恋の駆け引きは密室で 4
このお話もどう進めるつもりだったっけ・・・。
このお話の2人はまだ大学時代の話で、つくしちゃんもまだまだ青いッ!
司をうまくあしらうことは覚えていません~。
つい『呆れる~』の2人に引っ張られそうになるわたし。
こちらはそんなに甘くはないぞ~。
頑張れ司君!!
本心はそうじゃねェだろう。
心の奥じゃ俺の事好きで好きでしょうがなくていつも一緒に居たいつーもんだろう。
プロポーズする前なら身勝手な解釈で本気で思えた。
「今すぐ結婚するのは無理」
必死に背伸びしてがっちりと睨み付ける瞳は勢いよく炎を燃やす。
司法試験合格が第一の目標で、大学卒業までに絶対合格。
次が俺のお袋に認めてもらうこと。
俺との結婚は3番目の目標に成り下がってる。
一歩引いて婚約者として牧野を連れまわす。
それも一つの手。
まだ公には披露してない婚約者。
それなりに公表するれば少なからずその影響は表れるはずだ。
なんか・・・
目の前で真っ赤になってるこいつの顔を見ていたら、俺が引く必要があるのかとムカついてきた。
この俺様が結婚してやるって言ってるんだ!
ほかの奴なら喜んで婚姻届を役所からもらってくるぞ。
「結婚したくないのか?」
「したくないんじゃなくて、どう考えても今は無理でしょう」
「やることいっぱいあるし・・」
「今、俺がやりたいことは一つだけどな」
すぐに手を伸ばせば抱き寄せられる距離。
牧野に伸ばした腕はなんなくこいつの腰をグッと引き寄せった。
「ちょっ!」
牧野の腕が俺の胸を押しのけようともがく。
逃がすかッ!
「実力行使つーのもあるぞ」
「実力行使ってッ!」
どうしても結婚しなきゃいけない事態に追い込む。
俺としては全く困らねェし。
「何考えてんのよ!」
予想以上に手足をばたつかせて暴れる牧野。
時々ツメが俺の頬をかすめる。
お前はネコかッ!
逃げた拍子にバランスが崩れてベッドの上に二つの身体が倒れ込んだ。
「ギャーッ、バカ!ここ会社でしょ」
「どけッ!」
これ以上こいつに暴れられたら俺はひっかき傷を頬に付けられそうな状況。
抑え込むつもりで牧野の身体をまたぐ格好で牧野の両手を頭の上におさえつける。
抗う息は身体の下の牧野の胸元の上下の動きを大きくしてる。
抵抗する奴をだれが襲うか。
今さらそんな必要ねェだろうがッ。
「何もしないから、落着け」
牧野にいまさらそんな言葉を言わなきゃいけない俺の方が情けない。
押さえつけていた牧野の腕から抜ける力。
ゆっくりと俺も掴んでいた牧野の手首を離して、ベッドから降りる。
スーツの内ポケットから取り出した携帯のボタンを押す。
「西田か、会見の準備をしておけ」
「会見ですか?」
珍しく渋るような西田の声。
「なにをやらかすつもりですか・・・」
「分ってるだろう」
返事がないまま聞こえたのはため息。
「すぐにそちらに向かいます」
切られた携帯。
すぐにコンコンとノックされるドアの音。
ガチャリと開いたドアからすぐに見える西田の姿。
俺の後ろで牧野はホッと息を吐いた。
西田で喜んでるんじゃねェよッ!
拍手コメント返礼
りん様
結婚してからの2人とはまた違った二人のお話。
花男王道で~す♪
つくしちゃん素直じゃないからなぁ~。(笑)
読み返していただけるのは嬉しいです。
書いた私も忘れちゃってますからね。(^_^;)