手巻きのお話

久々に書いたタネの一コマのお話。

そこから、なあのん様から頂いたコメントからお話を作りました。

忘れないうちに書いちゃいます。

最近・・・連載が進まない・・・(^_^;)

「今日は賑やかだな」

目を細めて僕らを見つめるのは佑のパパ。

佑が生まれる前はあきパパって呼んでたけど今は佑のパパと呼び方を変えてる。

相変らず結婚してない2人は総パパに類パパと呼んでいる。

この二人が結婚しない訳は僕には分からない。

こんなにカッコよくてやさしのにって思ってるのになぜって?

僕の疑問の上位を占める。

父さんに言わせれば総パパは女の人が好きだから一人に絞れないのだそうだ。

自分が結婚したら大勢泣かせることになるからとか言ったのは総パパ。

類パパは僕のお母さん道明寺つくし以上の女性が現れないと結婚しないだろうと父さんは怒った顔でいつもつぶやく。

そして一言と付け加えることを忘れない。

「つくし以上の女がいるわけねェだろう」

父さんそれは違うよ。

一番に好きな人がきっとその人にとって一番だと僕は思うから。

佑が珍しく僕らを自分の家に誘ってくれた。

「お昼何がいいかな?」

佑のママが僕らに意見を求める。

「ママ、みんなで手巻き寿司が食べたいなっ♪手巻き寿司がいい!」

甘えるように自分のママの膝にまとわりつく佑。

可愛いなってって思ったら翼がボソッと「甘えん坊だな」と羨ましそうな顔で呟いた。

翼の方が僕より絶対ママに甘えてるんだからどっちも同じだと思う。

「駿くんたちは手巻き寿司って知ってるかな?」

「司がそんなまどろっこしいことしそうにないけどな。まあ牧野なら子供達と楽しんでてもおかしくないかもな」

佑のママと佑のパパの会話。

手巻き寿司ってなに?

僕が想像したのは手が巻き付いてる寿司?

手で寿司を握るのは普通だけど巻きつけるってグジャッと握るのかな?

おいしいとは思えない。

「手巻き寿司?お寿司は職人さんが作るんでしょ??」

僕の気持も一緒にのせて舞と翼の声が揃った。

「違うよ。手巻き寿司は自分でお寿司を作るんだよ」

佑がにっこりと舞と翼に自慢する。

自分で作るって・・・

失敗して食べられなくなるって事はないのかな?

ヤッパリおいいしって思えないよ。

部屋に用意されたテーブルの上には甘酸っぱい匂いのするご飯と海苔

「こうやって海苔にご飯のっけて、自分の好きな具乗せて作るんだよ。

そしてこうやって巻いて作るの」

頭がやっと背伸びして出せるテーブルの前で佑が自慢げに僕らに先頭を行く。

マグロにサーモンにがいつものお刺身のカタチじゃなく四角く長く切ってある。

「お兄ちゃんできた」

翼が嬉しそうに僕に作った手巻き寿司を見せた。

パリパリだった海苔じとっとなって・・・

その中からまききれなかったご飯とお魚がとびだしてる。

佑の作った寿司とは見た目から違う。

翼・・・

それ・・・

欲張り過ぎだから。

中身は一つにしようよ。

口に入らないよ。

舞は上手に巻いて佑と並んで食べてる。

そして、僕も初めての手巻き寿司を作った。

以外に簡単。

職人さんが握ってくれるお寿司に負けない味がした。

手巻きって楽しい。

家に帰ると珍しく父さんがいた。

「パパ、手巻き寿司知ってる?」

父さんにまとわりつく舞と翼。

「手巻き寿司?何の寿司だ?」

「自分で作るお寿司だよ」

「??寿司は職人が作るもんだろ?手巻きって自分の手でも巻いて食べるのか?」

それ・・・どうやって食べるの?

子供の僕も思わなかった発想を出来る父さんを尊敬。

「そうじゃなくて、自分で作るんだよ。自分の好きな具入れて♪」

「自分で作る?何でそんな面倒くさい事するんだ?職人に作らせればいいだろう?」

「手巻き寿司、ママも好きだな、手巻き寿司って楽しいからね」

母さんの一言で父さんの表情が変わった。

「つくしが好きなものを俺が知らない訳にはいかないな。

早速今日の夕食は手巻き寿司を準備させるぞ」

僕達がとび上がって喜んだのは言うまでもない。

お昼も夜もお寿司って贅沢じゃないのかな?

食卓に用意された手巻き寿司。

もう作ってるのもある。

でもやっぱり僕らは昼間のように自分で作る方が楽しい。

「すごい・・・」

具材を見つめた母さんがゴクリと息を呑むのが分かった。

「私の子供の頃の手巻きって・・・

きゅうりに納豆に練り梅に・・・

豪華でカニカマだったんだから・・・」

「違いすぎる」

「これ・・・食べていんだよね?」

「なに、わけのわからないこと言ってんだ」

動かなくなった母さんの背中を押して僕らの後に母さんと父さんが続く。

「これも好物だよな?」

母さんが具材をご飯の上にのせる前に父さんが横からのせる。

「自分で作るのが楽しいだけでど?」

「俺は俺の作ったのをお前に食べさせたい」

なんだか・・・

僕らより楽しんでないか?

「もう、海苔からはみでて巻けないじゃないよ」

「いいから食えよ」

昼間僕が見た翼の失敗作と同じ寿司を母さんが笑ってみていた。

それを父さんが手で押しこじゃってる。

「もっ!」

あっ!

一口で食べた!

あの大きさが口の中に入るって・・・

母さんを尊敬。

ちびっこ駿君久々に登場♪

なぜかテンションが上がっちゃってます。

拍手コメント返礼

ゆきこ 様

一押しの佑君が登場するとテンションがあがってますね。

ちびっこ4人食べちゃいたい気持ちわかります。

>コメされたなあのん様に感謝〜!すぐ書いて下さったひー様に拍手喝采〜〜♪

ありがとうございます♪

なる 様

牧野家でつかう具材でもこの家族は喜んでくれそうじゃないですか?

今度は「これ、なんだ?たべれるのか?」の反応の司も見たい気がします。

庶民食にあこがれる御曹司。

あんがい牧野家での手巻き寿司経験引くかってりして・・・

sayori

小さい駿くんにテンション上げてもらえて嬉しいです。

駿君日記復活させようかしら?

キャシー 様

小さい子供って手巻き寿司喜びますよね。

司と翼の手巻きずしのレベルが同じだと確かに道明寺HD大丈夫かと思っちゃいますよね。

大丈夫です!

こんな司が見れるのは家族の前でだけですから。

still・・・ 様

ほのぼの~

こんなイチャコラな親を見て育つと子供はどう育つのでしょう?

双子はまだ気が付いてないけど駿くんはもう分ってるんだろうなぁ。

これが当たり前と思って育つと後が大変かも・・・(^_^;)