不機嫌なFACE  (5周年記念企画)

5周年企画第二弾は『不機嫌なFACE』をお届けします。

この物語は12年夏に連載を開始。

道明寺本社の社員食堂の二人がもっと見たいとリクを頂いたのが始まりでした。

1話短編のつもりがその後も見たいという感想に背中を押されて連載に昇格しちゃったんですよね。

あの頃はそこまで連載を掛け持ちしてなかったので余裕でしたね。

そして珍しくつくしが司に嫉妬を見せるお話。

甲斐さんに玲子さん加川さん。

そしてなんといっても司に似ている某アイドルグループまで登場させちゃったお話。

ちゃんぽん気味のお話がよく終われたなといまさらながら思ってしまいます。

この最終話はじつはお☆様まで行ってない!

リムジンの中のイチャコラで終ってるのですよ。

今回はその続きのお話ということでお届けします。

 

「タイムって言ったのに」

「俺にはやめて欲しくないって言ってるようにしか聞こえなかったぞ」

一人だけさっさと服装の乱れを直して何事も何事もなかった様にネクタイを長い指がキュッと締め直した。

「曲がってる」

スカートの裾を引っ張ってシートに座り直した私はネクタイに指を伸ばした。

「気にすることほかにもあるだろう」

伸ばした私の指にすぐに絡みつく司の指先。

さっきまでその指が押し込まれていた身体の奥がジクッとまた熱くなるのが分る。

私を覗き込む瞳の奥が獲物を捕らえた狩人の眼差しのように光る。

寄せてきた唇が首筋に触れてチュッと吸い上げる音を立てた。

「ちょっ、見えるとこに付けないでよ」

私に触れるのをようやくやめたてくれたって思っていたのに、この男は!

ここ車の中だから!

そんな言い訳が通じないことは分ってる。

広々としたリムジンの後部席。

運転席に後部席の会話も衣擦れの音も届くこともないことも目の前の男は知っているから大胆に唇を這わせてくる。

逃げるように手のひらを肌と唇の間に差し込んだ。

触れた手のひらに上昇した肌の熱が手の平に触れる。

痕付けたでしょ!

そんな責める目で司を見た。

「触って分るわけねェよな?」

ニンマリと口角を上げて浮かべる笑みは確信犯の顔を見せる。

絶対つけてるでしょ!

キスの痕!

「できればほかのとこにもつけたいの我慢してやってのわかんないのか」

「ほら、もうすぐ家に着くから」

直線してる道路に見覚えのある長く連なった煉瓦の壁。

その先を右に回れば道明寺邸。

あと5分もかからないからーーーーーッ

「冗談だよ」

完全に私で遊んだって表情がクスッと笑いを漏らす。

「今さらそんなに慌ててヤル必要ねェし。

何時でもどこでも俺はお前を抱く権利があるってこと忘れるなよ」

ヤルとか抱くとか・・・

誰かが聞いていたらどうする!

リムジンの中だと言うのに思わずあたりを見渡した。

「着いたぞ」

車から先に降りた司が私の前に腕を差し出す。

その腕を照れずにとれる様になったのはつい最近のような気がする。

洗練された身のこなしは紳士的雰囲気で、後ろから漏れるライトの光が造る顔の影はひとつひとつのバーツの美しさを印象付ける。

身体のラインからつながる指先まで輝いて見えて、差し出されて腕を掴む指先を躊躇させていた。

今はそれを晴れ晴れしい気持ちで取ることができる。

司が嫉妬する必要がないくらい私を大事にしてくれてるのを知ってるから。

取られた腕をそのまま司が自分の腕に回わして腕を組んだ形で歩き出す。

自然な流れて腕を組めるようになったのはいつからだろうね。

今は司の隣りにいるのが当たり前で私の隣に司がいるのも当たり前すぎる。

司の腕に押しあてた胸がドキッと心拍を上げる。

もっと触れてほしいって思う欲望は車の中で司に火をつけられたしまってるみたい。

寝室の扉を開けて急いでベットまで向かう二人。

真昼の様な明るさの部屋。

足を踏み入れた瞬間に気持ちが覚めていくのが分る。

「おい!なんだ!こいつら自分の部屋に寝るんじゃねェのか・・・」

「すいません!興奮してなかなか寝てくれなくて・・・

機嫌が悪い時はこちらの部屋だと落ち着きてくれるんです。」

焦ってるのは私より子供の世話をしてくれたベビーシッターの方かもしれない。

もし暗闇のままならきっと私は司にベッドに着く間もなく押し倒されていたって思う。

電気がついていて良かった・・・。

「お前、なに、ホッとしてんだよ」

「えっ?」

イラッとした不機嫌な表情が私を睨む。

このホッとしたのは司に抱かれるのが嫌とかそう言うんじゃないから!

子供達は私たちの見てますます元気になってるのが分る。

「まだ、眠ってなかったんだ」

「後は私が見ますから、ありがとうございました」

頭を下げた瞬間にベビーシッターは部屋の外に飛び出した。

早っ!

「寝かせつける方が先だね」

手を伸ばしてきた舞を抱きながら司を振りかった。

不機嫌な感情を胸の奥に追いやるような我慢する表情が翼を抱きあげる。

「いいか、俺のことが好きなら少しでも早く眠れ」

天井高く伸ばした腕の先で翼がキャキャッと声を上げる。

言ってる事とやってる事が合わないけど。

翼はしっかりパパに遊んでもらってるつもになって眠そうな顔はしてないもの。

舞の方はすでに眠そうで私の腕の中で眠そうな目をしてあくびした。

「舞たちも今日は大変だったもんね」

「おい、俺の方が大変だったぞ」

確かに・・・おんぶ紐に苦労してたよね。

おんぶ紐で子供を背負う司。

思い出さしたら笑いが止まらなくまった。

「笑ってんじゃねェよ」

拗ねた表情を見せる司はきっと私がどうして笑ってるのか気が付いたんだっと思う。

こんど司が子供達の世話をしてくれる機会があればどんなパパぶりを見せてくれるのかな。

今度は嫉妬の仕返しじゃないことを祈ってるからね。

パス限定でいこうかなって思いましたが記念イベントということで控えさせていただきました。

結婚後は良く使う子供に邪魔されてたパターンででおしまいです。

えっ?いちゃこらお☆様希望ですか?

最後かな?

って最後のトリは1位が駿君なんですよね。(^_^;)

拍手コメント返礼

still・・・ 様

御祝コメありがとうございます。

社員食堂でのイチャコラは人気がありますね。

まわりにいる社員に自分がなってるような感覚が楽しかった気がします。

お邪魔な子供達。

経験がある夫婦いるんじゃないかなぁ。(笑)

ゆみん 様

あちらこちらを徘徊したらつかつくの子供達1ダース以上かも~

わが家には双子が居たんです。

はじめから読みなおせる時間は有りましたでしょうか?

なる 様

迷ったのは最新UP記事を読むか最初から読むかということでしょうか?

最初から読みなおした派のかた多かったみたいです。

ありがとうございます♪

お疲れ様でした。

メガネちゃん様

おーーー不機嫌に一票入れてもらってたんですね。

イチャコラしたいのに邪魔をするのは愛する子供達♪

これ以上の生ころがしはないですよね。(笑)

二人の世界に没頭できるのはすぐそこだよ~

その短時間が我慢しずらいんだろうなぁ。

この後のお話書きたいですね。

かよぴよ様

御祝コメありがとうございます。

投票していただいた話は今でも人気あるなと再認識しましたよ。

この後のいちゃこらリク確かにいただきました。

みわちゃん 様

読み返しありがとうございます。

さぁ!次は何を読み返していただきましょう!

ゆきこ様

スーツにおんぶ紐の司。

Jで思いっきり想像していた私。

ゆきこ様もこのお話に投票してくれたんですね。

司がつくしちゃんを堪能できたかどうか・・・

今回はおもいきりドSな司が見たいような気がします。(笑)

堪能できると押したおした瞬間「ママ」と枕をもって目をこすりながら駿君がぁぁぁ~~~~

私よりSですなぁ(笑)

「え・・・っ・・・駿?」

顔を見合わせるつくしと司。

状態を飲み込んだ司がつくしから手を放して背中を丸めてふて寝する。

寂しい背中を見せつけるなんていかがです?

うさこ 様

読みたいのに子供達が~~~~

まさに場面は違えども司の気持が分るってところですね。

早く寝てくれ~って時に限って何かを察知して子供って寝ないのですよね。

道明寺家の子供達はもう少し大ききなったらここからは邪魔しちゃいけないと察知して自分たちのお部屋に帰る様に習性がついちゃうんですよ。

もう少しの辛抱だぞ司君♪

mizuta 様

御祝コメントありがとうございます。

コメントが長くなりそうなときは拍手コメより記事のコメント欄から投稿の方がいいかもしれませんよ。

記事コメントの方は文字数の制限もありませんからね。

一度お試しあれ♪

そして拍手コメ頂きました。

届いたコメントはお☆様希望ですね♪

しっかり( ..)φメモメモしちゃいました。

続き希望ヤッパリ多いの~~~~~。

実は喜んじゃってます。