聖夜の夜に見る夢は?(駿&菜花編)
投票獲得2位はこのカップルでした。
頂いたコメント
この二人のもう少しラブラブが見たい!です。
社会人になって婚約間近の2人のお話が読みたいです。
我儘の頃の駿くんカップル見たいです。
あえての息子カップル。そこに両親も?あっ、これじゃ王道か?
2人の大人になっていくところを見たいです(^^)
10年後の二人?三人?の話 大人に近づく、甘々な二人??見たいで~す。
ならば、お届けしましょう
ひーサンタからのプレゼント。
我儘の頃のお話の大学生の2人♪
続きからどうぞ。
*星雲内の明るい恒星が紫外線を放出して電離した水素ガスが発光するルビーのような赤い輝きを放つ、一角獣座の方向にある、クリスマスツリー星団。
ツリーの頂上部分はコーン星雲と呼ばれている。
クリスマス時期になると注目を集める宇宙に赤く輝くクリスマスツリー。
その神秘的な輝きは約2700光年先から未来に届いた過去の光。
宇宙のツリーとは比べようもない小さなクリスマスツリー。
今年は菜花の部屋で初めてクリスマスイブを二人だけで過ごした。
高1のクリスマス。
初めて家族以外で過ごしたクリスマス。
雑誌で紹介された夜空に届きそうな大きなモミの木のツリー。
艶やかな電球のデコレーション。
菜花に誘われるままに二人で首を逸らしてツリーの先端を手をつないで眺めていた。
高2の二回目のクリスマス。
マンションには蒼と菜花。
突然やってきた舞に翼に佑。
クラッカーの音が響いて紙吹雪がテーブルの上や床に散らばる。
サンタに扮した蒼の背中の袋から出てきたプレゼントは小学生が喜ぶ赤い靴に詰まったお菓子。
舞が意外と喜んでいたのご面白かった。
小さい頃から気に入っていて、翼の靴をとって二つ並べて足を突っ込んで履いて部屋中をかけていたっけ。
紙のくつの強度じゃすぐに破れて泣きべそをかいていた舞。
そのことを話すと今は頬を膨らませて本気で怒る。
高校最後の年は菜花の親父さんに誘われて映画関係者のパーティ―に参加させられた。
1000人規模でホテルのホールを貸し切ったパーティー。
道明寺系列のホテルに道明寺司の息子ってばれるんじゃないかとひやひやだった。
監督はそんな僕を悪戯っぽい表情でにやにやと眺めてた。
あれは絶対僕で楽しんでいたって思う。
そして大学1年のクリスマス。
菜花へのプレゼントをポケットに忍ばせて、菜花の部屋のドアを叩く。
出迎えてくれた菜花は少し照れくさそうに部屋の中に僕を招きいれてくれた。
何度も訪れてるはずの部屋はオレンジ色に包まれてリビングに遠慮がちに飾られてる小さなツリー。
ライトの点滅が規則的に繰り返して、小さな天使の人形とサンタの人形がヒーターの風に揺れる。
「今日はすんなり来れたの?」
僕からコートを受け取ってハンガーに掛けながら菜花がつぶやく。
高校時代に出演したCMがきっかけでいまだに時々全国ネットのCMに駆り出されるのは、菜花の親父さんに頼まれるというよりは凄まれるから。
「出演OKしないと今後一切娘に近付くな」って、本気で凄む。
「気にしなくていいから」と菜花に言われても、監督には嫌われたくないって思うのは菜花が大事だからだ。
自分の正体がばれることより菜花と別れることの方が耐えられないって思ってる。
ファンが増えて待ち伏せされて母さんの実家の牧野家に迷惑がかかってからの一人暮らし。
高校の前の待ち伏せは今は大学前に変わっただけ。
変装しても熱烈なファンには分かるようで、僕の逃げ足もずいぶんと速くなった。
「今日は突然、知らない子にプロポーズされた」
目の前に差し出されたのは名前の記入と捺印された結婚届け。
彼女いるからってしっかり断った。
「駿、それ・・・私にわざわざ教えるの?」
目を細めて尖る口元。
聞いてきたのは菜花。
聞かれなきゃわざわざ自分からしゃべったりしない。
まぁ・・・ちょっとは嫉妬してほしいと思う下心がなかったわけじゃないけど。
菜花の視線を外す様に斜め上に逃げる視線。
冷や汗が流れそう。
「んぐっ」
ナゲットを一つ、僕の口に突っ込んで菜花はクスッと笑う。
「怒ってる振りするな」
菜花の首に巻きつけた腕に華奢な力が握りしめる。
菜花が自分からは僕の腕を振り払わないって分かる仕草。
背中から抱きしめるように回したもう片方の腕は菜花の柔らかい胸のふくらみを感じてる。
「スケベ」
「僕がスケベになるの菜花だけだし」
「今日、父さん来るかもよ」
監督は今日は絶対ここに来れない理由がある。
「海外で撮影だって知ってるから」
今日は誰も僕らの邪魔できないって分ってる確信犯。
「なんだ・・・」
つまんなそうにつぶやく唇。
「菜花」
菜花の顎に添えた手の平。
上に向かせる様に角度を変えて持ち上げる。
僕は何時から菜花のことを鮎川じゃなく名前で呼ぶようになったのだろう・・・
そんなことを考えながら僕はゆっくり顔を近づけて目を閉じた。
ベッドで感じる菜花の肌の温もり。
離れるのがもったいなくてもう一度腕の中に閉じ込める。
「んっ・・・」
窮屈だと言う様に菜花の身体が寝返りを打つように動く。
駄目だって、離れるな。
菜花の頬に触れた唇。
頬の冷たさを唇が吸い取る。
「おはよう・・・」
視線が合わさった先で微笑が浮かぶ。
その表情を隠す様に胸元に顔を菜花が押し付ける。
「なぁ、僕が菜花のこと鮎川じゃなくて菜花って呼ぶようになったの何時からだっけ?」
胸元から離して僕を見つめる菜花の視線。
「覚えてないの?」
非難気味の色がにじむ。
「気がついたら呼んでいたような気もするんだよな」
ふ~んと言った菜花の表情は鼻を尖らせる不満な表情。
「教えない」
クルッと半回転させられた背中を向けられた。
「教えろって」
「ヤダ」
自分の方向に向けようと腕を伸ばす。
僕に触れられるのを嫌がる様に身体を縮じめて抵抗をみせる。
肌をくすぐり合うじゃれ合いはいつの間にか熱を持って菜花の肌をなぞって白い肌にキスを落とす。
「駿・・・ッ」
名前を呼ばれるたびに甘くなる吐息。
「な・・・のは・・・」
名前を囁くたびにゾクッとする感覚が身体の奥に生まれて僕を高まらせる。
あっ・・・そうか・・・
菜花と初めて結ばれた時に僕は菜花って名前をはじめて口にしたんだ。
菜花が不機嫌になった理由にやっと僕はいきついた。
わすれてごめん。
なんだかつかつくより甘くなってしまった気がします。(^_^;)
つかつくの甘々なお話を書くより恥ずかしいッ!!
読み返しが出来そうもなくて、誤字脱字のチェックが不十分になってしまいました。
拍手コメント返礼
あずきまめ 様
投票参加ありがとうございます。
ソフトに書いてるはずなのにこのドキドキはなんなんでしょね。
目を隠してチラリと指の隙間を開けてそこから覗いてるような気分にさせえられちゃうんですよね。
かよぴよ 様
大人になった駿君も見たいといの要望で書いちゃいましたが、私の中ではまだまだ可愛い駿君が書きたらないんですよね。
つかつくとは違ったラブな感じが楽しめるということが今回の収穫です。
アーティーチョーク 様
この二人は順調に進んでるようで・・・(^_^;)
翔五郎さんもしっかり駿君の事は認めちゃってるんでしょうね。
子供はクリスマスに居なくなってもつくしがいれば、司は問題ないでしょう。
舞がいないのは問題かも~。
ずんこ 様
今回は刺激の少ないソフトな感じに仕上げてみました。
今はこんな感じが似合う二人な気がします。
ちょこ 様
駿君のお初の甘々バージョンは書いてるだけでドキドキしました。
ここからもっと大人な駿君も見れるかもしれません。
やなぎ 様
つかつくよりドキドキ!
嬉しいですね。
確かに新鮮かもしれませんね。
ポチタマ 様
訪問が日課だと言っていただいてうれししですね。
オリキャラまで愛していただきこの上ない歓びを感じてます。
サラリとふれた子供時代のクリスマス。
楽しんでいただけで良かったです。
短編で詳しく登場する可能性もあるかも?
要望、ご希望は嬉しく拝見してますので我儘なリクも喜んでお受けします♪