迷うひつじを惑わすオオカミ 24
この後の塚原さんの反撃はあるのか!
その前にランチどうなるのかな・・・(^_^;)
「もう少しスマートに紹介できないものなの?」
笑みを含んだ様に見えた口もとが一瞬で引き締まる。
「スマートに対応できる相手じゃないだろう」
「もし、彼女が重要な取引先の令嬢で、司、あなたに気があるとしたら?」
今からそんな場面は想像ではなくあり得る場面だということはお義母様の真剣な表情で分かる。
これって・・・
その時のシュミレーション?
「つくしさんを公には紹介してないから、いろいろと司に持ち込まれてる話は未だにあるのよ。
それを覚えていて」
道明寺というより私に聞かせてる感じる。
来年の春大学卒業予定の道明寺はほとんどが大学に来ることもなく道明寺HDの代表としての自分に重点をおき始めてる。
道明寺の若き経営者としての評価も高い。
メディアの露出度も増えて引っ張りだこの道明寺。
目立つのは今に始まったことじゃないから、モテるのも知ってる。
私も大学卒業まであと1年。
そろそろ覚悟を決めなさいと言われてる気がした。
「だったら、こいつをしばらく俺の隣りに置けば済む事だろ」
えっ・・・
なぜすぐにそうなる?
さっきからメインの肉を切る手がすすまない。
皿をガチャガチャと音をたてない様に、気をつけながら、フォークを使う私にこれ以上面倒なことは増やさないでほしい。
「大学もあるから、道明寺のようにはいかないわよ」
道明寺の私に向けるジロリとした視線は何もしゃべるなと威圧的。
「でも、私、今、お義母・・・いえ、会長についてるからまだ道明寺の側にはいけないんじゃないかな」
食事を終えた後に、さっき飛びだしていった塚原さんと対峙したくない気持ちもある。
何言われるかわかったものじゃない。
その前に会長と代表とのランチを途中退席という暴挙を彼女は理解してるのだろうか?
「つくしさん、私の方はもういいわよ。
午前中にあなたを紹介したい人にはもう会わせたから」
てことは・・・
会長の横であいさつを交わした皆、道明寺と親族になる事を狙ってたって事?
誰でも知ってる会社の社長や常務、会長の肩書が多かったような・・・
遠慮なくしげしげと見られた気がしたのは気のせいじゃなかった。
てことは・・・
私はお役御免ですか?
「だそうだ」
道明寺が浮かべる不敵な笑み。
勝ち誇ったような表情がうまそうに肉を頬張る。
私のもあげると、皿を道明寺の横にずらしたくなった。
コツン。
ン?
足先に何かが触れる。
それは木崎君が私に送ってきた合図。
一言もさっきからしゃべれなくなった木崎君。
この状況じゃさすがに身の置き所はなかったと思う。
木崎君の目の前の皿は綺麗にさっぱりと空になってる。
食べるのに夢中で言葉を発せなかっただけ?
この状況で食欲がある木崎君て度胸があるのかバカなのか、どっち?
「デザートなにかな?」
ここで私にそれを聞いてくるの?
「ここのデザートも逸品よ」
木崎君に答えたのは以外にもお義母様。
「楽しみです」
敬礼しそうな勢いで木崎君が返事を返す。
なんとなく・・・この二人、息が合ってない?
交互に思わず顔を見てしまう。
「何見てんだ?」
お義母様に戻しかけた視線が道明寺の視線とぶつかった。
「別に、道明寺を見てたわけじゃないから」
「そうか?」
絶対にカン違いしてるでしょう!
口もとは緩めちゃってるし。
本当に道明寺は見てないから!!!
拍手コメント返礼
Gods & Death 様
西田さんの後を継げるのはもしかしたら木崎君?
SPにと最初思っていたんですが・・・
葉っぱコンビが不動の地位を築いていますからね。
塚原さん今頃何を思ってるんでしょうね?
みわちゃん様
ここでつくしちゃん無罪放免?
いやいや、もうちょっと引っ張ろうよ~
誰だ!そんな意地悪言ってるの~
私もそんな意地悪じゃないですよ。(本当か?)
メガネちゃん様
結構木崎君のキャラ面白いんですよね。
このまま我が家の住人になるのかしら?
のだめ様
司の良さはこのストレートさですよね。
まわりはなんも関係なく突き進む。
誰にどう思われようとつくしに嫌われなきゃいいんだから。
今回は司がバッチリつくしをガードしてくれるはずです。
やなぎ 様
木崎君内定決定!
司が嫉妬しなければでしょうけど・・・・(^_^;)
なる 様
木崎君キャラ育ってきてます。
このまま道明寺に就職したら手放せないキャラになりそうな気もします。
午後からは司のエンジョイタイム到来!
するのでしょうか・・・(^_^;)
え?
塚原さんのもう一働きに期待!
それを司がバッサリですよね?
アーティーチョーク 様
いくらここから塚原氏が頑張ってみても無理なのよ~
って、まだ分かってないかな?
塚原さんと木崎くんの明暗はこうして別れたって事になりそうですよね。