Rainy Blue 31

やっと連載に戻れる(;O;)

司君シャワーを浴びに行って2週間が経過しちゃいました。

ふやけて排水溝から流れ出ちゃったりとか?

さあ!

このお話はラストスパートです。

「道明寺・・・」

遠慮がちに小さく名前を呼ぶ。

漏れ聞こえてくるシャワーの音は確かに道明寺が浴室の中にいる証。

でも水が打ちつける音は単調で乱れがなくて道明寺の存在を打ち消してるようで私を不安にさせる。

「道明寺、開けるよ」

一人の時間にこらえきれなくなって浴室のドアに手をかけた。

「ガチャッ」

「なんだ」

濡れそぼったままの道明寺の前髪からスタスタと落ちる雫。

その雫を追う様に視線が動く。

引き締まったラインは筋肉の美しさを無駄なく表現してる。

下半身にタオルを巻いただけでのあられもない姿に目のやり場に困る。

不機嫌な表情を浮かべてそうな声がわたしの頭の上でかすかに舌を鳴らす。

浴室に充満してるはずの湯気もなくてヒンヤリとした空気が浴室と部屋の温度を混ぜて下げた。

一滴もお湯は浴びてなかったみたいに冷めた浴室。

それでも道明寺の身体からは白い蒸気が立ち上るのが見えた。

「邪魔だよ」

私を避ける様に浴室から出てきた道明寺は私から離れた時の道明寺と何かが変わっていた。

バスローブを素肌の上に羽織った道明寺の動作を背中で感じる。

振り向きたいのに振り向けないのは道明寺が私を拒絶してるように感じちゃったから。

「あのさ、お前もシャワー浴びたら」

そう言い残してリビングに消えた道明寺。

シャワーを浴びる気分でもないのに私が行く場所は目の前の浴室しかない様な気がして心が重くなる。

私・・・

なにかしたかな?

道明寺が急に不機嫌になることはよくあることで・・・

それに振り回せるのは何時も私で・・・

大体今回は道明寺が不機嫌になる理由なんてどこにもないはずでしょう!

なんか、ムカついてきた!

むかつく勢いのままに服を脱ぎすてて浴室に足を進める。

床についた足の裏は肌を刺す様な真冬の冷めたさ。

回した蛇口から出てきたシャワーにも悲鳴を上げそうになった。

「道明寺・・・

冷水を浴びてたんだ・・・

風邪引いちゃうよ」

その意味が経験のない私でもなんとなく想像できる。

道明寺が機嫌が悪いのは、ヤッパリ私が原因・・・っ?

そう思ったら心臓が予想外に大きく跳ねだして落ち着きを無くしてる。

温度を上げて勢いよくシャワーを肌に当てる。

見る間に赤く染まる肌はお湯によって温められただけのせいじゃないって自分でも分かる。

この後・・・

どんな顔で道明寺と会えばいいのか分からなくなってきた。

浴室を出てからすぐに着替えを持ってきてないことに気が付いた。

着がえは寝室に置いていたキャリ-バックの中。

タオル一枚で道明寺の前に出ていく勇気なんてあるわけない。

ふと気が付くと目の前には真新しいバスローブがたたんでおいてるのを見つけた。

それは道明寺が着るには小さい女性物のサイズ。

あいつ、どんな顔してこれを置いて行ってくれたのかな。

何時もは横柄で意地悪なのに時々こんな何気ない優しさを見せるから、好きだって事を私に思いださせる。

羽織ったバスローブの和らかい肌触りが包み込む身体。

そっと胸元を合わせる様にグッと生地を引き寄せる。

身体を締め付ける感触は道明寺のそれとは比べようもないはずもない。

すぐ傍にいるのに・・・

直ぐに抱きしめたてもらいたい感情をそんなことで誤魔化してしまってた。

「これ、ありがとう」

バスローブ姿を見せる様に手を広げた私にわずかに道明寺の視線が動く。

照明を落とした部屋にわずかに灯るライトが窓辺の道明寺の姿を浮かび上がらせる。

「お前はベッドに寝ろよ。

俺はこっちのソファーにでも寝るから」

「道明寺にはソファー小さいでしょう。足が飛びだしちゃいそうだもの」

「俺の脚が長すぎんだよ。

丸めて寝れば問題ないし」

ソファーに寝転んだ道明寺が一度伸ばした足を丸めて私に見せる。

拗ねた子供が背中を丸めた様な格好に思わず吹き出しそうになった。

さっきまでの緊迫感が一気に緩む。

道明寺の寝転ぶソファーの前に座り込むように私は腰を降ろす。

ソファーから落ちてる道明寺の片腕が私の座り込んだ膝の上10センチでぶらっとしてるのが見えた。

「冷たいね」

見つめたままに触れた指先。

指先と指先は直ぐに絡んでどちらからともなく握り返してた。

「シャワーだけじゃ治まらなくて、無視してたのに・・・

何の意味もねェじゃねぁか」

道明寺の拗ねた感情がそのままはっきりと声に出てる。

「そばに、道明寺がいるって思うだけでたぶん、私も寝つけないって気がする」

「たくっ、そんなこと言うなよな」

道明寺の指先でを自分の指先に絡めながら遊んでしまってる。

それだけでホッとするって言ったら道明寺はまた顔をしかめるのだろうか。

そっと道明寺の肩に頭をのせながら絡めた指先を見つめる。

道明寺も同じところを見つめて私の指に反応させる様に道明寺の指が動く。

くすぐったい思いは胸の奥から全身に流れて心臓がドキドキと不規則に音を立てる。

「あっ、仕事とか忙しい?

私も結構大学との勉強大変でさ」

どうでもいいことを言わなきゃ落着けなくなてきた。

「いまする話か?」

道明寺が体位を横に向ける様に動いて・・・

道明寺の腕が肩越しに伸びてきて私を包み込んだ。

心臓が壊れそう・・・。

拍手コメント返礼

Gods & Death 様

連載が空いた時間で司君許す気になっちゃいました?

時間って大切ですね。

お許しが出たからここから先は♪

うんうん、卒業させちゃいますかぁぁぁ~

みわちゃん様

イムリーに思い出して頂けて嬉しいです。

なかなか2週間更新しない事ってないんですよね。

書いてる私がどう進むか忘れちゃいますからね。

だからいままた書き始めるという作業が大変なんです。

脳が終ってると勘違いしてお話がすっかり思い出せない状況で泣き~~~~~

つくしちゃんが側に寄ってきたらね折角落ち着きかけたものも復活ですよね。

それも2人ともバスローブ。

その一枚下は裸ですよ~

脱がせやすいだろうし、ちょっとした体勢で見えちゃいそうだしなぁ~。

どんな展開って~

ドキドキは隠せないかも~~~~~~

akko

もしかしてだけど♪

もしかしてだけど♪

俺のこと誘ってんじゃないの♪

何処かの芸人の歌が司の頭の中でも流れてそうな展開ですよね。

純粋と鈍感って、最大の攻撃のコメントに納得です!

司くん反撃しちゃってもいいぞと声援を送る割合は高まってるのでしょうか?

still・・・ 様

折角の司の苦労も何もわかってないつくしがねェ自ら壊していく展開。

ここでつくしが甘える態度を見せたら司君は崩壊ですね。

絵梨 様

ここまで来たら司君が可愛そうになってきてる自分に気が付きました。

邪魔がいらなければ。

うんうんそうそう。

邪魔できる人材は沢山いるんですけどね。

そうするとお話がまだまだ続くから~~~~ダメよ~ダメダメ♪

うさこ 様

一緒の部屋にいて婚約までしてるのに我慢してる態度見せられたらキュンと来ますよね。

つくしちゃんだってたぶんそのつもりはあッたはずだしな~。

との考察から今日のお話となりました。

確実に流れは司に来ちゃってます。

突入~って言葉に今までこんなRを感じたことなかったですよ。(笑)

>なんかこのまま突入ですか?

>突入ですよね?

>貫※って事に?

頂いたコメントにニンマリしてる自分に気が付きました。(^^)

おくら 様

ここまで来て生ころがしはねぇ~

そろそろ司君許してやりますか?