一秒ごとのLove for You 30

このお話あと数話で完結予定です。

もうしばらくお付き合いをお願いします。

腕の中でくるっと回った温もり。

今までの行為の恥かしさを誤魔化す様に俺に向けた背中も愛しくてしょうがねぇ。

唇をそっと髪に落とす。

少しの湿り気を残す黒髪に、呆れるほど抱きあったはずなのに・・・

つながった身体の奥の温もりがもう一度欲しくなる。

「ねぇ、あっち向いてよ」

赤く色づいた声が甘ったるく俺に命令する。

俺にそんな風に注文つけるのお前だけだぞ。

起き上がった身体から滑り落ちるシーツより白い背中。

身体を支えるようにベッドに付いた左手。

その隙間から枕元に落ちてるブラが見える。

ゆっくりと動いた腕がブラを掴む。

「見ないでったら」

少しねじった身体から零れる艶。

抱き締めたい感情とこいつの言うとおりにしてやろうって気持ちが入れ混じってる。

「今さらだろう。お前のことは隅々まで知ってるし」

恥じらうそぶりより少し怒った顔がそのまま俺の身体を転がした。

着けた下着をもう一度脱がせるのは簡単。

脱がせにかかる俺に形ばかりの抵抗を見せるつくしを想像して楽しんでしまってる。

つくしから逸らして視線の先には優雅に泳ぐ熱帯魚の水槽。

そこに沈む携帯。

俺が放り込んだつくしの携帯はそのまま水槽の底で熱帯魚の住処に変わった。

俺だけとのつながりがあれば良いんだ。

他の奴からの連絡が携帯のデーターに残ってるのが気にくわない。

仕事上や友達のありふれた関係も無性に断ちたくなる気持ちは身勝手な俺の我儘。

そうさせるのはつくしの無防備さ。

俺がどんどん我儘になるのお前のせいだぞ。

熱帯魚を見つめながらその水槽のガラスに映る自分の表情はクスッと頬を緩めてる。

つくしに背中を向けてても、下着をつける仕草をそのまま水槽が映し出してた。

キョロキョロと何かを探してる不番な動作。

「ねぇ、そっちにない?」

「ん?」

「だから・・・」

つくしの視線はシーツの中の下半身に注がれてる。

上じゃなく下の方ってことか。

シーツの中に手を彷徨わせて感じとったレースの感触。

「あったぞ」

目の前にとりだしてみせた小さな生地を速攻でつくしが奪い取る。

脱がせたの俺だぞ?

喜んで脱がせられたの忘れたように痴漢を見る様な険しい目つき向けンな。

このまま何もせずに着替えを終らせるのがもったいなく思える。

シーツの中に潜り込む前につくしの腕をベッドにおさえつけた。

押さえつけた身体はベットの上でわずかに跳ねる。

「ちょっ、邪魔しないで」

息をするたびに上下する胸元。

胸の膨らみが俺に押しつけるように動く。

「勿体なくなった」

「勿体いないって・・・」

なにがってキョトンとした疑問符を貼り付けた瞳の中に俺が映し出されてる。

「このまま、ベットから出るのが嫌になって来たって事」

一日中、こいつとならベッドの中にいても飽きない。

逃がさない様に身体の重みをつくしに与える。

「道明寺・・・重い・・・」

逃れようとする力は直ぐに観念したように小さくなった。

拍手コメント返礼

メガネちゃん様

こっちの司君はね。

幸せですけどね・・・(^_^;)

mizuta 様

ソフトタッチで甘々な雰囲気に持っていくかドバっと押倒してギャグで行くか良く迷うんですよね。

気が乗ればここからお星様というわけです。

>ひーさまのラブラブな場面て、執拗なイヤらしさがなくて、濃厚な司の熱情や欲求さえも爽やかに感じるからステキです(笑) ひーさまの描く官能な文章なら、ずーーーーっと読んでいたい

ありがとうございます。

私もず~と書いていきたいですね。

つかつくのケンカの掛け合いも好きなんですがラブな二人も時々交えて成り立つんですよね。

今回はもう公平君のことつくしも忘れちゃってそう・・・。

ゆきこ様

そうそう、司君♪私に感謝しなさい~

別なお話ではどことんやりますからね。

そうなんですよ。

つい先日始めたばかりの様な気がしますがもう30話なんですよね。

早いなぁ。

さわね 様

べつなお話が怪しくなると何処かで甘々なお話を書いて調整したくなるんですよね。

どこまでレイニーはややこしくなるんだろうとドキドキ感が高まって来てます。

なる 様

時々欲しくなる甘さがあるんですよね。

こんな二人が一番見たいのかもしれません。