リミット 4

駿君泣いちゃってないかなぁ~。

犯人の目的はなに?

お待たせいたしました。(*^_^*)

*

いきなり前が見えなくなって、横に抱っこされた。

このままぐるっと回されて遊ぶの好きなんだけどなぁ。

身体は、がくがくと揺れるし、目は見えないし、気分が悪くなりそう。

目を抑えてる手のひらから匂うのはたばこの香り。

大人の男の人だってことはわかる。

僕の身体を誰かに渡してバタンとドアが閉まる音がした。

やっと見えた光。

暗かったのは多分一瞬。

公園の中からたかし君とお手伝いのおねえちゃんが駆けて来るのを僕は車の中から見送った。

また、父さん面白い遊びを思いついたんじゃないだろうな?

何時もお母さんが愚痴りそうな突拍子もないことをするのスキだもの。

特大の段ボールの中から飛びだしてきた戦隊レンジャーに僕が驚いたのは1週間前。

仮面ライダーの方が僕は好きなんだけどとは満足そうに僕らを見つめるお父さんには言えない。

乗ったこともないような小さな車。

僕の座ってる後ろの席にはぬいぐるみがたくさんあって、おもちゃもある。

「これ、面白いぞ」

サングラスと顔半分を覆う黒いひげのおじさんが同じ顔が小さな樽の上に乗ってるおもちゃを僕に見せた。

「この穴に、このおもちゃの剣を指して、この人形が飛び出した方が負けだ」

なんとなく、必死に僕の機嫌をとろうとしてるのが分る。

面白そうって、顔をした方がいいのかな?

どこかで、お父さんが僕が来るのを待っているパターンもあると思う。

このまま飛行場に連れて行かれてプライベートジエットでどこかに連れて行かれるってプランは良くあるからもう驚きもしない。

明日も学校あるんだけどなぁ。

「駿君だよね?」

「うん」

バックミラーから運転手の女の人が僕を見てるのが分かった。

「どこに行くの?」

「楽しいところ」

それならもっと丁寧に車に乗せてほしかった。

「誘拐かと思っちゃったよ」

キィッーーッ

突然車が音をたてて止まった。

運転手の女の人がハンドルをギュッと指が食い込むみたいに握っている。

「遊園地とか水族館とか行きたくない?」

振り返ったお姉さんが早口に声を出した。

お父さん・・・

また貸切とかやっちゃってるのかな・・・

僕らだけしかいない遊園地って楽しくないと思う。

それなら、たかし君と一緒でも楽しかったはずでしょう。

僕が今日たかし君と遊ぶの知ってるのに気が利かないんだから。

お母さんなら絶対たかし君も一緒に連れて行ってくれるはずだ。

「それなら、たかし君も一緒がいい」

「たかし君は用事があるって言ってからいけないんだよ」

僕と遊んでいたのに?

何かへン?

「おじさん達、誰?」

僕が聞いたとたん、急に車が動き出して僕は引っくり返りそうになった。

こんな乱暴な運転をする人たちに僕を父さんが預けるはずがない。

「降りる」

「このお菓子もおいしいぞ」

「ヤダ、要らない」

「静かにしろ!!」

おじさんの声が突然大きくなって頭の上から聞こえた。

拍手コメント返礼

おかゆ

横柄さと威圧感なら司の右に出るものは居ませんからね。

それに大人の社会をクールに見てる気がします。

次代の道明寺グループの後継者ですから~

その辺の小学生とは違うぞ~~~~~。

アーティーチョーク様

犯人の目的は!!

ゆっくりと解明していこうと思ってます。

駿君を誘拐したこときっと後悔するでしょうけどね。

今後の見せしめにもなりそうな気がします。

あずきまめ様

犯人を狼狽えさせるあたりは流石としか言いようがありませんが、駿君頑張れ~と

まだ応援してくださいね。

そうなですよ~。

四周年が来ました♪

よく続いてるなと自分をほめてあげたい!

一緒に楽しんでくれる皆様にも頭を下げて感謝してます。

5周年までよろしくお願いしますね。