ウエディングベルは二度鳴らす 3

婚姻届出せるのか？

問題はそこ？って言うのがつかつくらしいといううか・・・(^_^;)

我が家のつかつくはどうしてこうなるのだろう・・・

「俺はこれ以上お前と他人でいるの我慢できない。

お前はそうじゃないのか？」

熱の籠った眼差し。

引き寄せられた身体はいとも簡単に道明寺の腕の中に落ちる。

って！

直ぐに抱きつかないでよ。

言われた台詞も道明寺じゃなければ笑える。

クサイ台詞もこの男の唇から聞こえるとドキッとなるから困る。

誰も聞いてないよね？

道明寺の胸元で動けなくなった顔。

耳を研ぎ澄ませてあたりの音を聞くのに必死。

道明寺の息遣いだけしか聞こえてこない人気のなさにホッと息を吐く。

「書けばいいってことじゃないから・・・」

「直ぐに書けば済むことだろう？」

「あのね、書くタイミングというか、ｼｭﾁｭｴｰｼｮﾝがあるって言ってるの。

乙女の純情とか夢とかさ・・・・」

「いまさら乙女もあったもんじゃないだろう。

大体乙女って未婚で処女だッ」

私が突き飛ばした瞬間に道明寺が舌を噛みそうな声を発した。

「っとに女心を分ってないんだから」

「はぁ？俺は男だぞ。男の俺様がなんで女の心を分からなくっちゃいけねぇんだよ。

お前は俺にナヨナヨした女みてぇな男になって欲しいのか？」

「まあ、ある意味そんな要素あってもいいんじゃ・・・」

このやりとり以前やらなかったけ？

機嫌を損ねたように道明寺が顔をしかめた。

その表情まであの時と一緒。

婚約の発表で公表された私の写真に文句を言いに来たときの私たちの会話。

「まあ、そうだよなそもそもお前は類が好きだったわけだし・・・・」

なんで、そこまで同じ事言える？

聞き流したら流したで「そこは否定しろ」とか言い出すんだよな。

「今ここで花沢類が出てくる事は言ってないでしょう」

道明寺の眉がますます眉間によって不機嫌さが増してる。

あのね！

機嫌が悪いのは私の方だから！

「俺のこと呼んだ？」

開いたドアの縁に片腕を付いた花沢類。

「牧野も来てるからって、直ぐに部屋に通されたんだけど、タイミング悪かった？」

悪いのか？絶妙のタイミングと言っていいのか・・・

何とも言えない空気感が漂う。

不機嫌な表情のまま黙っちゃった道明寺は暗雲を背負っちゃてる。

「これって・・・」

デスクの上に置いたままの無記入の婚姻届。

「離婚届？」

「よく見ろこれのどこが離婚届だ！」

デスクの上の用紙を道明寺が花沢類の鼻先に付きつける。

「知ってる」

道明寺から口をひらくように花沢類がワザと言ったんだって気が付いた。

「なんで、今さら婚姻届の用紙があるの？

必要ないでしょう？」

いや・・・それが・・・

書いてなくて・・・

出してなくて・・・

まだ結婚してないって花沢類に告げるのは申し訳ない気がする。

私たちのために神父姿で私たちの前に立ってくれた花沢類。

花沢類が証人になってくれるなんてすごく嬉しくて大変なことだって分るから尚更感動して泣けてきた。

それなのに、私たちはまだ入籍してないだなんて一番知られたくない相手。

「てめぇには関係ねえだろう」

殺伐とした声

「俺、司たちの結婚の誓いを聞いた神父だから」

そうだった的な表情を浮かべる道明寺。

道明寺の顔から毒気が抜けた。

そんなに簡単に抜けるものなの？

「牧野、もしかして・・・まだ婚姻届、出してなかった？」

道明寺から私に視線を移した花沢類が穏やかな笑みを浮かべる。

その笑みを見せられちゃうと魅せられて素直にコクンとうなずきたくなる。

「俺のミスかも。

祭壇で署名したりするからね。

気が付かなくてごめん」

花沢類の包み込むような優しさがしみてくる。

そうよ！

この優しさを道明寺を見せてくれれば直ぐに婚姻届書いて役所に走るのにッ。

「牧野、俺が証人になるから一緒に書こうか？」

「類！なんでお前が一緒になんだ！」

「それにお前も顔赤くするなッ！」

あっ・・・

道明寺が乱暴に取リあげた婚姻届。

クシャクシャに丸まって破かれてバラバラになって床に散らばった。

「あっ」

気が付いたように道明寺がちいさく声を漏らす。

今さら遅い！

まあ、用紙はもらいに行けばいいことなんだけど・・・

道明寺の呆然とした顔がおもしろすぎてしょうがなかった。

まさか・・・

破いたら結婚できないとか思ってないよね？

拍手コメント返礼

Gods & Death 様

トリオ漫才って～

思わず笑っちゃいました。

このつくしを交えての類と司の空気感が好きなんですよね。

時々類つくのリクを頂くことあるんですが私の頭の中や無理なんですよ。

司と離れて類を選ぶつくし。

たぶん二度と３人が顔を合わせるって無理じゃないのかと思ってちゃいます。

ビビ 様」

このドタバタ感私も気に入ってます。

みわちゃん 様

保証人て２人必要なんですよね。

折角の保証人なってくれるって言ってるのにな～

もう一人は西田さんかな？

類の名まえと西田さんの名前が並ぶのも何となく変？

ちびまま 様

すいませんアドレスを・・・

おねがします。

佑君そんなにいじめないようにします(^_^;)

still･･･ 様

婚姻届出せばいいだけなのにどうしてこうややこしくなるのか・・・

それがつかつくだから～

sayu様にはご連絡いたしましたので今しばらくお待ちくださいね。

瑛里様

出すタイミングって大事ですよね。

それがわからないのが司ですからね。

ルンルンと書けそうな雰囲気でつくしちゃんも飛び込んで来てないですからね。

書くのにも大変そうな二人。

ゆみん 様

笑っちゃうのは司君に悪いような・・・(^_^;)

でも笑っちゃうんですよね。

nan　様

パス届いてよかったです。

なる様

類君がすかさず書く方向に持っていてくれたのに司が自ら壊す。

だからこじれちゃうのよね。

お仕置きもう少しですか？

今回は何に対するお仕置きなのだろう・・・(^_^;)

婚姻届出してないのは２人の責任ですけどね。

キャシー 様

この間合いでいくとつくしちゃんの読み大当たりですよね。

この続きで簡単には婚姻届が出せない展開がまってますよね。

akko 様

破いても大丈夫なのにこの後司君あわててそうですよね。

さて、西田さん登場するかな～。

うさこ様

>せっかくなのでＦ４それぞれが婚姻届を書いちゃって、さて、つくしちゃんはどれにサインするでしょうか・・なんてね

ぎゃはは～

それ最高です。

３人が書こうとするのを必死で阻止しそうですけどね。

F4揃っ婚姻届を差し出されるつくしって～

羨ますぎるぅ～

ナホナホリン 様

紙切れ一枚でもこれが一番大事なんですよね。

西田さん日記・・・

実はたまってるんですよね。(^_^;)