シルバリング

掲示板でリクを募集した曲から作る物語第9弾お届けします。

メガネちゃん様からのリクエスト『シルバリング』

娘さんもありがとうございます♪

つくしには豪華な指輪よりシンプルなものの方が似合いそうですよね。

高価なものかえないけどできるのは君を抱きしめること。

いや~昔からよくあるパターンですよね。

どんなものでも買えるであろう司君が逆にありふれた安物の指輪を贈った方がつくしちゃん感動しそうな気がします。

今回はそんなお話。

プロポーズから1年のこの日。

俺はあいつに何か贈ろうと思う。

やっぱ指輪だよな?

俺様としたことがまだ指輪をあいつに贈ってないことに気がついた。

あいつらに言われたからじゃねェぞ。

まだなのか?

呆れた表情が三つ並んだ昨日の夜。

「呑気だね」とか。

「牧野は口説かれてるのに気がつかない鈍いやつだから」とか。

「牧野は意外とモテるから司のものって印つけてた方がいいぞ」とか

英徳でアイツに手を出すやつは皆無だから心配ないと思っていたことがだんだんと不安になる。

誰もこれ以上のものは贈れないって世界一の婚約指輪をあいつに指にはめさせてやる。

そんな意気込みで訪れた宝石店。

警備頑丈なガラスケースの奥で深々と頭を下げて愛想を振りまく店員。

俺が誰なのか十分に承知してる対応。

「指輪を見せてくれ」

その一言で目の前に並べられる一級品の石。

「指が折れる」

「いくらするの?」

指輪をもらう嬉しさより値段に目を白黒させていらないと押し返される状況しか想像してねェ俺。

普通は喜ぶもんだろうがぁ。

手も触れずに驚愕しそうなあいつの顔しか浮かばない自分に笑う。

ケタの違うガラスケースの側を離れて店内をゆっくりと回る。

店の直ぐ入り口近くに置かれた安物の指輪。

高くても10万の値札。

安いものを気にしながら見てるって初めての経験。

オリーブの枝に、美しい葉をスターリングシルバーでかたどりした指輪

「オリーブは平和と栄光の象徴なんですよ」

そんな店員の説明も俺の足を止める。

俺達の場合は栄光より平和だよな。

指輪を見て素直に喜ぶアイツの笑顔が何よりも見たくて、

それをすぐ傍で見ていられるのがうれしくてしょうがない俺。

平和に重ねる刻をもっと牧野と重ねて行きたいと思う平凡な願い。

指輪のサイズを伝えて包んでもらった小さな箱をポケットの奥に詰め込んだ。

これなら、お前も文句を言わねェよな。

約束の時間まで15分。

交差点の向こう側で俺を見つけたあいつが嬉しそうに手を振るのが見えた。

駆けだすあいつにわざとゆっくりと歩き出す俺。

息を切らせて必死に走る牧野をもう少し見ていたいって思う少しの俺の我儘。

「もう、なにのんびり歩いてるのよ」

「そんなに俺に会いたかったか?」

少しでも早く会いたかったのは多分俺も牧野も一緒。

「あのねッ」

頬を膨らました顔は、ほんのりと色づいて辺りを気にするようにソワソワ落ち着きを無くしてる。

「信号変わるぞ」

掴んだ手首をそのまま引き寄せて片方の手で指先を絡めるように握りしめた。

「道明寺が急がないからでしょう」

俺に引っ張られて渡り終わった交差点。

不満げな声はまだ後ろから聞こえてくる。

落ちついた時間の中で俺は牧野に指輪を贈ろう。

愛してる。

お前が俺に微笑みかかけてくれたら俺はそれだけできっと幸せな時を刻めるから。

受け取った牧野の優しい微笑。

照れくさい笑みを浮かべる牧野の薬指にはめるシルバリング。

想像しながらつなぐ指先。

指先から伝わる熱は全身を緩やかに流れて身体中を包み込む。

しっかりと放さないように指先に込めた力。

俺の気持に気がついた様に牧野の指先が俺の指先を握り返してきた。

拍手コメント返礼

メガネちゃん様

ようやくリクにお応えできました♪

ここまでの道のりが意外と長かった。(^_^;)

歌は知ってましたがなにげに聞き流していた歌詞でしたよ。

いろんなシュツを考えながら歌詞につなげて完成。

つくしを思う司の気持ち。

好きなんですよね。

みわちゃん 様

お店で話題になってるかも~

道明寺財閥破産の危機!

ちがいます!

甘い顔で微笑んでショーケースを眺めてる司にやられた店員さん絶対いるはずです。

なる 様

5人組映画いかかでしたか?

映画館が遠い私にはかすかな匂いでもおすそ分けして欲しいです。(笑)

これならきっとつくしちゃん喜んでくれますよね。

相手の事を思いやることが出来るように司もなったんだなぁ・・・

つくし限定でしょうけどね。(^_^;)

メガネちゃんの娘様

はじめまして、お話は某所で時々伺っておりました。

コメントも頂けるなんて感激です。

リクありがとうございました。

つくしちゃんのことになると俺様から変わる司。

愛ですよね。

こんな司が見れるつくしが羨ましくなります。

この後指輪渡せたかな?

あささ 様

この曲に司を乗っけるとこうなりました♪

>司がつくしを思う時間がすごくいい!やっぱり最高!

おほめ頂き最高にうれしいです。