花の時・愛の時

このカテゴリーは曲のイメージで物語を作ってみようとうことで皆様参加のカテゴリーとなります。

リクエストは掲示板にて受けてます。

拙宅の登場人物なら誰でもOKです。

コメント欄でのリクは対処できかねますのご了承ください。

掲示板 http://hanadan.bbs.fc2.com/

掲示板でリクを募集した曲から作る物語第一弾お届けします。

まい2様からのリクエス

花の時・愛の時

送っていくから待っていろ。

そう言いつけてたはずなのに、俺に逆らって帰りやがった。

部屋に漂うあいつの残り香を探す様に息を胸に吸い込む。

「帰ったと思った?」

子供みたいに飛び出して笑顔を向ける牧野の姿を探してる。

隠れて驚かすとかやってみろよ。

いないのはわかってるのにあいつの姿を追ってしまう俺。

そんな自分を苦笑する。

シャワーを浴びる前には二人の熱の痕を残してた乱れたベット。

目の前にはベッドメイクされて整えられた寝具。

濡れた髪を拭きあげながらベッドの端に腰を下ろす。

さっきまでの温もりがシーツに残ってないかと彷徨う手の平。

勝手に片づけるなよ。

探しきれないあいつの跡につぶやく苦言。

牧野が触れたすべてが愛しい。

昨日牧野が読んでいた雑誌がベッドわきのテーブルに置いてある。

開いていたはずの読みかけのページも今はとじらっれてしまってた。

さっきまで俺の側にいたはずの形跡を全部なくしていきやがった。

そのままにしといてくれても全く困らない。

一人じゃ味気ない部屋も牧野が入れば温かく感じる。

一人で過ごすにはこの部屋は広すぎる。

牧野・・・

お前に出会うまでには感じなかった一人の寂しさ。

一緒に過ごす時間が長ければ長いほど離れた後すぐに恋しくなる。

またすぐに会えるのに逢いたくて胸の奥にこみあげてくるのは切なさ。

まだそう遠くには行ってないよな?

時計の針を確かめるように見つめた。

素肌に羽織るシャツ。

椅子に掛けたあったスラックスに足を通す。

シャツのボタンを無造作にとめながら部屋を飛び出した。

エントランスを駆け抜けて扉を開ける。

真上に近くなった太陽が眩い光を地上に照らす。

走る俺の足元からテンポのいい響きで靴音が跳ねる。

あいつの歩く速さならすぐに追いつけるはずだ。

角を曲がったところで見えた姿。

肩を覆う長さの黒髪が風にそよぐ。

「牧野」

俺の声に気がついた牧野が足を止めて振り返った。

「送ってくって言ったろ」

「折角、シャワー浴びたんでしょう?」

背伸びした牧野の指先が伸びて俺の前髪をやさしくかき分ける。

「汗かいちゃってるよ」

「お前が俺の言いつけ守んねぇからだろうが」

冷たく突き放すような声は出そうもない。

拗ねてる子供みたいな俺の声。

「送ってもらった後で、道明寺が帰る後ろ姿を見てると寂しくなるから」

牧野の声が静かに俺の体の中に溶け込んでくる。

「俺も一緒だ。

お前と別れた後にすぐ会いたくなる」

青い海の底で貝のように・・・

広い空の雲のように・・・

誰にも邪魔されず二人で過ごす夢を思い描く。

「道明寺・・・っ・・・息できない・・・」

「我慢しろ」

今、俺の表情をこいつに見られたくなくて抱き寄せてる腕にもう一度、力を込めた。

拍手コメント返礼

みわちゃん様

別れの時間が辛いって頃が私達にもあったはずです。

もう思い出せない遠い記憶だ~

神宮寺さん、そうですよねなかなかきがつかないままサラリと流しちゃった方も多いと思います。

蓮華さんとのつながりは今からですよ~

さっちき 様

今回は司君大人な感じになっちゃいました。

リクは純恋花 湘南乃風ですね。

これだと完璧に司だな。

純恋花 と聞くと長淵剛の巡恋歌を思い出しちゃう私です。(笑)

年がばれる~

かよぴよ様

純なお話になっちゃいました。

この歌詞だとケンカへの発展なし1

つくしちゃんの反応だと予測できないことも怒りえるかな・・・(^_^;)

さわね 様

何気ない日常にあふれる愛。

きっと結婚してもつかつくなら変わらないでしょうね。

mizuta 様

私もまだ歌は聞いてないの~。

平日になったらゆっくり聞きたいと思ってます。

また違ったイメージが浮かんだりしてね。

頭の中でのドラマ変換私も楽しんじゃってますよ。

たらちゃん 様

思わず頂けたコメントに嬉しいです。

司君何時もの俺様なのに行動は一途ですよね。

そこにキュンと来る物がある気がします。

まだまだこんな司が見たいと思っちゃいます。

絵梨様

お久しぶりです♪

素敵すぎますのコメント嬉しいです。

この後の二人・・・

どうするんでしょうね。

司クンつくしちゃんを確保したままかな~。

「帰るぞ」

つくしの家と反対方向へとつくしの手を握りしめたままあるこうとする司。

「道明寺、私んちそこ」

つくしの視線の先には築20年は経過してる古ぼけたアパート。

「あっ・・・」

流れる微妙な空気。

「コーヒーでも飲んでく?」

「インスタントじゃねェよな?」

「うちにマメから引いて煎れるような気の利いたものあるわけないじゃない」

「あのさ・・・両親も仕事だし進も学校の時間だから誰もいないよ」

じっと見つめ合った顔がどちらからともなく赤く染まった。

話はここからが勝負なのに!

おしまいです。(笑)