恋の駆け引きは密室で 3

おはようございます。

だんだんと寒くなってきましたね。

ここでは暖がとれるお話を書いていきたいとは思っています。

それは二人の駆け引きしだい♪

「冗談で言えるわけねェだろう」

何時もの強引さで迫られたら睨み付けることができる。

私を見つめる瞳の中には私だけしか映ってなくて・・・

握られた手首から伝わる道明寺の熱が体中に浸潤して熱い。

冗談でしょうと突き放したい言葉が喉の奥で張り付いて息が止まりそうになった。

瞳の奥に見える眼差しの強さは真剣で、熱くて、そのまま吸い込まれてしまいそうな魅力を見せつける。

道明寺に見つめられたら私だって正常じゃいられない。

道明寺の指先が動くたびに、唇が言葉を発するたびに艶めかしくて体の奥のくすぶりを思い出す。

以前はそうじゃなったのに。

触れられてる肌が道明寺に教えられた熱を覚えてるみたいに反応してる。

「たぶん、もっと忙しくなってお前になかなか会えなくなるって思う」

「少ない時間を有効に使いたい」

目の前で少し横に角度を変えて近づく唇。

道明寺の片手が身体を支えるようにベットの上に、そしてもう片方の腕は私の肩を掴んで引き寄せる。

ダメッ!

ここでキスされたら道明寺の思いのままに流されるのは目に見えてる。

何も考えなくさせられるんだから。

唇が重なるすんでのところで顔を横にそらした。

「無駄な抵抗するな」

道明寺の指先が強引に私の顔の向きを変える。

「道明寺の都合のいい状況に持ち込まれるつもりはないから」

頬を左右から掴まれてる状況では間抜けな押しつぶされた声しか出ない。

アヒル口にしてるのは道明寺でしょッ。

笑うなッ!

「相変らず色気ねェよな」

顔をうつぶせて道明寺の肩が笑ってる。

笑いすぎッ。

ふわっと空気が動いて道明寺が私を抱きしめる。

大きな手の平が頭を包み込んで髪の中に滑り込む長い指先。

背中に回された腕はそのまま私を道明寺の胸の中に押しこめた。

「俺の、機嫌を直すのうますぎだろ」

道明寺の息が耳元をかすめる。

好きだといわれてるわけじゃないのに胸の奥がくすぐられてしょうがない。

会いたかった気持ちが湧き上がってきて、無視されていたツレなかった道明寺を許しそうな自分がいる。

私をこんな気持ちにさせるためにわざと連絡をしなかったなんてことある?

道明寺に限ってそんな姑息な手段を使うはずはないよね。

今回は仕事が忙しかっただけだって信じる。

道明寺を信じるということは「会えば、抱きたくなる」そう私に告げた道明寺を信じるということで・・・

言葉の意味を理解して、今道明寺に抱き締められてる状況。

そして私たちはベットの上でッ!

ドクン!

ドクンッ!

ドクドクッ!

静まれ心臓。

理性が衝動を抑えるには十分。

ここは会社の仮眠室で近くには西田さんもいるんだから。

突き放そうと腕に力を入れても道明寺の力は私を離さない様にと押さえつけてる。

「もう少しこのままでいさせろ」

道明寺の甘い声が私の身体から力を奪っていく。

ダメなんだから・・・

本当に・・・

心の中に響く弱い声。

道明寺の胸の中が居心地が良くてしょうがない。

きっと私も道明寺不足だったんだって思う。

「今すぐ結婚したいって思うのは俺の我儘だ。俺の性格は知ってるよな」

上から私を見下ろす道明寺の唇が口角を上げてみせる横柄な笑み。

なに!

このいきなりな上から目線!

あっ・・・いつもか。

我儘、強引、横柄さが前面に解禁。

道明寺との間に流れこんだ温もりを奪う冷たい空気。

一瞬で夢の中の心地よさから現実に引き戻されてしまってる。

二人の間で冷たい空気と温まった空気がぶつかって気流を生む。

さっきまでの甘酸っぱさをかき消すには十分すぎる。

この道明寺の態度なら私も対抗できる。

「今すぐ結婚するのは無理」

眉を吊り上げて睨んでも負けないから!

グッと両手に力を入れて拳を作った。

殴られないだけまだましなんだからね。

感謝してよねッ!

負けずに睨み返した。

拍手コメント返礼

はる様

コメントうれしく拝見しました。

子供抜きでのいちゃいちゃ♪

そうなると旅行が一番かな。

子供を置いてきて気にあるつくしに切れる司というシュチュも楽しそうですね。

ムフフとお話が浮かんできました。