丈夫です。
失礼いたしました。
もみじ様
貧乏くじを引きやすいのはつくしと一緒かも～。
最期はかっこぃい千葉さんも楽しめたらいいですよね。
たまにはカッコいいSP！
そうなると司君の出番はあるかな？
