Rainy Blue 序章 2

最初に私が考えたお話はつくしサイドのお話だったんです。

某所のメンバーさん、え?と、びっくりさせちゃいましたよね?

すいません・・・(^_^;)

序章が二つあるのもお初です。

そして同時にお話が二つの場面で進んでいく初の試みです。

つまり司とつくしサイドで別々に話が進んでいく感じですね。

そして、その話が一つにつながる。

どんなお話になることやら~

相変らず漠然とした妄想のままにお話開始を突っ走っちゃってます。

連載増やしてどうするのぉ~~~~~~

まだ来てないか・・・

今日、朝から何度目かの画面の確認。

指をスライドさせるたびにため息が出た。

ドキドキとするときめきは一瞬にして落胆に変わる。

「会いたくなったらすぐに、帰ってくるから・・・」

道明寺が日本を離れる前の夜。

唇が重なり合った瞬間に抱き締められて道明寺の熱をまじかに感じた。

道明寺から抱き寄せられると、つま先から全身に熱が広がって心臓が悲鳴をあげる。

それでも私の体中を幸せな気分が包んでくれるその腕から逃れる気分にはなれなくて・・・

道明寺にされるがままで・・・

息をするのも忘れるくらいに交わしたキス。

このまま抱かれちゃうのかな。

そう思った瞬間にどうしようもなく心臓がはねあがって・・・

どうしたらいいか分からなくなった。

婚約したんだし・・・

道明寺といつ会えるのかわからないし・・・

好きなら大丈夫・・・

でもね・・・

いきなり性急すぎて・・・

いやじゃないけど・・・

道明寺の高まる熱が熱すぎてやっぱり怖くて、震えた。

「ちょっ・・・ちょっと待って・・・」

「今日は・・・ここまでじゃ・・・ダメ?」

勇気を出して告げた言葉。

自分でも酷なことを言ってるとは思いつつも言わずにはいられなかった。

「あっ~」

案の定、道明寺の額に青筋が浮かぶのが見える。

道明寺は頭を抱え「ふ~」と大きくため息をついた。

そのあと「まったく、お前にはかなわねえ」と笑いながら、私の頭に手を置き、髪の毛をくしゃくしゃにするようになでた。

翌日道明寺はNYへと一人旅立っていった。

「つづきは今度な」と言い残して・・・。

毎日連絡するとか言ってたのに1か月続かなかった。

昨日から道明寺の受信も着信なし。

たった一日、あいつの声が聞けないだけで落着けなくなるって自分でも思わなかった。

いきなり外は雨が降り出しちゃってる。

もっていた傘もその役目を果たせないくらいに強い風も吹いてる。

「タクシー使えよ、バカ―」

小ばかにしたような道明寺が頭の中に浮かぶ。

どうせなら道明寺の優しい笑顔浮かべればいいのに私もどうして子憎たらしい顔しか浮かべられないのだろう。

そんな道明寺にさえ会いたいと思っちゃう。

もういいいや。

濡れて帰ろう。

あと10分も歩けわが家。

熱いお風呂に入れば気分も落ち着く。

傘を閉じて両手を広げる。

見あげた空は雨雲が広がって降り注ぐ雨は遠慮なく私に降り注ぐ。

道明寺に別れを告げたあの時みたいに冷たくは感じない。

道明寺覚えてるかな?

私・・・

雨が降ると思い出すんだ。

「・・終わりにしよう。もう私、あんたとは付き合えない」

冷たく身体を冷やす様に降る雨が、嘘をつく私を罰してるようで悲しかった。

「何やってるんだおまえ、いやでもよ、金ねぇからタクシーにも乗れねぇし、

まいったわこの雨。

庶民は雨降っても一大事なんだな。勉強になったわ。

髪もよ、濡れるとストレートになっちまうんだよ。

でもこっちもけっこういけんだろ。

まあ、あれだな、俺にも庶民の生活ができるってことが、これで証明されたけどな」

道明寺の声が近くて・・・遠くて・・・。

本当は声を聞くのも、話すのも怖くて・・・

「・・終わりにしよう。もう私、あんたとは付き合えない」

「冗談やめろよ」

「冗談なんかじゃないよ」

道明寺の声が私に届くたびに悲しくて胸が締め付けられるようで・・・

早く道明寺の前から立去りたくてたまらないのに足が動かなくて・・・

「俺は決めたんだ。おまえと一緒にいるって、何があっても一緒にいるって、ほらいくぞ」

道明寺が握った手は、雨に濡れてなかったから離れないんじゃないかって思えた。

「あなたは、道明寺グループの次期経営者だからね。

ほら頑張らないと」

もう・・・

道明寺の目を見ることもできなくて・・・。

「ふざけてるのか」

「ふざけてなんかないよ」

「じゃあなんでそんなこと言えんだよ。

昨日一緒に飯食ってたとき笑ってたの嘘か?

庶民のデート教えてくれるって、あれっきりかよ!

まだ公園でバドミントンだってしてねえだろうが。

な、鍋に招待してくれるっていうのも、あんときだけの、口からでまかせかよ!

なんで・・なんで全部、自分で勝手に決めてんだよ!」

分れを切り出した私に見せる道明寺の怒りの声。

好きだって言われてるみたいで泣きそうになった。

実際泣いちゃってたけど。

「約束してきたんだ、道明寺のお母さんと。」

「はあ?」

「もう今後一切、道明寺家とはかかわらないって」

「脅されたのか?あのクソババア!」

「違うの!そうじゃない!あたしが決めたの!」

「え?」

「あたしが全部、自分の意志で決めたことなの」

「なんだよそれ」

「あなたは、世界の道明寺なんだよ。

あたしとかかわってたくさんの人が傷ついて、

そんなのバカらしいじゃない。

道明寺だって、わかってるはず。

ほんとは自分がどうすべきか」

泣いてる事を道明寺に知られたくなくて必死に虚勢を張った。

「俺は・・」

「はい!」

道明寺の背中を押す手は震えてて・・・

無理矢理に自分の足を動かして一歩一歩必死に筋肉を動かした。

「牧野!

おまえは俺を一人の男としてみたことがあるか?」

家のことや親のこと全部とっぱらって、ただの男として見たことは一度だってあるか?」

「・・どうだろ・・でもね、もしあんたがほんとに好きだったら、こんな風に出て行かないよ」

不思議だね。

あんなに離れたくなくって動かなかった足が機械に動かされてるように動くの。

でも・・・

あの時の私の魂はきっと道明寺の側をはなれてなかったと思う。

ねぇ・・・

道明寺・・・

雨が降るとその時の気持ち思いだすんだよ。

だから雨の降る日は無性に道明寺に会いたくなるのかもしれない。

バサッー

ウッ・・・

さすがに泥水は困る。

歩道を歩く私の横を通り過ぎた車が水たまりを跳ね上げた。

もっ!

歩行者いるんだから速度を落とせつーの。

さっきまでの感傷は全部すっ飛んだ。

通りすぎた車を視線がで追かけてにらむ。

水をかけられてもこの場合は泣き寝入りするしかないのは分ってる。

数メートル先で車がブレーキをかけて停車したことに逆にギクッとなった。

左ハンドルの車から降りてきた男性。

「大丈夫か?」

差し出した傘が私の頭上を覆う。

「大丈夫ですから」

ハンカチで私の濡れた肩を拭く男性に思わず気を使った。

「ひどく濡れてるぞ」

「あっこれは、傘をさしてなかったし・・・」

「行くぞ?」

「えっ?ちょっ」

相手を制止するまもなく私の腕を掴んだ男性は車の助手席に放り投げた。

「ちょっと、なにするんですか」

運転席に乗り込む男性を後ろから顔を前に出して前のめりになりながら叫ぶ。

「そのままだと風邪ひくぞ」

「家は、すぐそこだからおろしてください」

私の声なんて聞こえてない様に急発進する車。

おかげで身体は後ろに倒れて舌を噛みそうになった。

拍手コメント返礼

メガネちゃん 様

某所での名前談義。

一人でいろいろ考えちゃうより楽しいなぁ。

どれにするか決めかねるのは投票と一緒ですけどね(^_^;)

二つのストーリはどう続きていくのか中盤通り越して結論はでき上がっちゃってます。

まちゃこ 様

某所メンバー参加ありがとうございます。

トークが盛り上がっちゃいますが何時ものことで~。

慣れないうちは相槌スタンプ等の参加でどうぞ♪

つくしサイドの男性、強引さは司に引けを取らないですよ~。

やなぎ 様

無事に返してもらわなきゃ大変なことになるぅ~。

mizuta 様

序章でこの展開♪

久々にワクワク感と手ごたえを感じてます。

最後は良かったと余韻に浸れる展開になる様に試行錯誤。

雨の日のシーン。

司よりつくしに書きながらジンと来ちゃってました。

名シーンですよね。

みわちゃん様

互いに近づく男女の影~

これがどう絡んでお話がつながるのか!

相変らず数話の話を考えながらどっちに進むか思案中です。

Gods & Death 様

今度はつくし~

両サイドでオリキャラ登場です。

ざわついてます?

最後は八ピーとわかっていてもドキドキと持続してお話が読めるように書きあげられればうれしいかな。

最後までお付き合いよろしくお願いします。