一秒ごとのLove for You 12

新作の余韻が~~~。

ブログ村 注目記事ランキングの2位に『迷える~』が入ってました。

ありがとうございます。

時間が許せばお昼にでも続きをUPしたいと思ってますが・・・

なんせ春休み。

遊びに行っておいでと送り出したいよ~。

その前に、まずはこのお話にお付き合いをお願いします。

「どうして、あんなことになるんだろう」

「しかたないんじゃないか、今まで育った環境も違えば価値観も変わる。

一緒にいても窮屈だって思うことは誰でもあるはずだろう」

「だから一緒に居る時間を大切にして相手のことを思いやらなきゃいけないはずだよね?」

身の上相談か?

車内の窓から連れって歩く二人を見つけたのは数分前。

つくしと松岡公平の二人。

あんなことって・・・

俺はつくしに何かしたか?

確かに昨晩・・・。

あいつを抱いて朝を迎えた幸せの余韻がSPを付けるってことに発展した。

呆れた表情は観念して、しょうがないと俺の考えを受け入れたはず。

それがあんなこと?

それとも、千葉がヘマをしてつくしの言動を逐一俺が報告を受けたことがばれた?

そこまで、私のこと信用してないのかと不機嫌に頬を膨らませて俺を責める予測は立つ。

「聞かれて困ることがあるのか!」

ねぇだろう?と畳み掛ければ何も言えなくさせる自信はある。

育った環境は月とすっぽんの差。

それは最初から分ってるはずでその溝を埋めるための大学を卒業するまでに極めたはずの花嫁修業。

上流階級出身者のやつらと並んでも見劣りしなくなった。

思った以上につくしは順応して頑張ってくれてると俺よりもお袋が評価してる。

窮屈?

確かに・・・

俺でも時々窮屈だって思う。

俺は必要以上にお前の側にいるだろう。

それが窮屈とか言うなよな。

一応新婚だろう俺達。

時間があれ一緒にいたいと思う時期だって何かで読んだぞ。

読まなくてもそれは俺も思う。

俺はつくしを誰よりも思っているはずで、お前のためにって思わない日はなくて・・・

「別れたくなる!」

公平と向き合った顔が飛んでもないことを口にした。

さっきから後ろでこいつらの後を付けてる俺には気づきもしてねッ。

あいつらを見つけて車を路肩に止めさせて飛び出そうとした俺を西田が止める。

「いきなり代表が現れたら騒動になります」

ビルの壁一面に貼られた巨大広告。

クールに決めた表情は上から地上を見下ろす。

「評判がいいんですよね」

何時準備したのかラフな服を西田が俺の目の前に差し出した。

「マスクをする時期じゃありませんがしょうがないでしょう。

その眉と目が見えて、つくし様にばれる心配はありますが・・・」

着がえた俺にかぶせた帽子はファーフェルトのソフト帽。

「なるべく下を向いて歩いて下さい」

挙動不審に見られたらどう責任をとる。

ここは直ぐにでもつくしを捉えて車に乗せれば出来上がりだろうが。

「つくし様にはつくし様の付き合いというものがあります。

仕事の上でものならそこは寛容に対応された方が株が上がるというものです」

俺の不満を見通して諭す表情。

「わかったよ、限界が来たらその時は動くぞ」

西田にかぶされた帽子をもう一度深くかぶり直して車を降りた。

明るい時間にジーンズとV字の薄でのセーターの俺。

その格好で自分がつけられてるなんて予想もするはずない。

そのまま二人の後を付けて馬鹿げてる会話を聞く羽目になってる。

これ以上、聞いてられるか!

「早いでしょ!」

早いって、それは俺のセリフだろうが!

握りしめて作った拳を震わすのはつくしじゃなくて俺の方だ。

「離婚調停に3か月で来るんだったらなんで結婚するのよ」

・・・

3か月・・・

俺達はもうすぐ1年で・・・

俺達のことじゃない?

仕事の話だったかと胸をなでおろした。

「いろいろあるんじゃないか、男女のことはお互いでしかわからない事ってあるんじゃないの?」

「つくしはそこ、一番分ってるとおもうけど」

公平の言葉に引き寄せられる様にジッとつくしが見つめる。

見過ぎじゃねェのか!

これ以上そいつを見るんじゃねぇよ。

ポケットに手をボスッと入れながら肩が自然といかる。

ブツブツと呟く独り言を粉々とク口の中でかみつぶす。

「公平ってさ、彼女もいないのによく分ってるよね。好きな人いないの?」

「・・・いるよ」

1秒の沈黙のあと聞こえた声。

「いるの!誰?」

優しく見つめるその奥で熱く見つめる視線。

誰が見ても愛しさがあふれてる表情がつくしをみつめてる。

これで気がつかねぇのすげ残酷じゃねェのか?

鈍感さも時には罪だ。

ムカつくより松岡に同情心さえ浮かぶ。

俺と結婚してるし、俺の妻だし、この先一生俺のものだという余裕。

つくしに気づかれない時点で松岡はフラれてる。

「言えない相手だから、つくしにも言えない」

憂いの帯びた公平の表情に同化するようにつくしの表情も曇る。

これ以上踏み込めない領域に足を一歩踏み入れた罪悪感を浮かべる表情。

俺のつくしに悲しい顔させんじゃねェよ。

「相手のこと分ろうとしなきゃ幸せも逃げちゃうのにね」

つくしの肩に延ばしかけた腕が思わず止まった。

ここで俺の存在をばらしたら、ヤバい気がした。

拍手コメント返礼

ゆきこ 様

昨晩はフィギュアの実況中継ありがとうございました。

今日の女子は放送ありま~す。

司君どこまで大人でいられるか!

そこが問題~。

限界はもうそこまでかな?

葉っぱコンビはつくしちゃんの側にいるはず・・・

どこ?

Gods & Death 様

幾ら変装してもバレバレだと思うんですけどね。

司の後ろには西田さんがこそっそり付いて来てたりして~。

鳥栖のアウトレット私も行きたいです。

メガネちゃん様

今回もID検索が出来ませんでした。(/_;)

りん 様

ありがたいことに記事が1位になってました。

この記事も5位に。

ありがとうございます。