迷うひつじを惑わすオオカミ 39

このお話のラストが見えてきました♪

塚原さん加川さんに負けちゃったしなぁ。

寂しいような気もしますが新作もすぐに公開しますのでひつじ同様に宜しくお願いします。

今回のネタはのうさぎ様からの提供です。

こんな仕上がりでいかがでしょうか?

突風のごとく部屋に飛び込むと思った牧野は倒れそうな状態で入り口のドアに捉まり踏ん張ってる。

意識喪失するんじゃねぇの?

心配すんなそん時は俺がしっかりささえるから。

「牧野大丈夫?」

肩に手を添えたのは類。

速攻睨んでその手を振り払ってやった。

「牧野が俺のことどれだけ想ってるか貴重な資料だ」

「資料って・・・」

グッと俺の胸元を牧野がの両手が掴む。

そのまま握り絞められたタイをグッと引っ張った。

それは登る為に掴んだ縄。

そのまま俺の膝に足をかけて俺の目の前まで登ってきそう。

「類も来いよ」

スクリーンの最前列から数列後。

一番良く見える席に3人が座る。

「もうだめだ・・・」

力が抜けたように緩められたタイ。

そのまま牧野はすっぽりと俺の腕の中に納まった。

「本当に見せるの?」

少し潤んだ瞳が俺を見つめる。

かわいいっ。

なんか、あいつ等に見せるのが勿体なくなってきた。

「それじゃ、再生」

ぽちっと総二郎がボタンを押した。

天井から撮られたカメラのアングルで映し出される秘書室の全貌。

あの時あの場所にいた全ての人物が映ってる。

その真中には牧野と塚原。

「塚原さん、私達就職活動の一環でセミナーに参加してるんだよね」

「どこかのバカが何を勘違いしたのか、体験なんてこと取り入れてからこんなややこしい事になったんだけど」

牧野のテンションの高い声。

「どこかのバカって司の事だよな?」

あきら後ろを振り向いて俺に向ける視線。

「司をバカ呼ばわりできるの牧野だけだな」

そこに突っ込むな!

そして感心すんな。

「普通セミナーで秘書課体験なんていれないから職権乱用」

類はスクリーン中央から少し離れた斜め席で椅子を横に並べて足を投げだした。

寝る体勢にいってねぇか?

「ここは覚えてる」

覚悟を決めた表情の牧野。

「あのね~塚原さん!

いったい道明寺の どこをみればあなたの事を好きだといえるのか 全くもって判んないんだけど」

「道明寺から告白された?」

「なに聞いてんだろう・・・」

そう小さくつぶやいた牧野が両手で顔を覆った。

まだ序の口だぞ、ここ。

「司が告白したのって牧野以外ありえねぇじゃん」

そうだ。

総二郎良く言った。

「告白されなくても私のこと熱く見つめるから、私を見る目で分るわよ」

塚原の自信満々態度。

もう見たくもねェ。

「あれ、こいつ・・・さっき俺達の邪魔してきたやつじゃねェ?」

「司・・・牧野以外を熱く見つめてたの?」

「誰が見るかこんなブス!、勝手な思い込みしてんだよ」

「思い込みって、司の特権かと思っていた」

類!眠たそうにあくびするな!

「道明寺は、恋愛に関してはストレートすぎるぐらいストレートなの。

回りくどい事なんてされた記憶なんてないんだから。

直ぐに抱きつく。

人目を気にしないデリケートのなさ。

好きになったらその場ですぐ告白して押倒してくるくらいの行動を見せるわよ」

牧野の言い分が終わったと同時に総二郎とあきらが顔を見合わせてそして吹き出した。

「牧野よくわかってんな」

2人とも足をバタバタさせて腹をかけて後ろに仰け反る大笑い。

あの西田まで肩を震わせてたもんな。

こいつらなら椅子から転げ落ちて笑っても驚かねェ。

「だから仕事場でもさっきの様なキスが出来るのよ」

このあたりから牧野・・・

自分が何言ってるのかわからなくなってたのか?

俺の横にいる牧野は手を口もとまで下げて画面に食いつくように見てる。

「あんなこと言ったの?」

嘘だと言ってと希望されてもスクリーンから流れる映像は無修正の出来立てほやほや。

「息が出来なくなりそうなキスされて気を失うかと思ったんだから」

「道明寺も道明寺でしょ、みんなの前で、もう二度とここにこれないじゃない」

「もう、昨日だってセミナーの件がばれて朝まで道明寺と一緒で疲れさせられて、朝まであたしを離さないから 寝不足でクタクタで辛い身体に鞭打って、しぶしぶ塚原さんに付き合って来たのに」

「へぇ・・・司、牧野に会社でキスしてたんだ。

いけないことすんなよな」

牧野が俺の方に顔を隠す様に押しつけた。

類が椅子に横たわって姿が見えなくなった。

「おい、寝るな!ここからが牧野の俺様への愛の告白だ!」

「興味ない」

むくっと身体を数秒起こしてまた臥位をとる類。

「見ない~聞かない~言ってないから~ダメー」

「もう終ろうよ・・・」

最後は哀願

俺の腕にすがりつく牧野。

やっぱかわいいじゃねぇかぁ~。

言ってないって言ってもしっかり言ってるから

「勤労処女にしちゃあ、大胆な発言したな。

大人の階段上ったか」

ようやく笑が収まったあきら。

もう処女じゃねぇよ。

「牧野はキレさせると周りが見えないから大胆発言するんだな。

いい発見だ。」

総二郎はまだ口もとが笑ってる。

ここで満足するな!

ここからもっと大胆発言だぞ!

俺は牧野のものって言い放つんだからな。

「それに…返してってなによ!

返すも何も道明寺はーーーーーーー

パチン。

牧野のセリフが途中で途切れる。

部屋の中が真っ暗。

停電・・・?

「なんだ?いいとこだぞ?」

ガタガタと人影が椅子から立ち上がる動き。

「その方が静かに寝れる」

だからここで類、寝るんじぇねェよ。

「停電のままでいい・・・」

そんなはずはない。自家発電も完備してるビル。

直ぐにつくはずで・・・

ほらついた。

スクリーンは停止のままで真っ白状態。

もう一度再生ボタン・・・

「こちらでしたか・・・。

今から会議の準備ですので出て行ってもらえますか?」

入り口に待ち構えてたのは西田。

何時からいた・

停電させたのもおめぇじゃねよな?

「いいもん見たし、俺達は帰るか」

「牧野お疲れ」

ポンと牧野の肩を叩いて耳元で囁く総二郎。

俺が見せたかったやつここからだぞ。

「いい! 耳をよ~くかっぽじって聞きなさいよね!

道明寺は始めから、あたしの男なのよ!

誰にも渡たすつもりもないし、この男の初めても、あたしなの!

わかったら、とっとと出てけ~! 」

ここ!

この場面見なきゃ意味がねェ!

「牧野、俺は見てないから」

類が起き上がって牧野の側でそうつぶやく。

嘘つけ!

見なくても聞こえたろうがぁ!

「道明寺、この仕打ち忘れないから」

3人がでて行くのを見送った牧野が俺に凄む。

「パチン」

大きく音を立てた頬。

そのまま牧野は大股で会議室を出てって勢いよくドアを閉めた。

おい!

こら!

俺を置いてくな!

拍手コメント返礼

ゆきこ 様

寸止めって・・・

確かにこれも寸止めですね。(笑)

寸止めが似合う男になっちゃたよ司君。

ここで寝れる類。

つくしの為って言うより自分が見たくなかったからとかあるかな?

Gods & Death 様

なんだかこのお話は痛快さと爽快さのお話で終りそうです。

司はつくしをどう宥めるのかしら?

ここでキュンが欲しいんですけどね。

塚原さんまだ社内にいたりして・・・・(^_^;)

still・・・ 様

西田さん司にとっては悪魔だろうなぁ・・・。

つくしちゃんにとっては大恩人。

どうせなら再生前に止めてほしかったでしょうけどね。

みわちゃん様

司にしたら見てほしいところみてもらえず残念でしょうけど、つくしにとったらもうたいした違いはないでしょうね。

恥かしいこと間違いなし。

お約束の展開はまだまだ続きますよ~。

akko

一番自慢したい類は見てくれないし~

いいところは見せられないし~

西田さん日記。

リク頂いちゃってますよ。

どんな感じで停電にしちゃったんでしょうね。

西田さんなりの思惑がそこにはあるんでしょうね。

瑛里様

余分な所は最初に飛ばせばよかったのよね。

でも司君は全部見せたかったんだろうなぁ。

この後の展開は司君にかかってるのは間違いなしですね。

甘々来るかなぁ~。

かよぴよ 様

ここで停電って・・・

ありえないつーの。

最初からスクリーンが仕えない様にしておくとか。

再生した途端この画像は消去しましたの映像が流れるとか・・・。

スパイ映画並みの展開じゃなくあり得そうな停電。

司君にとったらこれも予想外だったでしょうね。

つくしちゃんの機嫌をとるのは大変だぞ~。

メガネちゃん様

えっ?

司が?

「俺のデザートを取り上げるんじゃねぇぞ」と言ってる?

きゃー

とりあげたのは西田さんですから~。

mizuta 様

そう来ましたよ♪

停電♪

西田さんもいろんな手を使いますね。

何時もなら坊ちゃんの機嫌よく終わらせるのになぜ?

この思惑は西田さん日記で語らせたいかな。

「ご遠慮します」by 西田。

西田さんそう言わずにお願いします~

説得開始♪