欲しいものは・・・
私の居住地では週遅れの土曜のお昼4時(^_^;)
まだ放送がありません。
「ラキセ」の時は確か探偵にまつわる話を書いた気がしてますが思い出せない私。
爽太と司は共通点がないのでまつわるお話は浮かばなかった・・・
まあ、今年最初のチョコレートの甘さを、『失恋~」放送記念に書いてみようかと思い立ちUPしちゃいました。
お話の設定は『100万回~』の別居状態で久しぶりに道明寺邸につくしちゃんが帰ってきた設定になってます。
続きからどうぞ♪
*見つめあっただけで分かるなんて~
そんなことは嘘~
あなたの声で聴きたい言葉があるの~♪
あいつの姿を探していきついた浴室の前。
やたら機嫌のいい鼻歌が聞こえてきた。
時々チャポンとテンポをとる様に水面を弾く音が聞こえる。
ドアの横の壁に背を持たせてしばらくつくしの歌を聞いていた。
週末の午後。
司法修習所から帰ってくるお前に少しでも早く会いたくて、一緒に居たくて、大急ぎで仕事を片付けた。
西田のなんでも分かったような澄ました顔も今日は少しも俺の気に障るものじゃなかった。
風呂にはいるんなら俺の帰りを待ってからでも遅くはない。
それとも俺が帰るまでに隅々まで磨いて、俺を待ってるつもりだったとか?
あいつの声を聴いただけで上がるテンション。
頭の中で次々と湧き上がる妄想に浮かれてる。
お前が聞きたい俺の言葉って、なんだつーの。
朝まで何度でも聞かせてやるけどな。
ムズとした照れくさい感覚が鼻さきを痒くする。
人差し指でそっと鼻を掻きながら自然と唇から笑みがこぼれた。
「よお」
ガチャリとドアノブをまわして開いた浴室のドア。
目の前で驚いた表情はずるりと身体を滑らせて鼻先まで湯船に沈めた。
「大丈夫か?」
そこまで驚く登場をしたつもりもない俺。
クツクツと笑みをこぼす俺に心配なんてしてないでしょと非難気味の視線を向けられた。
「風呂場で溺れんなよな」
湯船に沈みそうになる身体を引き上げようとつくしの腕は浴室の縁をガシッと握りしめる。
「いきなり入ってくるからびっくりたんじゃない」
浴室を開けただけで、まだ一歩も浴室の中には足を踏み入れてない俺。
ドアを開いただけ。
屁理屈だとつくしを拗ねさせる材料になるだけの言葉は笑い声と一緒に浴室に響く。
「部屋にいなかったから、探してたんだろう。
浴室から機嫌のいい歌が聞こえたきたからドアをあけただけだ」
俺の言葉に照れてる表情を隠す様に膨らます頬。
お湯の熱で温まってほんのりと上気した色あいを見せる肌。
湯船にプカリと浮いた膨らみは食べごろのモモを連想さる。
「どこ見てんのよ」
俺の釘づけの視線に気がついて両手で隠して湯船に首まで身体を沈めた。
今さら隠す必要が何処にある。
恥じらいがなくなったら終わりでしょ!
お前の身体は隅々までお前より知ってる。
言えば恥じらいだのなんだのと言って剥れるんだよな。
それでも俺の腕の中じゃすげ~素直に変貌するこいつを知ってる。
透明なお湯が張り巡らせたバスタブ。
伸ばした足が組まれてその付け根がY字を作ってその上でくねらせる上半身。
丸見えで見るより、色っぽくて、男心をそそるってこと気がついてねぇだろう。
そう上目づかいで睨むな。
スーツを脱ぐのもめんどくさくなりそうで、そのまま浴槽に飛び込みたくなんだよ。
「早く出ろよ」
「まだ、入ったばっかりだし、道明寺がそこにいたんじゃ出るに出れない・・・」
俺が靴下を脱ぐ仕草につくしの目がまん丸く大きく開く。
「出れないんだったら俺が浴槽から抱き上げてやるよ」
「ギャー、いるな。道明寺が入って来たらそれこそ浴室から出れなくなる」
猫が爪を出して抵抗する雰囲気のつくし。
こいつ!
本気で抵抗しそうな勢い。
顔の引っ掻き傷は、別な意味で背中に爪の痕を刻ませる自信はある。
追い込まれた様に湯船の中で膝を抱えるようにつくしがまるまるのが見えた。
「濡れちゃうよ」
気まずい声はスーツのまま浴室に入り込んだ俺に向かって遠慮がち。
観念したように俺を見つめる瞳は少し潤みを帯びていて甘ったるい気分に誘い込む刺激。
つくしの腕に伸ばした手は強引に湯船からつくしの身体を引き上げる。
「だから、濡れるって」
「もっと他に気にすることあるんじゃねェ?」
背中から回した腕はそのまま背骨を支えてつくしの頭を5本の指先で包み込む。
ぐっと首を逸らす形になったつくしと重なる視線。
胸元に押し付けられた温もりを直に素肌に感じたい。
「なぁ、お前が俺に言われたい言葉ってなに?」
つくしの耳朶に触れる唇でつぶやく。
「言われたいって、なにを?」
胸元に振るえる振動を伝える息遣い。
「あなたの声で聴きたい言葉があるの~」
つくしの歌った音程を真似して声を出す。
「聞いてたの?」
素っ頓狂に響く高めの声。
「ああ」
「あれって、ただの歌詞だから・・んッ」
説得力のない言葉を嫌う様に唇を重ねた。
愛してる。
朝まで何度でも囁いてやるよ。
拍手コメント返礼
りのまま 様
このままチョコの話につなげたかったのですがまだ早いかなって思って断念したら風呂場のイチャイチャになってました。
そうそう、この後こうなって、あ~なってなんて想像しちゃいますよね。
朝から刺激が強い♪
今年のバレンタインのお話は子どもたちの方が面白そうな予感がありますね。
やなぎ 様
HEY!×3は見てなかったです。
そうか大野君から見ても彼氏は松潤がいいのねぇ。
確かに何年たっても好きだって言ってくれて、それが似合いそうですもんね。
司も何年たってもつくしには言ってくれそうですからね。
ゆきこ様
後頭部を抱え込む長い指先も映像にしたら綺麗にエロく感じそうで~
顎を持ち上げる仕草より逃げられないって感じで司らしかなと書いてみました。
猛獣と猛獣使いの駆け引きも流されるとどうしようもなく甘くなる♪
久々に新婚カップルで楽しんじゃいました。
みえこ様
実はこのお話の中の司が一番好きなんです。
いつもつくしのことで遊ばれてる司もここはひとつ私の好きな司で~
なんて思っちゃうんですよね。
花男見直しました?
Gods & Death様
珍しく新婚さんポイつかつくに~♪
意外と新鮮に書けたのはなぜだろう(^_^;)
ドラクエ進みましたか?
私もやりたいなぁ~。