一秒ごとのLove for You 9
もうこれで終ってもいいですか?
それは冗談で~。
なんだか完全燃焼したような気分になってます。
いえいえ! まだまだ!
と!再復活!
まだ公平君が絡んでませんからね。
どう絡ませるかなぁ。
それはきっと司君の嫉妬に火を付けちゃう事になるのかな?(^_^;)
*寝ぼけた頭の中で感じる柔肌の温もり。
引き寄せようと伸ばした腕はサラリとした白いシーツの上を彷徨って頭の乗っかった自分の枕の端で止まる。
なんだよ。
空振り。
枕の上で押さえつけた吐く息を横に漏らす様に顔を左に傾けた。
目の前の背中を隠す様に白いバスローブが揺れる。
シーツの中から抜け出した華奢な身体はベッドの端に腰を下ろして艶やかな肌を俺から隠した。
延ばした腕はそれが不満だと見せつけるように裾の中から潜り込む。
探し当てたブラのホックを指先は器用に外す。
「悪戯しないでよ」
ビクッと震えた背中はそのまま反転してつくしの批難する瞳にニンマリとなった。
「勝手に抜け出すからだろう」
「あのね。仕事に行かなきゃ。
道明寺も西田さんが9時に迎えに来るんでしょ?」
もう時間がないと俺の手のひらの上に軽くつくしの手のひらが落ちる。
もう一度俺に背中を向けようとするつくしが気に入らなくて脇を通りすぎて胸元まで伸ばす指先。
丸みを帯びた膨らみをすっぽりと包み込んだ。
「もっ、止めてよ」
相変らずの非難する口調。
そのまま俺の手を巻き込んで止められたブラの金具。
柔肌と指先の密着は思った以上にその感触を俺に楽しませてくれてる。
「このままじゃ着がえも出来ない」
「脱ぐのならいくらでも手伝うぞ」
「だから、もう行かなきゃいけないの!」
つくしが立ち上がった拍子にスポッと俺の手は温もりの中から抜け落ちた。
下着のラインを戻しながら真っ赤になった表情はそのまま俺を睨む。
ベッドまでもたなくて壁に押しつけて、服を脱ぐ間も惜しんで抱き合った。
目覚めた俺の腕の中にお前がいて、俺と同じリズムで刻む鼓動と呼吸。
起きるにはまだ早いと、もう一度、眠りについたら起きるタイミングを外してしまった。
「遅れても文句はいわせねェから」
「ここで遅刻なんて出来るわけないでしょう。
昨日の今日なのにッ」
ブツブツと言いながら気まずさを隠す様につくしの視線が俺から外れて泳ぐ。
こいつの同僚やSPにどう思われようが知ったことじゃない。
「俺が離してくれなかったって正直に言えよ」
つくしの腕をとろうと伸ばした腕はわずかにタイミングを逃して逃げられてしまった。
空振りした腕はそのままベッドの上に置きあがって片足を曲げた膝の上に落ちる。
前髪を書き上げる指の隙間からつくしが逃げるようにベッドルームから出ていくのが見えた。
シャツを羽織ってボタンを留めながらつくしの後を追う。
「今日は昼一緒に食べよう」
「無理、今日は外回りだから」
外回りはしばらくさせない様にお前の上司には言ってるはずだぞ?
嘘ついてんじゃねぇぞ!
「そんな顔してもダメだからね。今日は修習所に顔出さなきゃいけないの」
すっきりした艶やかな微笑を俺の鼻先で浮かべた。
「修習所に何の用事だ」
修習試験も無事合格して弁護士になったんじゃねのかよ。
「久し振りにみんな集まるから」
「みんなって・・・あいつも来るのか?」
あいつって誰よってとぼけた顔にムカつく。
「公平・・・?」
気がついてんじゃねェか。
つくしに気があるのは一目瞭然なやつ。
つくしだけが気がついてないっていう何時ものパターン。
「SP付けるぞ」
「えーッ」
やだって膨れてもこれだけは譲れない。
睨みあった視線の先で飛び散る火花。
ため息とともにつくしは垂れ下がった頭を指先で抱え込んだ。
勝った!
ヨシッ!
って・・・
これで満足してる場合じゃねッ!
拍手コメント返礼
みえこ 様
嫉妬させるの合コンで終れよ!
誰かさんが睨んでそうですが、ご褒美を上げたからもう少しいいでしょうと思っちゃってる私です。
公平君に向ける嫉妬は合コン程度じゃないでしょうからね♪
絵梨 様
朝の二人の温度差~♪
こんな感じだと思いません?
司君がぐいぐい押したらつくしちゃんは逃げるぅ~。
類君と公平君との絡み実は司と絡ませるより好きなんですよね。
さわね 様
公平君との絡みは司サイドで~
どんなやり取りが待ってるのか!
ゆきこ様
司君にご褒美をあげたらすっかり終わった気になってしまいました。
お話の初歩で☆がつくのはレアなんですよね。(笑)
セリフで喜んでもらえてうれしいです。
今日はどんなセリフがとびだすかなぁ♪
SPコンビ、甲斐さんの反応気になりますよね。
西田さんは変化なくて面白味はないでしょうね。
アーティーチョーク様
この物語の楽しみは司の見せる嫉妬♪
ウリにするなと怒鳴られそうですけどね。
まわりをあまり巻き込まない様に被害を最小限に抑えられるのはやっぱりつくししかいないだろうなぁ。
キャサリン 様
公平君
たぶん元気でしょう。
『ふとした瞬間にあいつを思い出す。
公平って朗らかな声が俺を呼ぶ。
この餃子うまいって言ってたよな。
箸の先で掴んだ餃子があいつの顔に変わった。
明日は久しぶりに会えるんだな。
少しは変わってるだろうか・・・
そんなことを思いながら餃子を一口で口の中に押しこんだ』
次回の公平くんの心境はこんな感じでしょうかね。
かよぴよ 様
嫉妬は司の専売特許♪
誰にも譲らない!!
いや~そこは違うから司君。(笑)