キセキ

今回の曲で綴る物語のリクエストは あーちゃん様 のリクエストでGReeeeNのキセキ

明日 今日より も好きになれる

溢れる想いが とまらない

もうこれ司のセリフで決まりって感じに思えてしまいます。

さてどんなシュツでいくかな・・・

「そろそろ、帰ろうかな・・・」

さっきからそればっか。

向かい合わせの背中はくっついたままなかなか離れない。

ワザと背中にかけた体重。

それの比重を返す様に牧野も背中に体重をかける。

均等の取れた力加減が無性に気持ちいい。

「泊まれよ」

「明日早いもん。それに勉強たまっちゃてるし」

「俺も仕事が溜ってる」

そんな会話を交わしたまま、俺は、仕事の書類を眺め、牧野は、講義のノートにペンを走らせてる。

背中に温もりを感じながら数百億の収益をどうあげるか念密に練られた書類に目を通す俺。

この状況でその思案をしてるって知ったら俺の部下はどんな顔を見せるんだろうな。

3人掛けのソファーの上で二人で膝を組んだままどのくらいこうしてるだ?

俺達?

伸ばした足をソファーの肘かけに置いて脚を組む。

また牧野の背中にもたれるように背を伸ばす俺。

「重いよ」

牧野が身体を横に捻るからバランスを崩してしまう。

落ちない様にとっさに掴んだのは牧野の腕。

そのまま抱きとめたのは牧野の方で、すっぽりと牧野が俺の胸の中に落ちた。

「自分が落っこちそうになってどうするんだ?」

「道明寺が私の腕を掴むから」

ムッと膨れた頬はそのままクスッと形を変える。

牧野。

お前を見てるだけで俺は今よりもっと笑えるって思える。

ずっとそばにいてほしくてしょうがないと思う感情は俺だけの我儘か?

お前も俺と一緒の気持だって思いたい。

明日の俺は今日よりもっと、お前を好きになっていく自信があるぞ。

俺に屈託ない笑みを見せるお前が愛しくてしょうがない。

「帰るな」

拒絶は受け付けないって想いで呟いた声。

それなのにきっと今の俺はこいつに哀願してる。

「帰りたくないけど、ほかにもすることあるし・・・」

「お前の一番やらなきゃいけない事って俺を幸せにすることだろうが」

「あのね・・・」

牧野の前に回したままの腕を牧野の腕がギュゥと掴む。

下から俺を見あげた瞳は大きく深く俺を見つめてる。

「なぁ、どうせなら一緒に住まないか?」

ウンと言いかけた顔がすぐさまブルッと横に大きく振られた。

「それは、道明寺のお母さんが許さないだろうし、無理。

大学をしっかり卒業して、司法試験に受かって、弁護士になって・・・

それから結婚・・・」

俺の腕を振り払って几帳面に正座してソファーの上に座り直した牧野。

指を折って未来設計を口にする牧野は淀みない。

簡単には流されねぇな。

その場の雰囲気つーものねェのかよ。

すげー狭い部屋で、牧野と二人今よりもっと密着して、触れあって過ごせる時間。

寝る前に見る顔が牧野で、朝一番に聞く声が牧野の「おはよう」って声で。

いつも一緒にいたいって思える相手はお前だけで・・・

そう思えて愛せる相手に出会えたのって、すげーキセキ。

これから先、何年も何十年もお前となら身体も心も愛で満たせるって思うから。

なあ、だから一緒にいよう。

せめて今晩だけでも俺の望みかなえろよ。

「わっ」

そのまま牧野に覆いかぶさってソファーに押し倒した。

「焦らないで」

焦ってんのお前。

少しのけぞらせて持ち上げた顔。

それを助けるように顎を支える俺の手の平。

近付けた唇がそっと牧野の口を塞ぐ。

「ンッ・・・ッ」

くぐもった声から吐息に変わるまでそんなに時間はかからない。

俺・・・

お前がいるから生きていけるんだぞ。

俺の気持に答えるように牧野の腕が俺の首に回されて返されるキス。

「スキ・・・」

小さく開いた唇がそうつぶやく。

そんな牧野も俺には小さなキセキで・・・

宝物で・・・。

そして・・・

離せなくなる。

何十年 何百年 何千年 時をこえようとも、こんなに愛せる女はお前だけだって思える。

牧野・・・愛してる。

そのままゆっくりとソファーの上に、俺達の身体が重なって落ちた。

拍手コメント返礼

りり 様

お孫さんご誕生おめでとうございます。

それも潤君と同じ誕生日。其れだけで舞い上がれそうですね。

パスワードはメールかLINEで送ってますのでお知らせをお願いします。

絵梨 様

この歌は娘が夢中で歌ってたので私も好きだったんです。

今回歌詞を見て本当に司の気持がそのままって思えました。

何気ない2人の時間もいいかなとの今回のお話を仕上げてみました。

気に入ってもらえてうれしいです。

なる様

普段のこんな二人いっぱいあるんでしょうね。

トラブルや喧嘩ばかりの二人じゃないのよ~

これ全部台詞にしたらつくしちゃん素直に好きと言えなかったりして・・・(^_^;)

akko

花男の挿入歌すべて良いですよね。

嵐以外は女性ボーカルって言うところも合ってるのかな?

みりん 様

向かい合ってなくても甘い感じがするんですよね。

ストライクなお話とコメントをいただいてうれしかったです。

瑛里様

今回リクを頂いて私も歌詞を読み返して、メチャ司だと思いました。

後はどんなお話にするかを考えて、日常のありふれた時間の二人をイメージして書いてみました。

「僕は君で なら 僕でいれる から だからいつも傍にいてよ 愛しい君へ」

司もつくしもこの二人ならありのままでいられる。

もうこの一行だけでもお話作れそうです。

あのファイナルの結婚式の幸福感がまたいいんですよね。

映画でもなかなかあんな場面は作れないと思って見惚れます。

mizuta 様

おはようございます。

もう♪惚れこんじゃってるなんて~

言われると私の方がニヤッとしちゃいましたよ。

>脳内ドラマ大ヒット絶賛放映中です(笑)

このコメントで次はどんなので行こうかと張り切れます。

何気ない2人の時間、次はどんなシュツでいこうかな~。