Rainy Blue 23

西田さん、類クン、椿さん、ときていよいよ最終ラウンドつくしちゃんと対決!

前者に3連敗ぎみの司君ですからね。

ここでドカンとKOを頂くのはどっちだ。

今回は司君にキビしい方が多いと思うのでどうなんでしょう?

あっ・・・

この設定リターンズのあと直ぐにNYに帰っちゃってる司君。

この二人まだ清い関係のままなんですよね。

それを念頭にお読みいただけたらと思います。

つくしちゃん帰る10分前に許すって椿さんに宣言しちゃってますしね。

PWはどうなるのだろ・・・(^_^;)

おねェさんから受け取ったマンションの部屋のキー。

銀色に輝く金属の冷たさもすぐに私の体温を吸い取って熱く感じてる。

それより熱すぎる視線!

熱視線ってこういうのを言うのだろうか?

「これ、新しい部屋のだよな?」

緩んできてる道明寺の頬。

これ、私に渡してくれたんだけど・・・

餌をハイと手のひら乗せて目の前に差し出されてヨダレを垂らしそうな犬!

わたしはまだ「ヨシ」って言ってないから!

「帰る」

道明寺の腕を振り払って店を出た。

私の足音に続く道明寺の靴音。

車や人込みの音よりしっかりとその靴音を聞き分けてしまってる。

「おい!」

「牧野!」

「待てよ!」

道明寺の声が聞こえる至近距離。

これ以上離れると怒鳴り声で行きかう人が立ち止まっちゃいそうだから離れないでいるだけ。

そんな理由を心の中で言い訳しながら歩いてる。

「お前、道、分ってんのか?」

やみくもに歩いていた足がピタリと止まった。

知らない街で知らない場所でそれでも不安なく歩けてるのは道明寺がいるからで・・・

「逆方向だぞ」

道明寺に捉まれた腕が強引に私を振り向かせた。

「どうすればお前の機嫌が直る?」

謝るより先に私に丸投げって・・・

何時もの俺様に慣れ過ぎてるから下手にこられると悩む。

ケンカ腰に返すつもりの言葉も不安な色を隠そうともせず私を見つめてくるから調子が狂っちゃうよ。

黙って見つめあったままの静か過ぎる時間。

突然プーッとなった車からの音にビクンとなって止まっていた時間が動き出した。

「こんなとこにいてもしょうがねェ」

道明寺の腕が私の肩を抱いて辺りに目を配らせながら街の中を歩く。

本当ならもっと早く2人で笑いあって道明寺とこうやって歩いていたはずなんだよね。

止めたタクシーに乗り込んで道明寺が行き先を告げてるのが聞こえる。

なんだ。

しっかり新しい住所、付きとめちゃってるんだ。

マンションに着いて部屋のカギを開けたのは私。

「入っていいか?」

部屋の主のはずの道明寺がそう私に聞いてくるのがなんだかおかしくてしょうがない。

昼間に決めたはずの部屋には生活には困らない空間がすでに出来上がってた。

リビングのソファーにタイを緩めながら座った道明寺が大きく息をつく。

一気に部屋の色が道明寺の色に染まった気がした。

「ここには、お前以外の奴絶対入れねェから。

男も女も関係なく牧野以外を泊めるって絶対ありえねぇし」

道明寺の口調は強気で傲慢で謝れてる気がしない。

まるで私が説経されてるみたいじゃないか。

「私、泊まるって言ってないから」

不機嫌だった表情が『え?』と驚いた表情に変わった。

「当たり前でしょう。

部屋を変えたからとか、あの人とは何もなかったからってって説明されて、

ハイ、そうですか。にっこり!何て出来るはずないじゃない」

怒ってるのか拗ねてるのか自分でも分からない。

一息ついて大きく息を吸った。

「お前だって、一晩中類と一緒で、レストランでイチャコラだったじゃねぇか。

たいして変わらないだろうが」

「一緒って、それは飛行機の中だから不可抗力。

道明寺は自分で部屋に入れて泊めたんだでしょ、意味が違う」

レストランでは・・・

確かに道明寺にムカついちゃってたから花沢類の誘いにノッっちゃったけど。

『少しは司に仕返ししないと』

なんて、花沢類に囁やかれて・・・

あれでも必死というか、本当はすごく恥ずかしくて、顔から火が出そうだったんだから。

道明寺の顔色が思ったよりも激しく変わってヤバいって思った。

だからおねェさんの「もう、お店に迷惑だから、つくしちゃん連れて行ってよ」

にも素直に反応出来た気もする。

鎮火したと思ったら再燃しちゃう言い合い。

道明寺と言いあいながらなんとなく落ちついて来てる自分がいるのが分る。

変だよね。

もっと言い合って、ケンカして、泣いて、責めるとか、やってもいいのに。

何処かでもう道明寺のこと許してる私がいる。

「意味って・・・お前ならそうするって思ったんだよ。

困ってるやつ見捨てられねェだろうがぁ」

「全然関係ない事や、つながらない事柄でも、全似てないのに、お前につなげて考えてしまうんだよ」

「牧野・・・」

名まえを呼ぶ切なそうな声が聞きたくて・・・

強く抱きしめる腕の温もりが恋しくてしょうがないのが本音。

私も・・・

日々の生活の中でふと道明寺に似てるって思うものを無意識に探してるよ。

NYに来るまでの会いたかった想いがあふれて止らなくなる気がした。

拍手コメント返礼

うさこ 様

泊める以外に方法あったんですよね。

SPにまかせるとか一番妥当だったんだろうけどなぁ。

それじゃお話がおもしろくないんですけどね(^_^;)

10分前っていったらねぇ~

飛行機に乗る前?

なんでもファーストクラスで個室仕様になってるジェットもあるみたいですが・・・

そこなら出来る!

きゃー

なる様

「どうしたら機嫌直る?」

「無理!」

このくらいの冷たさで拒絶してもいいんですけどね。

つくしちゃんの気持分ってるかな司君。

みわちゃん 様

すいません~

何故か私のミスで限定公開にしちゃってました。

もちろん☆はつけてないので色っぽいお話じゃなく・・・(^_^;)

さあつくしを落として本当のパス付をお届けしたい。

Gods &Death 様

ただ今司を許した派と許さない派に分かれちゃってます。

最後は許しちゃうんでしょうけどね。

この流れはどう進むんでしょう。

still・・・ 様

ここからのイチャコラは司君の攻めにかかってます。

岩はどう動く?

akko

すいません~

間違って限定記事にしちゃってました。

お昼には公開に変更したんですすが・・・(^_^;)

公開になってないのかな?

この後はどうなるかはお楽しみに~。

mizuta 様

ドキドキさせちゃいましたね。

すいません私のミスでパスワード付きでUPしちゃったみたいです。

今は公開記事にしてあるはずなんですけどね。

未だにパス付で表示されてる方がいらっしゃるようでしてお手数をおかけしてます。

このままの流れでいけばもちろんつくしちゃん落ちちゃいますよね。

でもなぁ・・・

もう一声欲しんだよなぁ・・・ ← スカッとする何かが欲しい。