我儘な僕に我儘な君 24
気になるのは司君の反応♪
子供達はそんなに気にしてなかったりしてね。(^_^;)
あきらの方が生きた心地しないかもしれませんけど。
大丈夫か~
*唇が触れていた時間はきっと数秒。
舞の睫毛が振るえたままゆっくりと開く。
「どうして?」
声まで震えていた。
「好きだから・・・」
ほんのりと色を染める頬は、それ隠す様に俯く。
舞がギュッと俺の浴衣の胸元で指先を握りしめた。
心臓を鷲掴みされた感覚。
心臓が痛いというか・・・
締め付けられるというか・・・
痛みとは違う傷み。
舞が大事だって思う感情と、突然のキスに戸惑わせてしまった事への後悔が入れ混じる。
でも・・・
舞にキスしたのは後悔してないから、謝らないよ。
「おーーーいたいた」
雰囲気を壊す空気を読めな声。
翼!
もう少し後で僕らを見つけろよ。
焦ったように押された胸元。
完全に舞の身体の向きはそっぽを向いてしまった。
照れてる顔は頬を膨らませて誤魔化そうとしてる。
夜の暗さじゃ顔色も判らない。
たぶん赤くなってるのに気が付いてるのは俺だけだって思う。
舞の横に腰を下ろす槇。
その横に俺。
俺と槇の数十センチの隙間に身体を押し込んで翼が座り込む。
翼と槇は隣同士だが舞とは両端に離れてしまった。
翼の奴、わざとじゃないよな?
一瞬視線の合った見慣れた顔はイタズラっぽい笑みを漏らす。
「うまくいったみたいだな。佑なら許す」
上から目線の尊大な言い草はお前の親父の口調にそっくりだよ。
「翼から許可もらう必要ないし」
「何かあっても協力してやんねェぞ」
「余計な御世話だ」
伸びてきた翼の腕。
腕を振り払う仕草は4本の腕を抗させる。
「騒がないで、花火!」
呆れた表情はそのまま笑顔に変わって夜空を見上げた。
ドンと音をたてて次々と上がる花火。
夜空に開いた花びらから降り注ぐ明かりが、地上の俺達を照らし出す。
舞はキスのことは忘れてように槇と、はしゃいだ声と微笑を交わす。
チラリと動いた舞の視線は俺を捉えて焦ったように天上に戻る。
無邪気な笑い声は、何時もの舞で、いつもの俺達と変わらない空間に戻る。
もう少し二人今までと違った雰囲気を楽しみたかった。
舞に告白の返事をまだもらってないんだぞ。
舞の返事は聞けなくても、今日の花火は一生の思い出となって心に残ると思う。
来年は二入だけで来ような、舞。
拍手コメント返礼
あずきまめ 様
翼の出現をいいタイミングととるのかどうか・・・(^_^;)
私にとっては最高のタイミングで登場させたつもりです。 ← 佑君には恨まれる。
祭りの人込みじゃなかなか見つけられないですよね。
やっぱり目立っていたのかな?
来年は司の邪魔が入ったりしてね。
やなぎ様
つくしの血は濃すぎると進展はカメペースかもしれませんね。
佑君が司のような思いを経験するかも・・・(^_^;)
もみじ 様
舞ちゃんの返事楽しみですよね。
司パパはその頃つわりで苦しむつくしちゃんのお世話で必死だったりして(^_^;)
りよん様
翼君はキスの現場を目撃したのか!
その着眼点でのコメントうれしいです。
見たのと気が付いてないのでは対応が違ってくるかも~