恋の駆け引きは密室で 29

さぁ!

いよいよ誰の血痕なのか明らかに!!

最初は司がつくしに結婚の強要にもなりそうなお話だったのにいつの間にか血痕に変わっちゃった。

なんで?

何処で?

今さらながら最初の脚本と全く180度違った状態に落とし込んでる私って、バカです。(^_^;)

だから難しくなるのよ~。

良いんです。

訪問してくださるみなさんが面白いと思ってくれてると信じちゃってますから!!!

そう思わないと書けません。

泣き~~~~~(/_;)

 *

スラリと伸びた長い脚。

筋肉質を浮かび上がらせるボディーラインにフィットした黒い服

ライフジャケットも装着してる完全な防備。

無駄のない動きと目くばせだけで自分の配置につく俊敏さ。

素人じゃないって私でもわかる。

逃げ場はない。

・・・って・・・

元からクルーザーの上なのだから逃げるとしても海しかない。

海を泳いであの島へ!

泳ぎ着いたからってその先に楽園が待ってるわけじゃない。

「牧野、海に飛び込んで逃げるなんて思ってないよね?」

見透かしたように微笑む花沢類に顔が熱くなる。

無謀なことするなと念を押されてる気がした。

「俺が守るから」

窓から眺めていた私を庇う様に花沢類の手のひらが頭を包み込み外からの視線から身体を隠してくれた。

コツコツと響く靴音は確実に船室のドアに近づいてくる。

足音が・・・。

止った・・・。

花沢類の胸に押し付けられた耳朶。

ドクンと聞こえてくるのは自分の心臓なのか花沢類のものなのかわからなくなってる。

そっと視線を上げた先で花沢類が優しく微笑むのが見えた。

ガチャ。

ドアの開く音に身体全体がビクンと身構える。

恐る恐る入り口に向けた視線。

逆光で遮られた視線は相手の風貌も確かめられずに目を細める。

「おとなしくしてもらえれは誰も傷つけません」

聞こえた声は穏やかで・・・高音。

女性?

その人の後ろに立つ人よりは確かに一回り華奢に見える。

すっと一歩、前に足を進めて船室に現れた姿は金髪の髪が肩までかかって、私たちを碧眼が眺めてた。

流ちょうな日本語を操る女性に少しばかり警戒心が緩みかけてしまってる。

「牧野、まだ、気を抜くな」

私を支える花沢類の腕にグッと力がこもる。

「逆らっても、逃げ場はないのは分るわよね」

彼女の後ろから私たちに突き付けられた銃口は迷いもなく私たち焦点を当てている。

ドラマならここでヒーローがうしろから銃を蹴り上げるとか・・・

銃口から飛び出した玉を流す様に身体が避けるとか・・・

撃ったら拳銃が暴発して敵が倒れるとか・・・

非現実的なことを考えてしまうのは、私を助けだそうと必死になってるはずの道明寺が現実離れしてるやつだから。

今、必死に私を守ってくれてるのは花沢類で・・・。

私を抱きしめる腕は力強くて・・・。

花沢類の体温が、温もりが身体を包み込む熱は熱くて・・・熱くて・・・熱くて・・・

拳銃から私を守る様に盾になってる花沢類。

ダメだよ。

それじゃ。

花沢類が危ないよ。

最後のところで助けを私が求めてるのは道明寺で・・・。

私のために花沢類を犠牲にするのは間違ってるように思えて、苦しいよ。

「一緒に来てもらえますか?」

「その前に、その物騒な物を降ろしてほしい」

一歩も引かない強気な花沢類の態度の駆け引き。

女性が手を上げて合図を送ると後ろに控えていた数人は直ぐに甲板に向かった。

それを見て花沢類が私を抱いていた腕の力を抜くのが分る。

「どこに連れて行くつもりだ」

「行けばわかりますよ」

緊張が解ける様な微笑を女性が浮かべる。

「ヘリに乗って頂けますか?」

浮かべる笑顔とは裏腹に、その声は拒否権はないと冷ややかだ。

船室から出ようとした私たちの後ろでパシャと聞こえた音。

赤い液体が絨毯に染み込んで、広く広がってシミを作るのが見えた。

あれ、なに?

一機のヘリに花沢類と私が乗り込んで直ぐにプロペラ音は騒がしく響く。

小さくなるクルーザの上であわただしく動く人影。

なにしてるんだろ?

そんな私の疑問を深く追求するまもなくクルーザーは小さくなって視界から消えていた。

拍手コメント返礼

絵梨 様

今回の敵はいろいろ念密に司を追い込んでいく設定にしてます。

読者は安心できても司はまだ安心できてないんですよね。

「守るから」

言われてみたいですよね。

それも特上の男性からいわれるつくしちゃんって・・・(>_<)

羨ましい。

あずきまめ 様

まだ司は一安心も出来てないんですよね。

あんまり長引かせると後が怖い。(^_^;)

やなぎ 様

生みの苦しみは何時もあるんです。

PCに向って1行を書き出すのにかかる時間。

これでその日の出来が分るんですよね。

ノッてくれば一日2話も行けるんですけどね。

ずんこ様

私も類が守るつくしちゃんいになりたい(笑)

司の場合守るというより敵をなぎ倒していくイメージが強くて、傍にいるつくしちゃんはハラハラドキドキしていそう。

娘さんも一緒に読んでくれてるんですか?

うれしいな。

わが家の娘は全然興味がなくて・・・(^_^;)

その方が私としてはいいんですけどね。

インフルエンザこっちでも流行ってますよ。

熱が下がると子供は暇そうなんですよね。

お見舞いと言っちゃなんですがなにか一編ショートでもお届けしますしょうか?

娘さんの希望がればそれに沿って作りますけど何かあるかな?

それではお大事に。

いの 様

最期は司がカッコよく決めるパターン。

そして最後はつくしのパンチだったりして・・・(^_^;)

そこまではまだいろいろと問題が山積みですけどね。

かよぴよ 様

もっと強烈になお話も考えてました。

海の上を漂う物体。

人?

海色が赤く染まって波にユラユラと揺れる身体。

なんて不気味な案もあったんですけど~。

牧野!

飛び込んだ司の前で沈んで行く~

壮絶になりそうなのでやめました。(^_^;)

幸せな甘い~ご褒美♪

その前にバレンタインがあるんですけど~。

失チョコ、カッコいいところは確か司とつくしに置き換えちゃってます。

あっ♪今日4話が見れる♪

ふにゃろば様

血痕はヤッパリこれが一番落ちつくのですよね。

なぜこんな悪戯しちゃうのかサイモンさん♪

悪戯じゃすまないぞ~。

お知らせありがとうございました。

ゆきこ 様

血痕!

調べられるとばれちゃうのでそのためだけにクルーザーを爆発。

もったいない。

これだからお金持ちのすることは~

女性指揮官どちら様?

ここだけの登場ではない事は確か?

ただ今名前を思案中。

カタカナの名前って苦手なんですよね。

付けた私が何だったけ?といつもわすれちゃうんです。(^_^;)

わ~い♪

お墨付きを頂いたのでガンガン行きますね。

りん様

予想外の展開をご用意してるつもりではありますが、ご期待に乞えられる日々妄想にふけってます。

あ~また家事が手抜きになる~(笑)

青空 様

おもしろいといただくコメントが何よりのパワーになります。

ありがとうございます。

男子がカッコいいと話もいっぱい思いつきますよ。

頭の中ではいろいろカッコよく行動させたい言わせたいって妄想が渦巻いております。(笑)