恋の駆け引きは密室で 36

甘々なお話から連載にお話を戻して!!

まだ、あま~いお話、頭からお花畑が抜けきれません。

連載に戻ったらしばらく封印!!!

 *

紛れ込んだ今夜のある財界のパティ―。

何処かで見た様な顔が並ぶ。

俺が探してるのただ一人 サイモン・ブラットリー

俺もあいつも接点を持ちたい輩に囲まれてなかなか接触がもてない。

うっとうしすぎる感情を爆発させるまで、そう長くはもたないと自分でもわかる。

握りしめて作った拳が震えてきた。

「司、余裕を持てよ」

「そうじゃなきゃ、奴に飲まれる」

俺の両脇に立つ総二郎とあきら。

逃がすわけないからと目で俺を制す。

銀色の氷と化した灰色の瞳。

その冷やかさは憎しみを持って俺をみつめる。

憎しみを増大させる理由をもってるのは俺の方だ。

牧野に目を付けてあいつに危害を加えたことは許せるはずがない。

あいつは俺に会うまでは平凡で何のトリガラ(取り柄)もないやつで・・・。

ありふれた日常を奪い取ったのは俺の婚約者だから。

俺を好きになったこと後悔させるような思いはさせたくない。

複雑な感情はピリピリと神経を刺激する。

「司・・・少しは感情を殺せ」

隠せじゃなく殺せか・・・。

あきらの真剣な声にフッと笑みが漏れた。

お前が思ってるより俺は冷静だ。

冷静な部分はそのまま俺の冷酷さを引き抜いてくれる。

サイモンの地位も未来も粉々に打ち砕いて後悔の文字を刻みこむ。

二度と立ち直れない打撃。

それを想像すると楽しめるぞ。

「おい、姿が消えたぞ」

「心配するな、獲物は屋上のヘリポートのいる。

俺とは一言も交わさず逃げるつもりらしい」

サイモンに張り付けた部下からの連絡。

そのままゆっくりと出口に向きを変えてコツコツと響かせる靴音。

プロペラの動きが止まったままのヘリ。

そのそばで静かにたたずむサイモンを見つけた。

「なんのつもりだ?」

あやしく光る鋭い眼光。

スーツの左の襟元に右手が動く。

拳銃?

身構えた俺の前でサイモンが取り出したライターがカチッと音を発てた。

煙草に火をつけるサイモンの仕草は微妙な間を生む。

「牧野に擦り傷一つ付けてみろ、ヘリで逃げられると思うなよな」

意外そうな表情はたばこを一つ吹かして息を吐く。

「これで、ようやくわかったよ。

私を出し抜いて彼女を奪ったのが誰なのか・・・」

高らかに勝ち誇っる笑い声をサイモンが上げる。

「どうやら、私も騙されたらしい」

なにいってる?

牧野をさらったのサイモンじゃねぇのか?

「私の息子は君の婚約者を気に入ってるみたいでね」

それじゃ・・・

息子のために牧野を誘拐した?

それは、大学で牧野に接触した意味はなんだ?

あれはサイモンだろ?

で・・・類と牧野を襲ったのはサイモンの息子。

あのクルーザーから連れ出したのもサイモンの息子。

クルーザーの中にいたのは類と牧野じゃなくその息子も一緒?

集めた情報の中にサイモンに息子がいたって事実は無かったはずだ。

この場でサイモンが嘘をつく必要もないはずだ。

マルクと俺の情報網でも抜け落ちてる息子の正体の方が不気味に映る。

今までの情報だけじゃ俺の頭の中では分析に限界がみえる。

「おい、司、サイモン逃げたぞ」

プロペラの動きで巻き起こる風が俺たちの動きを阻む。

ヘリに近づける瞬間を無くしてた。。

「ほっとけ、牧野のいる場所は分ってるんだ」

飛び立つヘリの窓からサイモンの姿が見える。

「君の元に彼女が帰ってくる保証は私より低いかも知れないよ」

頭の上から聞こえた不敵な声。

牧野は100%俺の元に帰ってくるんだよ。

サイモンだろうがその息子だろうが絶対取り戻す。

「おい、直ぐに移動だ」

逃げるサイモンに用はない。

「移動ってまさか・・・」

「今からすぐか?」

あきらと総二郎が顔を見合わせて慌てて俺に寄る。

「ぐずぐずしてる理由があったら教えてもらおうか」

「だよな・・・」

諦めた二人の声を笑える余裕は今の俺には無くなっていた。

拍手コメント返礼

司君

しっかりここでサイモンと駆け引きしてるんですよね。

これも一応恋がらみ・・・なはず?

気がついてもらえたでしょうか?

どちらが先につくしのところに行きつけるのか!

つくしを奪還できるのはだれ?

早くこのお話終わらせるには司なんですよね。

かよぴよ 様

最上階物語の単語がなぜかツボで~

ついニンマリしちゃいます。

『プライベートプリンス』

巨乳好きなウィル王子♪

懐かしいッ!

読みたくなっちゃいました。

確かどこかにあったはず・・・

さわね 様

最初の仮眠室のイチャイチャはなんだったんでしょうね。

結婚迫る司クン。

はじめは平和そのもので~

横文字の名前まで飛び出す発展を見せて誘拐に爆発!

そろそろ終わりますよ♪

みえこ様

取り柄をトリガラと書きたくなる司語録に浸食されてます。

言い間違いを考えるのも好きですが原作やドラマも使用された言い間違い好きなんですよね。

再会後もイチャイチャするかな?

ゆきこ 様

サラリと流したはサイモンとの対決。

司君が意外と冷静。

それはつくしの無事を信じてるからさ~。

この冷静さが怖いと思ってるのはほかならぬ総ちゃんとあきらくんなはず。

爆発した司はF3でも止められない。

牧野を取り戻さなければ地球滅亡の日が!!!!