雨夜の月を愛しむ夜に 3
短編で終らせるには題名が気に入っちゃいました。
連載に繰り上がるのは一秒が終わってからと思ってたんですけどね。
こちらでも少しイチャコラなお話を書いていけたらいいなぁと思ってます。
Rainy Blue の反動かしら・・・(^_^;)
雨・・・上がるかな？
窓から見上げた空に浮かぶ雨雲。
その隙間から射しこむ日差しは夏の太陽の暑さをわずかに肌につたえる。
雲の面積よりも広くなった空に七色の虹がかかるのが見えた。
良いことありそう。
そんな予感は見事に砕け散る。
「今、なんて言った？」
相変らずの傲慢な態度の冷ややかな声。
「だから、今度、滋に買物ツアー行かない？って誘われたからＯＫしたって言ったの」
「ツアー？」
眉間に寄せる道明寺の渋い顔なんて抑制力はないから。
「うん、優紀と桜子と女子４人で楽しもうってことで計画中」
じっと私を見つめる道明寺の視線は私から全く焦点がずれない。
「駄目だ」
「駄目？」
却下、受け付ける必要なしの高い壁が張り巡らされた気分。
「当たり前だろう」
「なにが当たり前なの？」
だいたい、道明寺の許可を必要とはしない話だ。
１日みんなと遊んだからって仕事中の道明寺に迷惑をかけるわけじゃない。
「お前は俺の婚約者だぞ」
「婚約者だから何よ？」
遊びに行くのに道明寺の許可が必要だとは思ってない。
「なんだ、その口のきき方は」
私を見くびってるような道明寺の態度に久し振りにムカついてる。
「そんな口のきき方をさせてるのは道明寺だって思うけど」
「俺のせいだと？」
一歩ずつ歩み寄ったのは抱き合う為じゃなく、睨み付けた視線はぶつかってバキバキと火花を散らせてる。
「道明寺が止めての行くもんね」
「行けるもんなら行ってみろ。ただし、飛行機も飛ばさないからな」
舌を出して作ったしかめっ面が思わず元に戻った。
「飛行機ってなに？」
呆れた様な顔で道明寺が私を見つめる。
「滋に誘われたんだろう？
だったら買い物ツアーって現地に行ってブランド品を購入に決まってるだろう
イタリア、パリ、イギリス・・・・・最後はドバイで泊まるって言いだすかもな」
指を折って道明寺が次々に国の名前をあげる。
お前には無理じゃねェ的な勝ち誇った表情が私を見下ろす。
確かにそれは私の懐事情じゃ無理。
店で買い物する前に破産しちゃう。
「滋に全部出してもらおうなんてお前にはできない芸当だろう」
お金でつながるような友達はもつつもりはない。
だから道明寺ともＦ３とも滋とも引け目なく付き合えるんだもの。
「それなら東京で買い物ツアーしてもらえるように変更してもらう」
「だからダメだって言ってるだろうが。お前の時間は全部俺のために開けとけ。バイトもすんじゃねェぞ」
キレそうな表情の道明寺が私に迫る。
命令口調に俺様気質がそのままノッかってる。
我儘！暴君！横柄！
子供じみた独占欲押し付けるな！
大体道明寺よりムカついてるの私の方なんだぞ。
「もういい、しばらく会わないから」
猛烈な怒りをエネルギーに道明寺の部屋から飛びだした。
道明寺が土下座しても会ってやらないから！！！
覚悟しろ！
拍手コメント返礼
メガネちゃん様
値札を気にして計算機片手で計算してるのはつくしと優紀だけでしょうね。
「つくし何やってるの？」
「滋みたいにお金持ってないし、私に買えるかどうか日本円に換算してるの」
「つくし、あなたの婚約者は誰？」
「道明寺だけど・・・」
「あいつに明細を送れば喜んで払ってくれるわよ。牧野が俺を頼ったってニンマリするんだから」
なんて会話を聞いて荷物が増えると心配する葉っぱコンビＳＰ隊。
さわね様
こちらも雨を題材にしたお話ですけどね。
イチャコラして喧嘩して仲直りしてまたイチャコラなお話で楽しみたいと思ってます。
mizuta様
２話までの甘さは何処？
好物は直ぐに戻ってきますから～
お楽しみに♪
滋ちゃんたちが意地悪しなければですけどね（笑）
つくしちゃん、朝市とか好きそうだなぁ～。
やなぎ 様
私もまずは値札を確認。
値段を気にしない買物は一度はしてみたい。
無理だろうな・・・(^_^;)
値段の意味もまだ理解してないお子ちゃまがママの真似をして値札をみる。
かわいいなぁ。
本当に子供って親の仕草を見てますよね。
子供に真似されて恥かしい事になった記憶もあるなぁ。
これ・・・ジュニアで使えないかな・・・・とお話を考えそうになりましたよ。（笑）
のだめ様
とってもとってもお久しぶりです。
お名前を拝見して、わ～いと言っちゃいました。
このお話はしょうもないイチャコラとしょうもない痴話喧嘩が混ざり合って程よい仕上がりになると思ってます。
短編的な感じで更新できればと思ってます。
