恋の駆け引きは密室で 6

ここからお話は急展開していく予定です。

司が独りで張り切っちゃって~な展開?

いえいえ、皆様にドキドキ!ハラハラ!エ―――ッ!

そんな展開をご用意してるつもりです。

昨日でようやく週末に私の時間が削られる行事は終了しました。

来年の春まではゆっくりな時間が過ごせそうです。

Pwのご連絡

拍手コメントでパスワードをお願いされた キャッシー 様

メールアドレスの記載がなかったの返信できませんでした。

再度ご連絡をお願いします。

*

「あいつが凶暴なんだよ」

「司に言われたら牧野もおしまいだな」

屋敷の一室に俺の呼び出しで集まったあきらに総二郎に類。

そいつらの前で俺は帰り際に牧野に殴られた右頬を撫でる。

真赤に手形がついた頬も今は元の肌色を取り戻してる。

西田に呆れた顔を向けられて、牧野がドスドスと出て行ったドアを思い切り足を蹴り上げて閉めた俺。

「最低ッ!」

牧野の捨て台詞は執務室だけじゃなく最上階のフロアー全体にこだました。

むしゃくしゃな気持ちをそのまま誰かに言いたくて浮かんだのがこいつらの顔。

「俺は、ただ今すぐ結婚しようって言っただけだ」

「今すぐ結婚する必要ってあるのか?」

総二郎とあきらが顔を見合わせて考え込む。

「俺達は無理だな」

ハモッタ声を真顔でつぶやく。

お前らはまだ恋愛を楽しみたいだけだろうがぁ。

毎日毎日違う女を横に連れて割り切れる関係ってやつを楽しんでいる。

「司はさ、牧野を独り占めしたいだけなんじゃないの?」

手に持ったグラスの中の氷を揺らしながら類がつぶやく。

氷を見つめながら類は誰を思い出してるのか。

他人に無関心な類がふと瞳の中に浮かべる柔らかな光。

氷の中に映し出されてるのは、はにかんだ笑みを浮かべて類を見つめるあいつだろう。

類の気持ちがまだ牧野にあるってことは分ってる。

牧野が選んだのは俺で、類が俺から牧野を奪うこともない。

理解はしてっけど、類が隠そうとしてもにじみ出る牧野への感情。

敏感に感じ取って心が乱れる。

類だけじゃねェんだよな。

牧野はなぜかモテる。

その自覚がないから困る。

予防線を張って何が悪い。

俺んだぞ!

「結婚となるといろいろ準備あるしな」

どんな盛大な結婚式だって権力と財力に物を言わせればすぐにでも準備できる。

「牧野は大学を卒業してからのつもりだろうしな」

「一般家庭に嫁ぐわけじゃなく道明寺に嫁ぐわけだから、皇室までとはいかなくてもそれなりの道明寺夫人の教育は必要だろう」

総二郎とあきらはそのくらいで理解できてるだうと牧野を擁護。

俺はべつに洗練された優雅な牧野を嫁に欲しいわけじゃない。

あいつはあいつのままで、俺に遠慮なく食って掛かって言い合いして遠慮のない強気なあいつでもかまわない。

俺の隣りでいつでも幸せに微笑むあいつが見れたら俺は幸せな訳で・・・

俺の腕の中で目覚めるあいつを抱きしめながらこめかみに落とすキス。

太陽が注ぎ込む光りがベッドを明るく照らし、柔らかな温かなそよ風が俺たち二人を包み込む朝。

ついこの前牧野と初めて目覚めた朝。

何度も繰り返したいって思うのは我儘でも何でも何でもねェだろう。

なんとなく・・・

突き刺さる視線。

「なな、なんだよ」

「機嫌悪いと思ったら、ヨダレを流しそうな顔してっから・・・」

「司君~何を思い出してたのかなぁ~」

なれなれしい声は俺の左右から逃がさないと肩を抱く。

「お前らには関係ねェだろう!」

総二郎とあきらを振り切る様に肩を左右に乱暴に振ってソファーにドカッと腰を降ろす。

牧野との二人の蜜に過ごした時間を誰がしゃべるか!

「怖いか?」

「道明寺となら怖くないから」

震えながら瞳を閉じた牧野。

こらえきれない傷みを俺に示す様に俺の背中にしがみ付いて、漏らした吐息。

一つ一つの瞬間を指先が、唇が、全ての細胞が覚えてる。

こいつ等の前で引き戻しそうになった記憶を慌てて部屋の外に投げ捨てた。

今日の牧野とは今一つ行けそうでいけなかった。

やっぱ、二度目がオフィスってヤバかったよな。

デスクの上に押し倒した途端、牧野の顔色が変わって久々に本気の抵抗をみせられて、殴られて「最低!」の捨て台詞を浴びせられて逃してしまった。

「大丈夫だ、防音になってるから」

この台詞が駄目だったのか?

「牧野の性格じゃ強引に進めてもいい結果は生まれないんじゃないの」

一番興味のなさそうな態度をとっていた類が一番的確な言葉をはく。

そのくらい俺もわかってる。

でも強引な態度しかできねェンだよ。

「逆に牧野が司に結婚を迫れば簡単なんだけどな・・・」

考え込む仕草で総二郎がつぶやく。

「そんな手段があるか?」

「ないんじゃねぇの?」

あきらの問いかけに総二郎が即答。

いや…あるかも…

「なぁ、俺が、もし・・・ほかの女と結婚しそうになったらどうだ?」

3人が一斉に俺に向けた視線が冷たく突き刺さる。

そしてそれぞれが、それぞれの場所で無視する態度を決め込む。

「俺は!本気だぞ!」

「司、その女の役、誰に頼むんだよ」

何もしなくても向こうから寄ってくるから選ぶ必要なし。

それはお前らも一緒だろうが!

相手をするか無視するかの違いなだけだ。

「牧野が焦るより、牧野がキレたら司が焦る展開の方が確率高いと思うけどね」

そこは、嫉妬して俺にすがる牧野を想像する。

・・・・・

想像できない・・・

「その前に司が興味のない女にアプローチ出来るとも思わないがな」

言いたいこと言ってゆるゆると俺の前で気を抜く総二郎とあきら。

「司、もし、その女が本気になったらややこしいことになると思うよ」

「牧野を悲しませたら俺は遠慮しないから」

ソファーからすくっと立ち上がった類が俺の目の前に立つ。

穏やかな口調とは裏腹な真剣な瞳。

俺が悲しむのはいいのかよ!

思わずわめきそうになった愚問をゴクリと飲み込んだ。

類を本気にさせる方がもっとヤバイと本能が俺に告げた。

拍手コメント返礼

りん 様

結婚前の司はハチャメチャなことを前提に動かしたい!

楽しさは原作のままいきたいかな(*^_^*)

個人懇談お疲れ様でした。

ずんこ 様

はじめまして、コメントありがとうございます。

パスワードはメールアドレスの記載がないとお知らせできませんので再度ご連絡をお願いします。

理子 様

司の短絡思考確かに第二の鉄拳が飛んでくる可能性の方が高いと思います。(笑)