一秒ごとのLove for You 27

おはようございます。

このあとはじめじめ梅雨を吹き飛ばすお話に仕上げていきたいと思ってます。

どう料理しようか?

慌てるように俺たち二人を残してドアを閉める気配に、俺の心は冷ややかに、乱暴に傾いていくのが分る。

覆いかぶさってる俺から逃れようとするように華奢な身体がよじる。

胸元を押し返そうとする手の平。

「あのさ・・・離してくれない」

頼りない力はどうにでも出来る相手への優越感を俺に持たせる。

「駄目だ」

シッカリと抱きとめてる腕がギリギリの痛みを伴あわない絶妙な力加減で抱きしめた。

丸みを帯びた感触が胸元に押しつける柔らかな丸みを帯びた感触。

直に触れあえる感触よりも刺激的。

「ひゃー」

唇を首筋から上にソ沿って耳タブを軽く噛んだ。

色気のねェ声。

もっと熱い吐息を漏らせよ。

そんな俺の気持を無視するようにつくしが叫ぶ。

「命狙われてるんでしょう!」

こんなことやってる場合じゃないと強気な視線が俺を睨む。

つくしの反応を楽しんでた俺の隙をついて 、俺の唇が触れた首筋から耳朶を庇う様に両手で押さえながら俺から離れた。

今さら隠ししどうする。

頬は真赤に染め上ってるしな。

痕も残さずに触れた肌を隠しても隠す物はないって思う。

初心すぎつーか。

もっと慌てさせて、焦らさせて、そして俺を求めさせたいって思う欲求を刺激してくる。

そんな俺の気持に気がついてない顔は目の前でまだなにか言いたそうに口をぱくつかせた。

「相葉さんたち追いだしちゃってるし」

「あいつらは自分からでて行ったんだろう」

俺が追い出したわけじゃない。

追い出したようなもんか・・・。

あと一分この部屋にいたら、「外で待ってろ」と指示してたのは間違いない。

その時の方がこいつは必死で抵抗を見せて暴れると思う。

つくしの行動パターンが読める自分が可笑しくてしょうがない。

「心配するな、ここで押倒す気はねぇから」

「押したおすってね!」

「なんだ、押倒してほしかったか?」

ワザとらしく大げさに両手を広げてつくしに抱き着く。

「だから、違うって」

腕の輪の中から這い出そうと必死に俺の腕を抑えて上に逃れようと必死。

エストの位置までワザと落とされた腕をそのままギュゥと絞めこんだ。

「逃げる必要ねェだろう」

「抱きつく必要もないと思うけど・・・」

観念した表情は責める様な愚痴るような甘える様な口調。

「俺のこと、心配じゃねぇの?」

「心配してるよ、しない訳がないでしょう。道明寺になにかあったら嫌だもん」

覗き込んだ瞳の奥に見える不安。

「心配するな。あいつ、松岡が捕まえるんじゃねぇの?」

「公平は警察じゃないでしょう」

それでもお前の為ならあいつは動くぞ。

気にくわねェやつだがその点の利害は俺と一致する。

「というわけで、俺達は俺達で楽しばいい」

楽しむって・・・?

疑問符を数個は貼り付けた表情。

「行くぞ」

「行く?」

キョトンとなってるつくしの脚が床から剥がす様にモチ上げる。

「ちょっと」

「お前、少し太ったんじゃねぇの?」

「太ってないから」

「おとなしくしてねェと落ちるぞ」

肩に抱え上げたまま部屋のドアを開ける。

「どこに行くの!」

「狙われてるんだったらその場所から逃げた方が安全だ」

脚をばたつかせていたつくしが相葉と千葉から自分に向けられてる視線に抵抗をやめた。

おとなしくするから下ろしてと小さくつくしが俺に耳打ちする。

「だからどこに行くの!」

ストンと足を床に落ちつかせて牧野が俺を見あげる。

「もともと休暇をとるつもりだったんぞ俺達」

「休暇って・・・まさか日本を離れるの?」

「行く場所を内緒にしとけばわずらわしい事に巻き込まれることもなく二人で過ごせるぞ」

一石二鳥じゃねぇ?

「そんな気分じゃないでしょう」

静かな怒りを込めた表情。

こいつの怒りなんて可愛いものだ。

「気分なんて、俺が変えてやるから心配するな。行くぞ」

納得してないつくしをそのまま車に押し込めて空港に向かわせた。

拍手コメント返礼

りん 様

お久しぶりです。

3か月ぶりと言うことはコメントいただいたのが9月だから・・・

そうか六月のお話となると一秒ごとになっちゃうんですね。

なんだか懐かしいです。

追いついてもらえるのを楽しみに今日も新しいお話書いちゃいますよ。