Rainy Blue 15

さあ いよいよここから司へのお仕置き開始。

と、なるはず・・・。

その前にもう一声!

ということで類サイドのお話になります。

牧野・・・

俺はいったい何度、君の涙を見たのだろう。

涙をすくうことが出来ずにただ泣き顔を隠して慰めるだけ。

俺の前では強がって悲しい時、声を殺して泣くだよな。

司の前ならきっと君は大声を上げて身体を投げ出して泣くんだ。

君を慰める俺の腕は何時も触れる場所を彷徨って居場所を探してる。

司のねぇちゃんが来てくれたのは俺の怒りを鎮めるクッションにはなったと思う。

牧野を安心して任せておけるってことが一番の安息。

司の会社に着くころには司のへの怒りは愚痴に近くなってた。

俺も司が牧野を泣かせるような事は二度とないって知ってるから。

たく・・・

何考えてた?

牧野が司のことを考えてたのと同じ様に司も牧野の事を思い出していた?

NYに付くまで牧野は司の事ばかり話してたよ。

だからって、女、泊めるなよ。

以前の司なら完全無視だろう。

男だろうと女だろうと司の興味を引くものは居なかったのにね。

牧野が現れてから司は確実に変わってる。

人間味出し過ぎたんじゃないの?

感化されなくていいとこ牧野に感化されちゃってる?

今度の司の行動。

牧野が知ったらどう思うか考えなかったの?

聞きたいことはたくさんあるのに、司の胸倉をつかんで責めるつもりだった感情は湾曲を描いて下降している。

司との別れ際。

「牧野はどこにいるんだ。それくらい教えてもいいだろう」

「知ったら、ますます司を追い込むことになると思うけど」

「椿さん」

俺の唇の形を変えた俺を見て司の顔色が変わった。

動揺丸わかり。

司も牧野を取り戻すの大変だって気がついたはず。

誰の説経より司には痛いはずだよね。

「姉貴も、NYに来てるのか?」

焦った声が背中から俺を怒鳴る。

牧野の気持を考えたらこのくらいじゃ足らないよ。

牧野が許しても椿さんの方が強敵だって思う。

溜飲が下がるってこんな気持ちなのだろうか。

パタンと開いたドア。

そこから出てきた影。

ぶつかることを回避する様に歩みを止めた。

神宮寺・・・

出てきた部屋には見覚えのある女性。

司のマンションで牧野とぶつかりそうになった女だと気がついた。

「いきなり止るな」

後ろで感じる司の気配。

「司、今の・・・神宮寺?」

「知ってるのか?」

僅かに身体を横に向けて司に視線を移した。

「この前、日本でちょっと牧野と・・・」

「牧野って、あいつが言っていたやつか?」

「そんなはずないぞ、あいつはここしばらく日本には帰国してないはずだ」

「神宮寺 昴だよね?」

「いや、あいつは神宮寺聖」

「確かあいつ双子の弟の方。兄貴は日本にいるはずだ」

司との話がなんとなくかみ合った。

「神宮寺 聖と、あの子の関係てなんなの?」

「なにって、俺もまだ良く知らない」

知らないって・・・

それで済むの?

「待って!」

部屋から出てきた神宮寺 聖を 追いかけるように女が部屋から飛び出して俺達の前を通りすぎた。

拍手コメント返礼

still・・・ 様

つかつくいつ会えるんでしょうね。

類と一緒にと最初は考えてたんですが、司の仕置きで効果があるのは?と考えてら椿さん登場させちゃってるしなぁ。

お姉さんはなかなかつくしちゃんを離さないかも~(^_^;)

たまには強引に!

うんうんわかります。

「司の事なんて、俺が忘れさせるから」

類に言わせてみたいなぁ。

mizuta様

ヤッパリ泊めたらダメでしょう。

そうなんです。

そこにもどっちゃうよね。

面倒見るならホテルでも泊めちゃえば良かったのよ!

たぶんみんなそう思ってるはず。

>椿おねえさま…どんなお仕置きが待ってることやら♪ その前に、つくしが堪えらんなくなって司の胸に飛び込んじゃったり…(^ψψ^)

その妄想あり得ますね。(笑)

なる 様

類君の良さ出てますよね。

ホントこんな親友いないって、

大事にしなきゃバチが当たるぞ司君。

さあジェットコースターに乗ったつもりでここからはスリルを味わってくださいませ~

みわちゃん 様

神宮寺さん双子にしちゃいました♪

最初から兄弟の設定だったんですが、類がすぐに気がつく設定考えたら双子しか思いつかなくて~

この関係をどう表すか意外とネックです。