聖夜の夜に見る夢は?(つかつく編)

たくさんの投票ありがとうございました。

総数393票。

一位は初日からつかつくが独走。

頂いたコメントにはそれだけでは決めかねる皆様の熱い思いを感じちゃいました。

う~んこれは一つに絞れないかもという状況ですが、まずは1位の票を獲得したつかつくでお楽しみください。

つかつくも年代がいろいろリクがあってこれも迷いました。

とにかくイチャコラ希望が多かったのは流石つかつく。

*

やっと、初めて二人で過ごすことが出来ると思っていたクリスマスの夢は不機嫌なあいつの声で打ち消された。

「仕事が立て込んでて東京には戻れそうもない」

慌ただしく切れた携帯。

ごめんとか悪いとか一言ないのか!

無言の携帯を睨んでも、もう一度携帯の音が鳴る気配はなかった。

「それじゃ、クリスマスはつくし一人なの?」

バイト先で不満を漏らす相手は優紀。

クリスマスイブに団子を売っていてもそれほど売れるはずがない。

ここ数時間お客がお店の中に入ってくる気配はない。

「折角のクリスマスデートもあるだろうから早く店を閉めようか」

おかみさんの声にぎこちなく笑みを作った。

まさか私が独りで過ごすハメになるとは思ってなかった優紀も今夜のイブの予定はしっかり立てていて、

結局私は家で家族とのクリスマスを過ごす羽目になりそうだ。

一人でぽつぽつと家路に向う。

街はクリスマス一色。

流れるクリスマスソングに華やかなクリスマス仕様のイルミネーション。

その中を腕を組んで歩きたい相手はそばにいない。

「仕事だって言えば私が納得すると思って!」

思ったより大きく吐き出した声もジングルベルの歌の中にかき消えた。

しょうがない今日は奮発してクリスマスケーキでも買って帰って皆で食べよう。

ケーキ屋で買ったケーキの箱を大事に抱えて歩く。

後ろからゆっくりと近付いてきた黒塗りの車が私の横で止まった。

パラパラと車から降りてきたスーツ姿の数名の男性。

迷うことなく私の脇を両脇から掴んで地べたから浮き上がる私の身体。

なんなんく車の後部席に押しこまれた。

「だれ?」

「着けば分かります」

こんなことが出来るのは道明寺しかいないよね?

飛行場からヘリに乗せられて空に飛ぶ私。

ヤッパリ道明寺だよね?

道明寺はどこにいるんだっけ?

ヘリは白い雪の中に降り立った。

湖畔の側に立つ真新しい白い建物。

メープルのロゴを見つけてホッとするどころかムカッとする感情。

会えるなら会えるって連絡を一つ入れればすむ事なのに強引に誘拐された気分はムカつく。

「よっ!」

よっ!じゃないわよ。

「会えないと思って会えると喜び倍増じゃねぇの?」

やたら機嫌のいい口元は白い歯をのぞかせる。

クリスマスだと言うのにホテルの中に見えるのは道明寺一人。

「ここ、俺が手がけてたオープン前のホテル。

今日はお前と過ごすために貸切」

30室しかないホテルの規模。

見た目は中世のお城。

ヨーロッパの古城をそのまま持ってきて都会から離れた場所に建てたらしい。

交通手段はにヘリが便利だというお金持ち仕様。

静かに秘密の時間が優雅に持てるというのがコンセプト。

オープン前なのに3年先までは予約がいっぱいってだと満足そうに説明する道明寺。

私が喜んでるとしか考えてない道明寺の浮かれすぎた表情は私の不機嫌な感情をわすれそう。

楽しそうな道明寺を見るの、私も好きだよ。

ホテルのスイートルームにもちょっぴり慣れきた私も天蓋のついたベットには感嘆符付きの声をあげそうになった。

おひめ様を夢見る頃に一度は寝てみたいと思った理想のベッドがそこにある。

温かに火の入った暖炉。

テーブルの上に準備された料理にワイングラス。

「どうだ?」

「サプライズ的なことは苦手なんだけど・・・」

クリスマスは一緒に過ごそう。

最初からそう言われた方がどれだけ楽しみにできたかわからないんだからね。

道明寺に回された腕は優しく肩を抱く。

見あげた視線の先には熱を持ったキラキラと輝く大きな瞳が私を映し出す。

触れられた肩から道明寺の熱が体中に伝わる。

「俺達二人のはじめてのクリスマスだから忘れらない日にしたいだろ?」

道明寺の左の指先が私の肩から離れて手の平が顎を支える。

ゆっくりと角度を斜めに変えながら持ち上がった唇に道明寺の唇が優しく触れた。

キャンドルのユラユラと揺れる炎の音が聞こえてきそうな静かな夜。

息をするのも忘れそうな甘いキス。

離れた唇をせがむようにキスを返す。

中越しの身体はキスが深まるたびに向きを変えて今は向かい合って道明寺に抱き締められてしまった。

グラリと目の前が揺らいで広がるし視界。

目の前から消えた道明寺はそのまま私の胸元に顔をうずめ、絹ごしに感じる熱い息。

道明寺の唇がシャツのボタンを一つ外してはだけていく胸元。

「あ・・・っ」

自然と漏れる声は自分でも恥ずかしいほどに艶を持つ。

「どう・・・みょう・・・じ」

肌に触れる唇から肌を吸い上げるチュッとした音が響く。

痺れそうな感覚から意識を取り戻そうと抗っても全身の力が抜ける感覚に熱を帯び始める身体。

道明寺にしがみ付いてないと立ってられそうもない。

道明寺の腕が私を突き放す様に身体を離す。

肌に感じた熱を冷たい空気がとり込んでいく。

「まずは腹ごしらえな」

ニンマリと片方の口角を浮かべた意地悪な道明寺。

えっ・・・?

あっ・・・。

道明寺にしがみ付いて息も絶え絶えだった私は、突然現実に一人で放出させらてしまってる。

「続きがをやって欲しかったら正直に俺に頼め」

冷静になった私は道明寺にされるがままの自分を思いだして羞恥心が、まんま表情に出てしまってる。

もっ!

私はクリスマスを二人で過ごしたかっただけだから!

そりゃ、そういう雰囲気になることはあるって思っても期待してたわけじゃないからね!

睨んだ私の視線の先で相変らず緩んだ表情を見せる道明寺。

「頼むわけないでしょう」

私の反論が嘘っぽく聞こえるのは自分でもわかる。

しょうがない、意地悪な道明寺のことも好きなんだから。

でも絶対これは言わない。

「蜜室~」と同じような時期でのリクにこえてみました。

司、つくしを手玉にとる編。

本当は☆マーク付けたかったのですけどね。

折角のクリスマスPW付きにはしたくなくて(^_^;)

続きがあるとしたら司サイドかな?

それでは皆様楽しいクリスマスをお過ごし下さい。

拍手コメント返礼

あずきまめ 様

家事の合間にちょっと手を休めて♪

うんうん♪

頼めって言われなくても土下座で頼んじゃいます~

Gods & Death 様

甘さがちょっと足りませんが・・・(^_^;)

きっとこの後おはつくしちゃんが頼まなくても流れは一直線で甘々に♪

司君の欲求不満は拝承されてる事でしょう。

今年中はたくさんの拍手とコメントありがとうございました。

良いお年をお迎えください。

かよぴよ 様

クリスマスの高揚感は確かにないなぁ(^_^;)

子供を喜ばすための行事化になってますもの。

真夜中にサンタさんのプレゼントをこそっと枕元に置かなくて良くなった分また緊張感がなくなってます。

お城の一室になだれ込んで一緒にクリスマスパーティーやらかす夢でも見せてほしい。

アーティーチョーク様

そうだわ、つくしの誕生日もありましたね。

このまま誕生日まで部屋から一歩も出ずに過ごすってたくらみも司君にはあるかも~ですね?

つくしちゃん体力消耗して年を越すことになってたりして・・・(^_^;)