BITTER SWEETS (あきら&葵編)

皆様のバレンタインデーはいかがだったでしょうか?

最近なんにもない私。(^_^;)

羽生君金メダルおめでとう♪

いまどきの10代すごいな。

今日一日のニュースはこれだな。

バレンタインのお話は今回このお話で最後です。

全てのリクにはお答えできなくて申し訳ないのですがホワイトデーもあるので・・・(^_^;)

あと一か月・・・準備できるのだろうか・・・

今回のお話は2人が結婚する前のお話です。

何度もプロポーズが断られてる頃の設定になります。

それでは続きからどうぞ。

 *

「ごめん、もう少し待って」

指輪の箱を開けて葵の前に差し出しての返事は無情に響く。

何がダメなのか・・・

一緒に住んでいて、仕事も俺の秘書で四六時中一緒に過ごす時間が多い。

もう少し・・・

もう少し・・・

延ばされた、延ばされて、時間だけがすぎる。

結婚しても今の関係が変わるわけじゃない。

今のままの関係で落着けないのは多分葵より俺の方。

「東条、秘書になって可愛くなったよな」

最近社内で葵に向けられる男性社員の目つきが気にくわない。

どう見ても狙ってるだろう。

ありふれた仕草にドキッとする色気を感じるこの頃。

それは多分俺の影響。

俺が葵を変えた。

社内を歩く俺の横で真面目に今日の予定を話す声が心地よく耳に響く。

早く俺たちの関係を公表したい。

騒ぎになるとか、自信がないとか、葵が結婚を拒む理由にあげるのはそんな理由。

「今までのことがあるからちょっぴり心配」

悪戯っぽく俺を見つけて葵はつぶやく。

一生一緒に居たいって思ってプロポーズしたのお前だけなんだけど。

ただ、傍にいるだけで感じる温もりが居心地がいい。

そばに葵がいるだけ不思議と落ち着く。

笑った顔も、怒った顔も、泣き顔も、感情に打算がなくて真直ぐに俺にぶつけてきた女はお前だけだぞ。

「聞いてます、社長?」

他人行儀な葵の声に思わず歩みを止めて顔を見下ろした。

この場でこいつを抱きしめたらどんな表情を浮かべるのだろ。

肩にさし伸ばした腕にピクリとわずかに肩を葵がうしろにずらす。

「ゴミがついてる」

悪戯な妄想はそのまま脳裏に残して微笑んだ。

怒ってる表情のまま「ありがとうございます」の声。

ちょっとムッとしてるだろ。

お前に呼ばれるんなら社長よりあきらの方がいい。

「社長、すいません、これ社長室でいいですか?」

ガラガラと荷台を押してきた社員が俺の前で止まった。

なんだ?

段ボールからはみ出そうな色とりどりの箱。

「今日はバレンタインでしたね」

「毎年勝手に送ってくるんだ」

段ボールを覗き込んだ顔はすごいと言いたそうな表情を作る。

「変な誤解するなよな」

「もらえないよりもらえた方がうれしいと思うけど?」

ニッコリと俺に向ける笑顔は嫉妬の『し』の字も浮かんでない。

「小早川・・・」

段ボールから一つの箱をとりだして名前を読み上げる。

「今日の仕事増えちゃってますよね」

「差出人の名前と住所の名簿を作ってホワイトデーのお返しをするのも秘書課の仕事ですよね」

手に持った箱をポンと俺に手渡した葵。

「秘書課にお願いします」

俺より先に荷台を運ぶ社員に明るく指示を出された。

仕事の一環で対応されてる。

いかにもバレンタインのチョコレートを目にしてそれだけか?

なんでもらうの!

私のチョコだけにしてとか。

嫉妬しねぇの?

拍子抜けというか物足りなさを感じてしまってる。

葵を追いかけようとする俺の前に「社長、受け取ってください」女子社員の腕が数本伸びてきて道を塞がれた。

さすがにこれを受け取ったら葵も気を悪くするだろう。

俺を気にする素振りも見せずに葵は荷台と一緒に俺から遠ざかる。

何の反応も見せてくれない葵に落胆。

天井を煽いでため息をついた。

葵から遅れること数分。

仕事しやすいように整理されデスク。

椅子に座ったと同時にでてくるコーヒー。

俺好みの温度で砂糖なしの程よい量のミルク入り。

「アチッ」

今日のコーヒーはブラックのまま。

そんな俺を見て葵が慌てたようにハンカチを差し出した。

葵しくない失敗。

俺の唇を押さえるようにハンカチを葵が当てる。

「ごめん、大丈夫だった?」

心配する瞳がわずかに潤んで俺を見つめる。

「あのチョコ、取引先だけだよね?」

戸惑いで瞳の奥が揺れてる。

なんだ、しっかり気にして心配してたんじゃねぇの。

「俺に本気でバレンタインのプレゼントを贈ってくれるの葵だけだろう」

「私だけじゃないと思うけど・・・」

「俺は葵の意外、受け取るつもりはないけど」

ハンカチを持つ葵の手を握りしめてそっと唇を当てる。

つま先を伸ばしてくる葵の腰に腕をまわして顔をかたむける。

カチャ

ドアの開く音に視線を横に向ける。

ノックしましたけどって表情の一之瀬が見えた。

葵が俺の腕の中でわずかに硬直した。

そのまま俺を突き飛ばす様に動く腕。

「誰も邪魔しないよ」

一之瀬は直ぐに気を利かしてドアをパタンと閉めてくれた。

たぶん俺が呼ぶまでこの部屋には入ってこないって思う。

「仕事にもどらないと」

俺の胸元を抑えたままの葵の両腕はそれ以上抗う様子も見せずにギュと拳を作る。

「もう少しこのままでいたい」

チョコレートより甘くなる気分のままに、このまま葵をずっと抱きしめていたい。

 

拍手コメント返礼

理子様

この二人の雰囲気はつかつくとは違ういい味をだしてるんですよね。

落ち着きが一番あるんじゃないのかな。

あずきまめ 様

バレンタインは終わったはずなのに昨日子供に頼まれてチョコとマフィンを作らされました。

今日の部活のスポバの中は甘い匂いが充満しちゃってました。

今日女子に配るそうで、男子には上げないそうです。

今の子は友チョコが主流なのでしょうか?

葵ちゃんらしい嫉妬♪

あきらくん仕事放り投げないかな。

一之瀬さんがいるから大丈夫かな。

りえ 様

PW申請ありがとうございました。

うちの娘も来週からテストですね。

楽しみに読んでもらえてうれしいです。

これからもお付き合いよろしくお願いします。

キャサリン

Upに追いついてもらったんですね。

何時も拍手コメントありがとうございます。

そうそう、早くつくしと類を助けなくっちゃ!!

さわね 様

あきらと葵のお話を仕上げるまでにバレンタインを過ぎるとは思ってませんでした。

オリキャラまで楽しんでもらえてる歓びは半端じゃないです。

原作キャラ同士をくっつけるとこんな雰囲気にはならないだろうなと常に思っています。

あはは、ホワイトデーはお星様♪

お返しのプレゼントですものね。

準備期間はまだありますから頑張ろう♪

ゆきこ様

一之瀬さんはぴまりの相馬さんの影響かなり受けてます。

西田さんとはまた違ったタイプですがあきら君のことを大事に思ってるキャラ秘書。

西田さんに対抗させるためには女性秘書がいいかなと思いそのタイプとして相馬さんだったんですよね。

相馬さん、じつはあきらのいとこといい雰囲気にしたお話が~途中で終っちゃってますが・・・(^_^;)

総ちゃんは秘書でてきませんね。

類も考えたらいないですね。

総ちゃんの場合は自分の好みで秘書を選びそうなんですけど・・・。

そうなですよね。

見れないテレビ番組多くて・・・(^_^;)

放送されないテレビドラマも多いんですよ。

家政婦のミタも視聴率が良かったから昼間に放送されましたが、あの曜日のあの時間帯のドラマはほぼ放送ないんです。

民放3局にならないかなぁ。