呆れるほどの無駄なジェラシー(ホテル編)4

いよいよ司君が野獣化?

いえいえつくしちゃんが逃げ切る?

つくしちゃんも積極的だったからなぁ・・・

昨日は失礼しました。

体調不良で昼間寝こんでいたのですが、頭の中ではこのお話の続きがグルグル♪

安静になんてできなかった・・・。(^_^;)

最近目の疲れも・・・

年だわ・・・

*

「いい加減に笑うのやめろ」

右手にナイフ、左手にフォークを握りしめて真直ぐに向ける視線。

俺の睨みが唯一通じない相手は必死に笑いをこらえる表情を作る。

「ヤッパリ、ダメだわ」

グラスに口を付けて吹き出した。

しょうがねぇだろう!

浴室とトイレと洗面所がなんで一緒なんだよ!

「これが普通なの」

当たり前に表情を俺に向けるつくしと死体現場を発見したような俺の驚き。

出来るなら白いつくしの裸体でも発見したかった。

「二人で入るのは無理だね」

消沈気味の俺を残してポスッと腰をベットにつくしは座った。

大笑いしながら。

その笑いが今も続く。

つくしに投げつけるように身体から全部の服を剥がす。

軽く身体を横に流しながら服を避けるつくし。

「向こうで脱いでよ」

不満な表情に機嫌のいい声。

「俺の裸見ても照れなくなったよな」

皮肉交じりの俺につくしの頬が見る間に赤くなる。

そのテレ加減で今は許してやるッ。

そのままシャワーを浴びた。

冷水シャワーの責任は食事の後に取ってもらう。

「当ホテルからのお祝いです」

テーブルの上に置かれたシャンパン。

案内された席も夜景が一面に見渡せる極上の席。

「道明寺の事に気がついたのかな?」

小さな声でつくしが俺の脇を小突くように聞いてきた。

「今日のご宿泊はお子様の結婚記念日のお祝いとお伺いしてます」

「優しいお子様ですね。次回はぜひご家族でのご利用をお待ちしております」

気がつかれたわけじゃないらしい。

粋なホテルサイドの計らい。

なかなかやるな。

俺んとこもこのくらいやってるよな?

今は仕事してるんじゃないぞ。

経営者の目でホテル内を評価しそうになる自分を振り払う。

シャンパンが注がれるグラスの中に金色の気泡が広がる。

生演奏のピアノの音色がグラスの底から浮き上がる気泡と重なった。

メロディーは聞き覚えのある曲。

10年先も20年先も君と行けれたらいいな。

確かそんな歌詞だったはず。

泣きそうな顔と感動してる感情がぐじゅぐじゅになって目の前で笑顔を作った。

「泣くか、笑うかどっちかにしろ」

10年経っても俺を飽きさせねェやつ。

「とびっきりおいしい料理を食べさせてね」

愛欲より食欲が無邪気な笑顔を見せる。

「おう、なんでも食べろ」

つくしにつられるように俺も笑ってる。

「お客様困ります」

食事もそろそろ終わりが近づいてきた頃、ざわつく声。

「いい席を用意しろと言ってるだけだろう」

「ただいま、ご満足のいく席はご用意できかねます」

「あの席を空ければいいだろう」

着ている服はブランド物。

腕に付けてる時計も値が張る一流のこれ見よがしにつける感じ悪さ。

その横にはそれを煽るやから取り巻いてる。

何処のバカ息子だ!

そいつが指さしたのは俺たちの席。

「ねぇ、もう食事終わるから出ようよ」

俺の表情の変化に気がついたつくしが即座に表情をこわばらせた。

折角のいい気分に水を差す。

いい雰囲気も記憶も台無しじゃねェか。

俺達だけじゃないホテル側のサービスも子供達の思いも踏みにじられたってことだ。

「俺をだれだと思ってる」

ホテルの従業員に掴みかかる勢いで凄みを見せる若い男。

俺が知るわけねェだろう。

「昔の道明寺だね・・・」

つくしは気を悪くするどころか、何気に昔の俺を責めてないか?

俺が他人の席をぶんどったことねェぞ。

最初から一番いい席が準備されてるんだ。

聞き覚えのある代議士の名前がとびだした。

ポケットから取り出した携帯から連絡を入れる。

すぐに返事は帰ってきた。

「ちょっ、なにする気」

席から立ち上がった俺を止めるように上着の裾をつくしが握りしめる。

「暴力は振るわねェよ。あんな奴のために自分の品位を下げるつもりはねェし、心配すんな」

男に向って歩く俺を黙って見送るつくし。

10年の結婚生活でつくしも俺のことを信頼してくれてる。

「おい」

「席を譲る気になったか」

ジロリと俺に向けた視線とふてぶてしい態度。

「お前に電話だ、話をしてみろ」

「はぁ~つ」

俺をバカにしたような表情に携帯を耳にあてがう。

「えっ・・・まさか・・・」

見る間に蒼白になって床にへたり込んだ。

「お前が親父の後を継ぐつもりなら終わりだな」

力の抜けた手から携帯を取り戻す。

「君たちのサービスには満足させてもらった」

「はあ・・・」

何が起こったかわからないホテルの従業員。

「いったい、なにしたの・・・」

早足で俺を追いかけてきたつくしが横に並ぶ。

「総理に電話を入れただけ」

「なんだ、総理・・・

えっ!総理って、内閣総理大臣!首相!」

他に誰がいるんだつーの。

「やり過ぎだよ~」

そこまで驚くことか?

たいしたことじゃねぇよ。

呆れてるつくしのその表情を楽しでる。

「もっと俺を楽しませろよな」

「えっ?」

「最高の夜にしたいってことだ」

「YESしか受け付けないって約束覚えてるぞ」

「約束した憶えないし・・・」

だんだんと抵抗を無くすように小さくなる声。そして赤らむ頬。

期待してるのは俺だけではないはずだ。

エレベータの前でつくしの腕が俺の腕に回されて身体を寄せてきた。

エレベーターの表示されてる階数が俺達のいる階の手前で点滅して止まる。

遅ッ!

のろのろするなっ!

誰だ止めたやつ!

さっきのバカ息子よりムカつく!

次回こそ☆?

明日から週末だよ~~~~~(^_^;)

ミスチルの「Simple」が思い浮かんでちょっと拝借しました。

作詞・作曲 桜井和寿

マイナス思考で悩みまくった結果

この命さえも無意味だと思う日々はあるけど

「考えすぎねって」君が笑うと

もう10代の様な無邪気さがふと戻った

10年先も20年先も君と生きていけたらいいな

哀しみを連れ遠回りもしたんだけど

探したものはこんなにシンプルだったんだ

ケンカしたときは欠点もあんだけど

自分に正直で遠慮のないとこに魅かれんのさ

互いに背負った傷をいつしか

ちょっとはにかんで交換し合えたらいいな

寂しい曲も 哀しい曲も君と奏でればいいや

失ったものをさりげなく憂いながら

微かな戸惑いを そっと吐き出しながら

ざあざあ降りの雨を全身で受けながら

凛凛と茂るあの草木のように 強く 強く

10年さきも20年先もずっとそばにいてほしんだ

哀しみを連れ遠回りもしたんだけど

探したものはこんなにシンプルだったんだ

君とならなんだって信じれる様な気がしたんだ

探していたものはこんなにシンプルだったんだ

拍手コメント返礼

ぴょんこ 様

ありがとうございます。

体調の方は大丈夫です。

無理は出来ませんけどね(^_^;)

体調に合わせて更新していきます。

りん様

そろそろ風邪に注意が必要な時期になってきましたよね。

風邪をもらってこないでよ~。

私の方が丈夫じゃなかったりして(^_^;)

Gods & Death 様

久々の時代劇のノリで~♪

勧善懲悪!

スカッとすることたまには欲しくなる。

最近時代劇ないですからね~。

黄門様が恋しい~っ